使ってわかった!「iPhone 11」シリーズが欲しくなる7つのポイント
&GP / 2019年9月17日 20時0分
使ってわかった!「iPhone 11」シリーズが欲しくなる7つのポイント
いよいよ9月20日に発売を迎える「iPhone 11」と「iPhone 11 Pro」シリーズには、さまざまな改良点が加えられていました。アップデートの概要は既にお伝えしましたが、実際の使い心地はどうなのでしょうか。
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発売前の実機に触れる機会を得ましたので、数日使用してみて気付いたことを7つの項目に分けてご紹介したいと思います。
1)背面の質感は両モデルとも良い感じ
今回試用したは、iPhone 11のグリーンと、iPhone 11 Pro Maxのミッドナイトグリーンの2機種。どちらもレンズの円形を目立たせたカメラ周りが、デザインのアクセントになっています。それに合わせてAppleロゴの位置も中央に。
▲端末幅は筆者の手でギリギリ握れるサイズ感のiPhone 11
iPhone 11は背面を1枚のガラスから成形していて、側面のフレーム部には航空宇宙産業で使われるグレードのアルミニウムを採用しています。背面の手触りはしっとりと手に吸い付くよう。グリーンの色味は実物を見る限り、爽快感のあるシャーベットカラー。そこまでポップではなく、どちらかというと伝統色の柳色のような落ち着いた印象。明るさもどことなく上品な趣がありました。
▲iPhone 11 Pro Max
一方のiPhone 11 Pro Maxも背面を1枚のガラスから成形している点は共通。ただし、表面が磨りガラス状になった「テクスチャードマットガラス」を採用しており、手触りはサラサラ。指紋がベタベタと残りにくいのが印象的でした。側面には医療グレードのステンレススティールが使われています。
新色のミッドナイトグリーンは、Appleとしては珍しく王道のガジェット感を醸し出す色合いで、好みが分かれやすそうな気がします。ファッションとのコーディネートを想定するならば、「シルバー」や「ゴールド」といった軽めのカラーも検討すべきかも。
2)とにかく超広角カメラが楽しい
今回アップデートされた中で一番のポイントは、やはり広角カメラが搭載されたことでしょう。両機ともにいままでとは違った表現が可能になりました。
▲iPhone 11の広角カメラで撮影
例えば、上のようなシーンを広角カメラで撮影した場合には、被写体と背景が窮屈に収まります。カメラの特性によって、手前の花に焦点を当てると背景はボケてしまっています。
▲iPhone 11の超広角カメラで撮影
一方で、超広角カメラを用いて撮影した場合には、広々とした構図のなかに、被写体を配置する余裕が生まれます。魚眼のように周囲が歪んだりはしないので、使いやすい。手前にある被写体から背景まで全てにピントが合っている「パンフォーカス」状態を作れることも重要なポイントです。
3)夜景撮影のモチベーションが確実に上がる
「ナイトモード」の登場によって、いままで諦めていたような暗所での撮影も鮮明に行えました。光量に応じて自動で適用されるのことも手軽でイイ。
ナイトモードが有効な場面では、シャッターボタンを押すと、数秒間端末をそのままホールドするようにと指示される仕組みで、UIもよくできています。この待ち時間は明るさによって変動します。
▲暗いところで写真撮影を行おうとすると、画面左下にあるように「2秒」のような黄色いアイコンが点灯する。これがナイトモードが有効になっている印だ
▲シャッターボタンを押すと、「動かさないように持ってください。」と表示される。シャッターボタン近くのメーター表示が待ち時間のカウントダウンを意味する
▲ナイトモードで撮影した写真。鮮やかで、やや温かみのある色味に。ディティールもしっかりしている
ナイトモードを使うことで、橋の照明が暖かく輝く美しい夜景の写真を残せました。これなら夜の散歩がぐっと楽しくなりそう。夜景を撮るモチベーションは格段に上がりました。比較用にiPhone XSで撮影した写真を下記に載せますが、違いは一目瞭然です。
▲こちらが同じ景色をiPhone XSで撮影したもの(編集なし)
また、iPhone 11シリーズでは、暗所でのフォーカス速度も向上しています。iPhone XSと比べた印象では、ピントが合うまでワンテンポの差がありました。
4)動画を撮影しやすくなった
普段から動画を頻繁に撮るという人には、iPhone 11シリーズ独自の撮影方法が便利です。新搭載の「QuickTake」機能では、動画を撮りたいシャッターチャンスで、シャッターボタンを長押しするだけで動画を撮影できるのですが、これがすごくイイ。iPhone 11シリーズを購入したら必ず覚えておきたいテクニックです。
▲シャッターボタン長押して動画撮影(左)、動画撮影をし続ける場合には右にスワイプ(中)、白い丸を円に重ねると動画撮影でロックされる(右)
シャッターボタンを長押ししている間は動画を撮影し続けられますし、指を離しても撮影を継続したい場合には、そのまま右スワイプでロックすればOK。
また、従来シャッターボタンの長押しに相当していたバーストモードは、シャッターボタンを長押しではなく左スワイプすることで利用できます。こちらも覚えておきましょう。
こうした操作方法ならば、誤ってシャッターボタンを長押ししてしまい、バーストモードの大きな音が響いてしまうような失敗もなくなりそうです。
5)HDR対応ディスプレイは表現力豊か
iPhone 11とiPhone 11 Pro MaxはともにHDRコンテンツの視聴に対応しています。実際に「TV」アプリで3つのHDR作品をレンタルして視聴してみましたが、どれも階調豊かな表現で楽しめました。
▲iPhone 11 Pro Max(上)とiPhone 11(下)に同じ写真を表示した様子(※画像で表示しているのはHDRコンテンツではありません)
今回見た作品として、『バンブルビー』と『スパイダーマン:スパイダーバース』はDolby VISIONに対応。『ルイスと不思議の時計』はHDR10対応です。
ちなみに、iPhone 11とiPhone 11 Pro Maxの違いを探したところ、目の肥えていない筆者でもわかるポイントをバンブルビーの後半で見つけました。カーチェイスで、飛び跳ねた車両が電線に接触し激しく火花を散らす場面です。iPhone 11 Pro Maxでは、その火花が強烈なハイライトで表現され、眩しく感じるほど。一方、iPhone 11では、火花はまあ明るいけれど、眩しくはありませんでした。
そのほか、両者に致命的な違いを感じるところはあまりなかったので、上記のような臨場感ある表現にこだわりがなければ、iPhone 11を選んでも十分にHDRコンテンツを楽しめると思います。
6)臨場感を増すサウンド表現が◎
これまた同じく視聴体験に関係するサウンドについて。iPhone XSでは「よりワイドに広がるステレオ再生」に対応していましたが、iPhone 11やiPhone 11 Pro Maxでは「Dolby Atmos」や「空間オーディオ再生」に対応しています。
これは要するに、サウンドが立体に動き回るDolby Atmos対応コンテンツの音響を再現できるほか、Dolby Atmos対応ではないもののDolby 5.1などのサラウンドサウンドに対応した音響の動きもステレオスピーカーで再現できるということだそうです。
▲Apple Arcadeが始まることを考えると、もしゲームのサウンドもリッチになるのならかなり嬉しい
先ほど挙げた『バンブルビー』と『スパイダーマン:スパイダーバース』はDolby Atmosに対応。『ルイスと不思議の時計』はDolby 5.1に対応していました。それぞれをiPhone XSとiPhone 11シリーズで聴き比べてみましたが、音響体験はかなり良くなっています。
例えば、先ほどのバンブルビーのカーチェイスシーンなどは、タイヤが擦れる音が左右に激しく動き、まるで映画館のようなリッチなサウンド体験を実現していました。個人的にはHDRディスプレイの有無よりも注目したい進化点です。
7)Face IDがめちゃくちゃ速くなってる
筆者の知人には、「Touch ID」に慣れていて「Face ID」へ変わってしまうことを嫌がる人が多くいます。しかし、iPhone 11では、Face IDの使い勝手が十分に改良されているので、怖がらずに挑戦してみることをお勧めします。
例えば、iPhone 11シリーズでは、Face IDの認識速度が30%向上していると謳っています。実際にiPhone XSと使い比べてみたら、確かにロックが解除されるまでのスピードがかなり改善されていました。iPhone XSではスリープ復帰をして顔を認識して解除まで1秒前後かかるのですが、iPhone 11では大体0.6秒台。体感的では、倍速になっているといっても過言ではありません。
▲Face IDの認証角度も広がっているらしいが、筆者がiPhone XSと比較した範囲では差はそこまで感じなかった(両方十分に広いという意味で)
また、今までよりも遠い距離で認証できるようになっています。手をぐっと伸ばして認証させるとiPhone XSではロックを解除できない場合でも、iPhone 11なら解除可能でした。例えば、デスクサイドのワイヤレス充電器に立てかけているような場面で、こうした違いは使い勝手に影響してくると思います。
* * *
ほかにも細々といろいろなアップデートがありましたが、特に使ってみて印象強かったのは今回挙げた7点でした。何より新搭載の超広角カメラは使い勝手は抜群。久しぶりにiPhoneの買い替えを検討している人にとっても、今年の新モデルは実用性が高いと思いますよ。
(取材・文/井上 晃)
スマートフォン関連の記事を中心に、スマートウォッチ、ウエアラブルデバイス、ロボットなど、多岐にわたる記事を雑誌やWebメディアへ寄稿。雑誌・ムックの編集にも携わる。モットーは「実際に触った・見た人だけが分かる情報を伝える」こと。
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