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【クライスラー 300S試乗】赤い!ヤバイ!!カッコいい!!!唯我独尊のアメリカンセダン

&GP / 2016年1月22日 21時0分

【クライスラー 300S試乗】赤い!ヤバイ!!カッコいい!!!唯我独尊のアメリカンセダン

【クライスラー 300S試乗】赤い!ヤバイ!!カッコいい!!!唯我独尊のアメリカンセダン

クライスラーの4ドアセダン「300」がマイナーチェンジされたので、さっそく乗ってみました。

いざ実車と対面すると、うーん「赤い」「四角い」「大きい」と、全く小学生のような感想しか浮かんできませんでしたが、何はともあれ、分かりやすくシンプルで、原初的なクルマの魅力にあふれているのが、クライスラー 300です。

日本でのラインナップは2グレード。3.6リッターV6(286馬力/34.7kg-m)を積む「300S」と、6.4リッターV8(476馬力/65.0kg-m)搭載の「300 SRT8」。いずれも8速ATを介して後輪を駆動します。

価格は前者が578万8000円、後者が756万円。今回の試乗車は“やや”おとなしいV6モデル、300Sです。

 ■アメ車流のスポーティ風味が復活

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クライスラー 300Sのボディサイズは、全長5070×全幅1905×全高1495mm。BMWでいうと「5シリーズ」のセダンをすっぽり飲み込み、「7シリーズ」に迫ろうという大きさです。

…おっと、クライスラー 300の成り立ちを考えると、メルセデス・ベンツ「Eクラス」と比べるべきかもしれません。2004年に登場した先代「300C」は、ダイムラー・クライスラーの時代に、丸目4灯のW210型Eクラスのコンポーネンツを一部活用して誕生したのですから。

といっても、クライスラー 300を買う時に、メルセデス・ベンツやBMWのモデルと比較する人はあまりいないでしょう。それこそ「赤い!」「ヤバイ!」「カッコいい!!!」と、ストレートに惚れて購入するタイプのクルマといえます。

旧型300Cは、派手なメッキグリルとマッチョに四角いボディで驚異的な押し出しを誇りました。ワゴンボディもありましたね。

2011年にモデルチェンジを果たした2世代目は、先代と同じ3050mmのホイールベースに、わずかに大きくなったボディを載せます。Aピラーは寝かされ、キャビンの天地がやや薄くなり、全体に洗練されました。ブラックペイントのボディなどは、クロームメッキのモール類がよく映えて“シック”と呼べるほど。

そういえば、300が代替わりする前に、クライスラーの親方はフィアットに変わっていたのでした。2009年の出来事です。ちなみに、現行クライスラー 300は、イタリアではランチア「テーマ」として売られています。さすがに先代の野趣豊かなスタイルそのままでは、受け入れがたかったのでしょう。

ただし、2世代目は「少しラグジュアリーに振りすぎた」と、クライスラー(とフィアット)は感じたようです。今回のマイナーチェンジで若干、スポーティに戻されました。

2世代目300の“シック”の源泉だったモール類は、おおむねブラックに変更されました。具体的には、ヘッドランプ、サイドウインドウ、そしてテールランプの周囲です。また、ヘッドライト下やトランク下を横断するモールも廃されました。そのほか、フロントバンパー下部の左右に設けられたフォグランプが、LEDになったのも新しい。

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ドアを開けて運転席に座れば、ステアリングホイールがスポーティな形状に。そして、ATシフターがダイヤル式に変わっています! センターコンソールの液晶には“フルカラー7インチTFTマルチビューディスプレー”が採用されました。

大排気量のアメリカ車らしく(!?)、左足の足先まわりは少々窮屈ですが、実用上は問題なし。スターターボタンを押して走り始めると、3.6リッターV6が1880kgのボディを悠々と運んでくれます。スロットルペダルを踏み込めば、ひと呼吸おいて果敢な加速を始めますが、「暴力的!」というほどではありません。シートに背中を押しつけられたい方には、8気筒のSRT8が用意されます。

高速道路での巡航では、8速のトップギヤで、エンジンは1250回転ほどの低回転で粛々と回っています。燃費志向ですね。カタログ燃費は、9.2km/Lです。

クルマの死角に他車が入ると、サイドミラーの中で三角形の警告灯が点灯し、一方、無意識のうちに白線に寄っていくと、やんわりとステアリングが戻されます。ブラインドスポットモニターや車線逸脱警告装置など、安全装備が充実したのです。そのほか、前走車との距離を保ちつつ、停止まで自動に行うクルーズコントロールシステムや、リアバックカメラ、パークアシストなどが装備されました。

300Sは、ロータリーシフターを“S”ポジションにしてパドルでギヤを変えたり、センタコンソールの“SPORT”ボタンを押して、エンジン、トランスミッション、ステアリングアシストともども硬派に設定することもできますが、やはりここは大トルクを活かし、余裕を持ってクルーズするのが醍醐味です。マイナーチェンジを機に、300Sには10スピーカーのBeastsAudioが装備され、クルージングの楽しさが倍加しました(自分比)。

迫力あるスタイル。余裕ある性能。充実した装備…。メルセデス・ベンツのEクラスは、E220ブルーテック アバンギャルドの687万円から。BMWの5シリーズは、523iラグジュアリーの693万円から。そう考えると、300Sの578万8000円は…って、そんな風に比べてクライスラー 300を買う人なんか、いませんよね。唯我独尊的アメリカンセダンです…YO!

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<SPECIFICATIONS>
☆300S
ボディサイズ:L5070×W1905×H1495mm
車重:1880kg
駆動方式:FR
エンジン:3604cc V型6気筒 DOHC
トランスミッション:8速AT
エンジン最高出力:286馬力/6350回転
エンジン最大トルク:34.7kg-m/4650回転
価格:578万8000円

(文&写真/ダン・アオキ)

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