[Gear Maniax #143] 完成度に惚れる!あらゆる面で優秀なミリタリー系ライト
&GP / 2019年8月17日 21時0分
[Gear Maniax #143] 完成度に惚れる!あらゆる面で優秀なミリタリー系ライト
皆さんごきげんよう、懐中電灯ライターのHATTAです。
今回ご紹介するライトは、米国ストリームライト社のミリタリーライト「サイドワインダーコンパクトⅡ」です。このライトはすでに発売されてから数年経つ製品ではありますが、その完成された機能は全く色あせることの無い素晴らしいものです。必要十分なスペックと多機能性は、それ以前の同社製品や、その後発売された他社製品と比べても傑出した性能を有しています。
まず、最大の売りと言えるのが「デュアル・バッテリー」。デュアル、つまり異なる2種の電池が使用可能ということ。単三電池でも、CR123Aリチウム乾電池でも使えます。この2つの乾電池は全く性質が異なります。充電池も乾電池も使えるように、なんてものではなく、長さも太さも、そして電圧も違う電池をアダプターなしで使えることが素晴らしいのです。これまでにもアダプターやスペーサーを介することで異なる電池が使えるライトは存在しましたが、このサイズで、しかもミルスペックでそれが使えるライトは恐らくこのライトが史上初だと思います。
いついかなる時でもフラッシュライトにとって最も重要なのが電池です。車でいえば燃料であり、私たち人間であれば食べ物です。それがなければ動かないのです。懐中電灯にはさまざまな電池がバッテリーソースとして使われています。そして、異なる種類の乾電池や充電池を保管、運用することは意外とストレスであり、また換えの電池をすぐに調達できないことは実用上大変不便なことです。
まして、ミリタリーライトとなればなおさらでしょう。厳密な運用規定のようなものがライトにあるのか否かは分かりませんが、必ずしも補充が潤沢に得られない途上国や僻地での任に当たるような彼らにとって、電池の種類が何であるかはさほど重要ではないはずです。ライトが正常に点灯し、使えることが重要なのです。この2つの異なる乾電池が使えることは世界中どこでも調達できる可能性を示しています。
ボディはほぼすべて強化樹脂製。非常に軽量で丈夫です。手の平サイズのコンパクトなボディは、軽量であるがゆえに耐落下衝撃性にも優れます。メーカー公称のファクトシートでは3mの落下衝撃性能があり、防水性もIPX7と非常に優秀。ミリタリーライトだけにかなりタフな使われ方に耐えうる性能を有しています。
全体的に角ばったデザインながら、そぎ落とせる部分は徹底的に軽くし、ユーザーが装着する際の負担を最小限にする工夫が施されています。ライトユニット部など修理や補修が必要な部分へのアクセスは比較的簡単で、官給品らしいメンテナンス性の良さも兼ね備えています。
スイッチはライトユニット側面の黒いボタン。中心の黒いボタンを押すと点灯、再度押すと消灯します。点灯後、長押しすると4段階の自動調光を開始し、任意の明るさで指を離すとその明るさがメモリーされて、次回点灯時もそのモードで再点灯します。
光源となるLEDは4種搭載されており、メインの白色光の他、赤、青、IR(不可視赤外線)があります。各LEDに切り替える際は、スイッチボタンの付いている黒いダイヤルを引っ張りながら回し、任意のLEDに設定します。あまり他のライトにはないユニークな設定方法ですが、誤操作のない確実性を重視したものと思われます。白色以外のライトでも4段階の調光が可能です。
そして、運用するためのアクセサリーが2点付属します。1つはヘッドバンド、もう1つはヘルメットマウントです。
ヘッドバンドは頭部に付けて使うためのバンドとマウントのこと。ミリタリーライトではありますが、普通のヘッドランプのように使うことも可能です。ヘルメットマウントはミリタリータイプのヘルメット、具体的には米軍の使用するACHや自衛隊の88式などへの装着事例があります。装着箇所は即頭部付近。ヘルメットのリム部分に引っ掛けて使用します。
また、ヘッドバンドのマウントは、ゴムバンドから外せばそれ自体が1インチ帯のモールに装着できるマウントにもなります。モールを有するリュックやベストなどにライトを装着することもできます。チルト(角度)調整はクリップ部が担っており、180度無段階で調整可能です。非常に汎用性があり、かつユニーク。
▲メインの白色光は意外と鋭い中心光
リフレクターは浅く、小さな口径の鏡面仕様。薄くワイドな周辺光と鋭い中心光を照射します。明るさはCR123A使用時で55ルーメン。単三アルカリだと47ルーメン。さほど両者に大きな明るさの違いはありませんが、ランタイムに関しえていえば断然リチウム電池です。
リチウム乾電池であれば、アルカリの3倍ほどのランタイムになります。明るさが控えめなこともあり、ボディは全く熱くならず安定した明るさを照射し続けられます。ミリタリーライトで重要なのは明るさよりも「確実性」と「実用性」。短時間にハイルーメンを必要とするタクティカルライトと異なり、長時間の運用に耐えうるだけのスタミナを小さなバッテリーソースでまかなうには、無駄な明るさは不要というわけです。
▲メイン以外の光源の配光もスポット
赤や青のサブLEDの配光も、スポットで足元への照射で直径30cm程度のものです。必要なところだけに当てることで「目立ち難く」なります。このような点は一般の作業用で使われるようなヘッドランプと大きく異なる点です。通常であれば「広く明るく」照らすことが望まれますが、ミリタリーライトは「隠密性」が重要視されます。
▲驚くべき別売のアクセサリーキット「14902 サイドワインダー用 セイフティワンド」
さらにこのサイドワインダーシリーズには、ユニークなアクセサリーが別売されています。その1つがこのセーフティワンド。蓄光素材で作られたワンド(拡散用カバー)で、ランタンのようにして使える他、マーカーとしても優秀です。使い方は簡単、ただライトユニットの前面にはめるだけ。
ワンドは畜光素材なので消灯してもしばらくはその所在が分かるようになっています。本当の暗闇の中では充分に目立ちとても役立ちます。
明るさが控えめなライトだけにワンドを付けてもすごく明るいという訳ではありません。1人用のテント内で使うのがちょうどいい程度。個人装備のライトだけに野営の際に使えればいい程度? ソロキャンプが最近は流行っているらしいので、ヘッドランプとしても使えるこのライトなら、キャンプに持って行ってもいいかもしれません。そしてテント内ではワンドを付ければランタン代わりになる。高性能で合理的なアイテムは男心をくすぐるアイテムだと思います。
「実物」のしかも「使える」ミリタリーのアイテムをキャンプ用具に1つ加えるだけでもテンションが少し上がるのは私だけでしょうか? ぜひ、多くの人に使ってもらいたいライトの1つです。豊富なアクセサリーとデュアル・バッテリー。使用シーンを想像することができるライトというのは本当に良いライトだと思います。(アカリセンター価格:1万3780円)
>> 連載[Gear Maniax]
(文・写真/HATTA)
HATTAと申します。通販サイト・アカリセンターで取り扱っている世界中の懐中電灯やギア物を紹介しています。ブログも絶賛更新中!
>> アカリセンター
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
手元から遠くまで自動調光してくれるLEDレンザーの最新ヘッドライト。これ朝活にも便利です
&GP / 2024年9月14日 19時0分
-
遊びも冒険も真剣勝負! ドイツ発の“リアル・ガチ・ビーム”を搭載した最新鋭のLEDヘッドランプ
IGNITE / 2024年9月4日 16時0分
-
停電に備える 「乾電池で使える防災ガジェット」3選 サイズ違いの乾電池でもまとめて使えるパナソニック製ライトなど【2024年9月版】
Fav-Log by ITmedia / 2024年9月1日 8時35分
-
今売れている「LEDランタン」おすすめ3選&ランキング 1位はコールマンの1000円台で買えるランタン! スマホ充電機能付きやポケットに入るコンパクトモデルも人気【2024年8月版】
Fav-Log by ITmedia / 2024年8月29日 8時15分
-
アウトドアやガレージ作業、現場仕事の必需品! 手軽に暗闇を照らす新製品『ヘッドライト×ワークライト』
共同通信PRワイヤー / 2024年8月27日 15時0分
ランキング
-
1ペーパードライバーの “迷惑運転行為”に、走行距離30万km超のゴールド免許所持者が怒りの告発
日刊SPA! / 2024年9月15日 15時52分
-
2ダウンタウン浜田雅功の“くちびる寿司”を食べてみた ユニークな見た目に笑ってしまう
オトナンサー / 2024年9月20日 23時10分
-
3東京都、018サポートで新たに134人への重複支給発覚 マイナ申請の照合設定に誤り
産経ニュース / 2024年9月20日 19時47分
-
4超一流パティシエも"満場一致"の大絶賛。「完璧」「これは本物」ローソンで食べるべき絶品スイーツとは。
東京バーゲンマニア / 2024年9月17日 18時46分
-
5メルカリで「マイナス評価」が1つでもあったら売れなくなる? 購入を敬遠される可能性も……
オールアバウト / 2024年9月20日 20時40分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください