1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ

最後を飾る63台が上陸!世界中で愛されたVW「ビートル」が欲しいなら急いで

&GP / 2019年9月30日 19時0分

最後を飾る63台が上陸!世界中で愛されたVW「ビートル」が欲しいなら急いで

最後を飾る63台が上陸!世界中で愛されたVW「ビートル」が欲しいなら急いで

お別れが近づくに連れ、名残惜しくなってきました。VW(フォルクスワーゲン)のアイコンともいうべき「ザ・ビートル」が、ついに最終章を迎えたのです。

メキシコにあるVWのプエブラ工場で生産されていたザ・ビートルは、2019 年7月11日、最後の1台がラインオフ。これによりすべての生産を終了しました。

そして去る9月25日には、最終ロットを積んだ自動車運搬船が、フォルクスワーゲン グループ ジャパン豊橋インポートセンターに隣接する明海埠頭第1号岸壁に到着。日本向け“最後のザ・ビートル”が、63台陸揚げされたのです。

■日本でも4万台以上が販売されたザ・ビートル

惜しまれつつ生産終了となったザ・ビートルは、2012年5月に日本への輸入がスタート。派生モデルのカブリオレを含め、7年4カ月間で4万4681台が輸入されました。

今回の生産終了に伴い、現在、日本で販売されているザ・ビートルは、インポーターやディーラーなどが保有する在庫を残すのみ。グレードやボディカラーも限られているため、気になっている人は急いでディーラーへと走りましょう。

在庫を残すのみとなった日本仕様のグレード展開は、基本的に4種類。1.2リッター4気筒ターボ(110馬力)を積むエントリーグレードの「ベース」と、カラフルな内装を選べる「デザイン」、1.4リッターターボ(150馬力)を搭載するスポーティな「Rライン」、そして、2リッターターボ(211馬力)を積むホットバージョンの「2.0Rライン」が用意されます。

ザ・ビートルの生産中止に際して、「See You! The Beetle キャンペーン」を展開してきたVWは、特別仕様車「マイスター(Meister)」シリーズを、デザイン、Rライン、2.0Rラインの3グレードに用意。全モデルに“バイキセノンヘッドラント”や“純正ナビゲーションシステム 716SDC”を装備するほか、過去の限定車にも採用されていた“リアエンブレム内蔵型リアビューカメラ”が与えられます。

「デザイン・マイスター」は、“パドルシフト付きマルチファンクションステリングホイール”や“2ゾーンフルオートエアコン”を装備するほか、専用デザインの17インチホイールを装着。「Rライン・マイスター」と「2.0Rライン・マイスター」は、黒、もしくは黒/赤のコンビネーションから選択できるレザー内装が目を引き、2.0Rライン・マイスターには“電動パノラマスライディングルーフ”も標準装備されます。

■独特の味があるザ・ビートルの穏やかな走り

今回は、ザ・ビートルの生産終了を惜しみ、改めてそのドライブフィールを振り返ってみたいと思います。試乗車は、オプションの“レザーシートパッケージ”を装着したデザイン・マイスターです。

前身である「ニュー・ビートル」は、1998年に登場。丸みを帯びたフォルムから“カブトムシ(ビートル)”の愛称で親しまれた、1938年誕生の「タイプI(ワン)」こと、オリジナル・ビートルのデザインエッセンスを上手に抽出したデザインで、一躍、ヒットを記録します。

とはいえ、「ゴルフ」というFFハッチバックのプラットフォームに、リアエンジン/後輪駆動のオリジナル・ビートルを想起させる上屋を載せたニュー・ビートルは、クルマとして少々無理があったのも事実。ダッシュボード上面が前後に長く、ラゲッジスペースが申し訳程度にしか確保されていなかったことに、ビックリしたのを覚えています。

とはいえそこは、実用車の鑑というべきゴルフを抱えるVW。荷室の狭さやドライバーズシートに座った際の違和感なども、きっと承知の上だったのでしょう。ある意味、ニュー・ビートルは、真面目に作られたモデルが多いVWのラインナップにおいて、特別な存在だったのです。

そんなニュー・ビートルに対し、2011年のフルモデルチェンジで誕生したザ・ビートルは、詰めの甘さが改善され、実用性が格段にアップ。併せて、ルックスもオリジナルに似た、より堅実なスタイルとなりました。

試乗車のデザイン・マイスターは、1300kgのボディに、最高出力150馬力、最大トルク17.8kgf-mという1.2リッターターボを搭載。街乗りには程良い動力性能で、ソフトな乗り心地とボディのしっかり感が好印象です。

デザイン・マイスターには、ハンドル手元で変速操作を行えるパドルシフトが特別に装備されますが、デュアルクラッチ式7速ATの“DSG”はDレンジのままでも自然にギヤを変えてくれるので、ワインディングでもさほどパドル操作を必要としません。

ステアリングフィールは、ハンドルを切った分だけ穏やかに向きを変える印象。エキサイティングにドライバーを急かすことはありませんが、その分、飽きが来なくて長く付き合えそうです。

ニュー・ビートル時代を含めると、21年ものモデルライフを刻んだ新世代ビートルですが、今回、上陸した63台のザ・ビートルを最後に、日本でもその系譜が途絶えることになりました。とはいえ、誰からも愛されるビートルのフォルムは、まさに工業デザインの傑作。電気自動車のラインナップを急速に拡大しようとしているVWだけに、近い将来、「e-ビートル」として華々しく復活することを期待したいと思います。

<SPECIFICATIONS>
☆デザイン・マイスター
ボディサイズ:L4285×W1815×H1495mm
車重:1300kg
駆動方式:FF
エンジン:1197cc 直列4気筒 DOHC ターボ
トランスミッション:7速AT(デュアルクラッチ式)
最高出力:105馬力/5000回転
最大トルク:17.8kgf-m/1500~4100回転
価格:309万5000円(消費税10%込み)

(文/&GP編集部 写真/ダン・アオキ、フォルクスワーゲン グループ ジャパン)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください