賢者が教える「遊べるクルマ」の楽しみ方【2019上半期ベストバイ】
&GP / 2019年7月17日 19時0分
賢者が教える「遊べるクルマ」の楽しみ方【2019上半期ベストバイ】
【特集:2019上半期ベストバイ】
クルマはそれ自体がオーナーの所有欲を満たすモノであると同時に、各種ギアや道具を運んだり、大勢の人と出掛けたりといった、ライフスタイルの核となる存在でもある。この夏、そんなクルマのイチ押しは、趣味の世界を満喫できる「遊べるクルマ」だ。
「遊べるクルマ」とともに過ごす、充実のライフスタイル。すでにそうした暮らしを実践している人たちは、どのように楽しんでいるのだろう? オートキャンプと自転車の趣味にどっぷり浸かっている、ふたりの賢者に直撃。愛車を選んだ理由から実際の楽しみ方まで、それぞれのフィールドへお邪魔して話をうかがった。
■「キャンプの相棒として頼もしい存在ですね」
東京から150km圏内のオートキャンプ場へ頻繁に訪れているという松井直之さん。結婚してお子さんが生まれた現在も、家族や友人たちとキャンプをするのが、最も楽しいオフタイムの過ごし方だという。
「家族4人分の道具を積んで出掛けると、結構な量の荷物になります。本当はワンボックスの大きなクルマを検討していたのですが、普段使いには大き過ぎるので、スバルのSUV「フォレスター」を選びました。愛車を選ぶ上で重視したのは “キャンプを楽しめるか” ということ。
キャンプ場って、急な斜面や未舗装路が多く、雨が降るとスタックしてしまうこともしばしば。でもこのクルマは、4WDということもあり、多少のぬかるみならグイグイ進みます。キャンプの相棒として頼もしい存在ですね」
取材時はデイキャンプということで、道具類はかなり厳選されていたが、家族4人で2泊以上の日程となると、後席に荷物が “侵食” することもザラだという。
「テントやチェアといったかさばるギアは小さく収納できるものに買い替えたり、ルーフキャリアを付けたりしてやりくりしています。“キャンプは不便を楽しむもの”と思っていますが、道具をそろえて自宅のように快適な空間を作ることも楽しいんです。限られたラゲッジスペースに、各種ギアをどのように収納するか。それを考えるのも、テトリスのようで楽しいんですよ」
▲フリーランスエディター/ライター・松井直之さん
出版社やIT企業を経てフリーランスに。アウトドア関連企画の取材・執筆から、デジタルメディアのプロデュースやコンサルティングまで、編集スキルを軸に活動中。趣味はオートキャンプ
▲キャンプシーンの撮影など、アウトドアでの仕事も多いという松井さん。愛車フォレスターのラゲッジスペースには、常時、キャンプ用品が積まれていて、ソロキャンプであればいつでも準備万端だ
▲普段のキャンプでは、これらの道具のほかに、キッチン用品やたき火道具、収納棚、寝具、ライト、食料などを携行する。ルーフキャリアは、取り外しが簡単なスーリーの折り畳みタイプを使用する
▲キャンプでの理想の過ごし方は「とにかく、のんびり」という松井さん。先輩から海外旅行のお土産としてもらったハンモックを吊るし、上に寝そべ って読書をするのが、最近のお気に入りだとか
■「趣味に万全の体制で臨める正しい選択でした」
ガレージライフの楽しみ方を提案する48PRODUCTの馬場輝さんは、“クルマ遊び” が仕事の一環。欧州のスポーツカーから1940年代のクラシックなアメ車まで、これまで多彩なクルマを乗り継いできた馬場さんの現在の愛車は、意外にも(?)、三菱自動車のSUV「アウトランダーPHEV」だ。
「このクルマは、趣味のシクロクロスに万全の体制で臨める、正しい選択でした。音やにおいのないクルマってどうなの?と思っていましたが、それが逆に面白い。どっしり安定感があり、走りも良好です。次世代エコカーといわれるプラグインハイブリッド車を、一度体験したかったというのも決め手でしたね」
レース用自転車の収納にはヒッチキャリアを選択。ルーフキャリアだと自転車に付いたドロが屋根に落ちる上、走行中は横風に弱く、風切り音がする。また、過去に冬のレースに参戦した際には、ルーフに積んでいた自転車のブレーキが凍結してしまい、気づかずにスタートして転倒したという苦い経験も。結果、現在の組み合わせになったという。
「ルーフキャリアは走行安定性が悪い上に、自転車の積み下ろしも大変でしたが、ヒッチキャリアにしてからはすべてが解決。「駐車時にぶつけない?」とよく聞かれますが、車止めの後方にスペースがあるところを探してから停めるようにしているので、全く問題はありませんよ」
▲48PRODUCT代表 馬場輝さん
4輪の整備士やレースメカニックを経験した後、現在は、自立式の空間構成フレーム「ハウスインナー」の企画・販売を手掛ける。趣味はオフロードで行われる自転車競技の“シクロクロス”
▲クルマ後方に付けるキャリアの重量は約20kgで、ボルト1本で簡単に着脱できる。クルマ自体にバックモニターが付いているため「バックする際も運転がしづらいことはない」と馬場さんはいう
▲シクロクロスの競技後は自転車がドロだらけになるが、ヒッチキャリアならクルマを汚す心配がなく、積み下ろしもラク。走行中の空気抵抗も小さいため、自転車3台を積んでも運転に支障はない
▲約14年前からハマっているという自転車遊び。最近は、関東地方で行われるシクロクロスの競技会を中心に、冬は長野の野辺山で行われるレースにも、愛車アウトランダーPHEVで遠征している
本記事の内容はGoodsPress8月号54-55ページに掲載されています
(構成・文/アップ・ヴィレッジ 写真/下城英悟、アップ・ヴィレッジ)
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