悪路も上り坂もラクラク走破!激アツeMTB【海遊び×山遊び 満喫ギア】
&GP / 2019年8月5日 20時0分
悪路も上り坂もラクラク走破!激アツeMTB【海遊び×山遊び 満喫ギア】
【特集:海遊び×山遊び 満喫ギア】
電動アシスト自転車と聞くと、いわゆる “ママチャリベース” のモノをイメージしがちだが、欧州などではライドを楽しむ電動アシスト自転車「e-bike」のほうが一般的であり、ようやく日本でも注目を集めるようになってきた。
中でもMTBの電動アシスト版「eMTB」が激アツだと話す自転車ジャーナリストの難波賢二さんが、その魅力やオススメの車両を紹介する。
■購入する際は “坂道” で試し乗りを
昨年は欧州で213万台を出荷したという世界中で人気沸騰中のe-bike(電動アシストスポーツ自転車)がいよいよ日本にも本格的に上陸。トレンドに鋭い人ならもう目を付けているかもしれない。
ドイツは、日本と同じように1980年代にMTBブームが巻き起こった。その頃に乗り始めた若者たちは、四半世紀以上過ぎてウエストにも財布にも余裕が…。そんな、かつて乗っていた人たちと、ずっと乗り続けて来た人たちが、一緒になって山中でワイワイ喋りながら走れるツールとしてeMTBが富裕層を中心に広がった。今では大人のアクティビティとして、アウトドア全体のトレンドとして国中で認知されている。
MTBにモーターを内蔵したドライブユニットと大容量のバッテリーを加えたeMTBは、一般的なモデルで航続距離約100km、もしくは標高差で1500m程度の坂を楽々走って登れる。平らな所で流して走るより、無茶苦茶急な坂道を登っている方が楽と感じるほど、アシストをしてくれる。
MTBはオフロード走行を前提とした自転車だが、アシストが付いたeMTBは、オンロードの坂道を登っても、アップライトなポジションとサスペンション付きならでは快適な乗り心地を手に入れられる。MTBとはまったく異なる乗り物となっている。
単にモーターが付いただけでなく、ドライブユニットメーカーがスポーツサイクルらしい走りとアシストを突き詰めた結果、人の感覚に合った、乗って楽しい自転車となっているのだ。
オフロード走行をせずとも、近所の裏山や、過疎地のデコボコ舗装の村道を走っているだけで楽しいので、あらゆる世代が、友人やパートナーと気楽に出かけられる乗り物になっている。
そんなeMTB、購入するなら、いきなりハイスペックモデルを購入すべきだ。なぜなら、アシストユニットの性能が高く高級な装備を持っていれば、走りの楽しさがスペックと共に高まるから。自動車のエンジンのように、ドライブユニットやメーカーによって走りは千差万別なので、購入前にはぜひともしっかりと“坂道で” 試乗し、その性能を確かめてほしい。
自転車ジャーナリスト・難波賢二さん
日本にe-bikeを初めて持ち込んだ日本におけるe-bikeの開祖。世界の自転車ブランドに幅広い人脈を持ち、MTBの名付けの親、ゲイリー・フィッシャーの結婚式にアジアから唯一招待された人物として知られる。
■はじめてのeMTBにオススメモデル
1. シマノユニットを搭載した本気のフルサスeMTB
MERIDA
「eONE-SIXTY 800」(62万6400円)
▲ 写真は欧州仕様。実際のバイクは仕様が一部異なります。
シマノが欧州で展開する最上位ユニット「STEPS E8000」をベースに、国内仕様化した「E8080」を搭載。元MTB世界チャンピオンのホセ・ヘルミダ氏がハンドリングを仕上げた160mmトラベルのフルサスペンションeMTB。 2018年に限定受注販売されたが想定を遥かに上回る受注を集め、2020モデルでカタログモデルとして発売される。
2.ドライブユニットに変速機を内蔵したフルサスeMTB
パナソニック
「XM-D2」(64万8000円)
自社でドライブユニットからバッテリー、そして自転車まですべてを製造出来る世界的に見ても数少ないメーカーのひとつがパナソニック。電動変速機をユニットに内蔵し、圧倒的なギアレシオ(歯車比)を実現したフルサスペンションモデルが「XM-D2」だ。車重を感じさせないトルク感と、パナソニックならではの塗装の仕上げなど高い完成度を誇る。
3. ボッシュ製ドライブユニットを装備したドイツブランド
コラテック
「E-POWER X VERT 650B」(37万5840円)
ドイツの主要MTBブランドのひとつ、コラテックが採用するのは欧州のeMTBドライブユニット市場を席巻するボッシュ製ユニット。老舗のフレーム作りを感じさせるしっかりとしたアルミフレームに、舗装路での走行を考えたスリックタイヤを装着。オフロード走行時にはタイヤを交換すればすぐにeMTBになるマルチパーパスモデル。
4. ヤマハのフラッグシップユニットPWX搭載
ヤマハ
「YPJ-XC」(37万8000円)
欧州でボッシュ、シマノと並んでドライブユニットのトップブランドとして知られるヤマハは、 25年前に世界で最初に電動アシスト自転車を量産した完成車メーカーでもある。そのヤマハが欧州で展開するフラッグシップユニット・PW-Xを採用したeMTBが「YPJ-XC」。緻密な制御と圧倒的なトルクが特徴だ。
<手軽に始めるなら “ベネリ”が激アツ!>
5. バーファン製ユニットで驚きの走りと価格
ベネリ
「TAGETE27.5」(25万7040円)
中国のドライブユニットメーカー、バーファン製のユニットを搭載したイタリアのモーターサイクルブランド、ベネリのeMTB。価格は驚くほど安いが、アシスト力は十分過ぎる程。乗り味は大味だが、豪快な走りが好きな人にはピッタリの性格。オフロード走行を行うにも十二分なパーツとフレームが装備されている。
■高い買い物だからこそまずは一度体験したい!
▼MERIDA X BASE
メリダが昨年オープンした常設ブランド施設MERIDA X BASEでは、国内導入するすべてのバイクを常時レンタル可能。筆者監修のe-bikeガイドツアーも常時開催(要予約)されている。
住所:静岡県伊豆の国市田京 195-2 伊豆ビレッジ内
HP:MERIDA X BASE
レンタルバイク e-bikeコース:2160円( 2時間)
▼御殿場MTBパーク FUTAGO
御殿場の大規模ホテル、時之栖(ときのすみか)の隣山に昨年オープンした常設MTBパークでは、全周 2.5kmのオフロードパークでレンタルeMTBを堪能できる。
住所:静岡県御殿場市二子 275-2
HP:御殿場MTBパーク FUTAGO
利用料:1620 円(1時間)※バイクレンタル料込
(文・写真/難波賢二)
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