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コンパクトカーにも勝利!?ホンダ「N-WGN」の運転環境は小さなクルマの新基準になる

&GP / 2019年10月13日 19時0分

コンパクトカーにも勝利!?ホンダ「N-WGN」の運転環境は小さなクルマの新基準になる

コンパクトカーにも勝利!?ホンダ「N-WGN」の運転環境は小さなクルマの新基準になる

ホンダの軽自動車といえば、基幹モデルは「N-BOX(エヌ・ボックス)」。セールスにおいて軽自動車カテゴリーのトップに君臨するだけでなく、普通車まで含めても、月間販売ランキングの1位を獲得し続けている。

そんな敵なしの人気を誇るN-BOXを展開するホンダから、新型「N-WGN(エヌ・ワゴン)」が登場。王者と異なるパッケージングで作られた、新型N-WGNの改良ポイントとその魅力を紹介する。

■誰でも心地良く使えるよう実用性を磨き抜いた

今、日本で一番売れているN-BOXは、天井を高く設計した“軽スーパーハイトワゴン”と呼ばれるジャンルに属す。ライバルはダイハツの「タント」やスズキの「スペーシア」だ。

一方、N-WGNが属すのは“軽ハイトワゴン”と呼ばれるジャンルで、ライバルにはダイハツの「ムーヴ」やスズキの「ワゴンR」、そして、日産自動車の「デイズ」や三菱の「ekワゴン」が挙げられる。

ハイトワゴンは、スーパーハイトワゴンと比べて天井が低く、その分、室内空間は狭い。また、リアドアはスライド式ではなく、一般的なヒンジ式で、後席の乗降性はスーパーハイトワゴンに分がある。

一方、スーパーハイトワゴンに対するハイトワゴンのメリットは、運転感覚やコーナリング時のクルマの挙動が自然で、高速走行時に横風の影響を受けにくいこと。さらに、空気抵抗が小さい上に車体が軽いため燃費が良く、価格帯も低めだ。

ホンダの最新ハイトワゴンである新型N-WGNは、どことなくレトロな雰囲気が漂うノーマル系と、クールで都会的な空気を漂わせる“カスタム”の2本立て。その個性的なルックスが注目を集めがちだが、実際に触れて圧倒されたのは、室内の実用性に対するこだわりだ。

例えばインパネは、斬新さやクラスを超えた質感などを持ち合わせているわけではないが、手が届きやすく、操作角度まで吟味されたシフトレバーに始まり、見やすく操作しやすいナビゲーションのレイアウトなど、最適な運転環境が整っている。

その上、収納スペースも豊富。助手席前の大きなトレーは、ちょっとした小物を置いておくのに便利だし、左右に仕切りがあり、底面を緩やかに窪ませてあるため、ドライブ中も小物類が滑りにくい。

また、昨今の状況を反映し、インパネにはUSBソケットをふたつ(純正カーナビ装着車は3つ)も用意。細かいことだが、日々、N-WGNを使うユーザーに対する開発陣の気配りが感じられる。

さらに、フロントドアの開口部は、フロアとの段差が小さくて乗り降りしやすいし、後席下に用意された長傘を置ける大型トレーは、汚れたら水洗いできるよう取り外しが可能。加えてラゲッジスペースも、備え付けのボードを使って上下2段に積み分けられるほか、低いフロアを生かして重い荷物もラクに積み込める。

このように新型N-WGNには、ライバルにはないアイデアが詰まっている。

■軽自動車でありながら、しっくりくるドラポジ

「Nシリーズ」と呼ばれるホンダの軽自動車は、時折、驚きのアイテムを標準装備してくる。

少し前には、「N-BOX/(エヌ・ボックス・スラッシュ)」にハンドルの軽さを切り替えられる機構や、当時は普通車でもほとんど採用されていなかった電動パーキングブレーキを装備。また、2017年に登場した現行のN-BOXでは、全グレードにACC(アダプティブクルーズコントロール)を標準採用した。

そして今回、新しいN-WGNにおいて、ホンダは全グレードに、ハンドル位置を前後に調整できるテレスコピック機構を組み込んできた。

テレスコピック機構の採用は、コストアップにつながるのはもちろん、車体開発の領域にまで影響が及ぶという。テレスコピック機構によるドライビングポジションなどの変化をしっかりシミュレートし、それに合わせて、側面衝突時の安全性確保のために、ボディサイドのピラー位置を綿密に調整する必要があるからだ。

そんなテレスコピック機構を採用したメリットは絶大。前後の調整幅は30mmで、これまで「ハンドルの位置が遠すぎたり、近すぎたりしてしっくりこない」と感じていた人でも、新型N-WGNなら適切なドライビングポジションをとれるはずだ。

併せてN-WGNは、シートの調整幅を拡大したり、床と着座位置との高低差を抑えたりすることで、小柄な人でも自然にペダルを踏めるよう配慮。ペダルの位置も、従来モデル比でアクセルを約5mm、ブレーキを約10mm右に寄せて最適化した上に、ブレーキペダルが動く軌跡を、カカトを床に着けた状態で踏み込めるよう設計。ドラポジの最適化に徹底してこだわってきた。

■先進安全運転支援システムはホンダの最新仕様

新型N-WGNのもうひとつのトピックが、先進安全装備の充実だ。ホンダは軽自動車を含めて、“ホンダセンシング”と呼ばれる先進安全運転支援システムを積極展開しているが、最新モデルのN-WGNでは、その内容が一段引き上げられた。

進化のポイントはふたつ。ひとつ目は、夜間に歩行者との衝突を回避したり、万一の衝突時に被害を軽減したりする性能が格段に高まったこと。そしてふたつ目は、ホンダ車としては初めて、道路を横断する自転車に対し、自動ブレーキが反応するよう機能が向上したことだ。

ちなみに現時点において、N-WGNのホンダセンシングは、ホンダの軽自動車として最も内容が充実しているだけでなく、同社の普通車まで含めても、最新のバージョンとなっている。軽自動車だからといって妥協するのではなく、最新モデルに最先端の先進安全運転支援システムを組み込むという思想には、ホンダの軽自動車に対する本気度が伝わってくる。

そのほか、全グレードに標準装備されるACCが、ホンダの軽自動車として初めて、極低速の渋滞時までカバーするようになった点も見逃せない。N-BOXのそれは、速度が約20km/hまで落ちるとシステムがキャンセルされるが、N-WGNの場合、停止するまで完全フォロー。しかも、ACC作動時の停車中は、ドライバーがブレーキペダルを踏まなくてもその状態を保持してくれる。

スーパーハイトワゴンのN-BOXは、徹底的に広い室内空間を追求した。そんな大ヒットモデルに対するN-WGNのアドバンテージは、ドライビングポジションを始めとする良好な運転環境にある。N-BOXは前席、後席ともに欲張って作られたクルマだが、N-WGNの中心はあくまで前席。しかも、ドライバーズシートなのである。

室内の広さよりも、運転しやすくて移動時に疲れにくいクルマが欲しいーー。そんな人にとってN-WGNは、今、最もオススメできる軽自動車だ。

<SPECIFICATIONS>
☆L ホンダセンシング(FF)
ボディサイズ:L3395×W1475×H1675mm
車重:850kg
駆動方式:FF
エンジン:658cc 直列3気筒DOHC
トランスミッション:CVT
最高出力:58馬力/7300回転
最大トルク:6.6kgf-m/4800回転
価格:136万4000円

<SPECIFICATIONS>
☆カスタム L・ターボ ホンダセンシング(FF)
ボディサイズ:L3395×W1475×H1705mm
車重:870kg
駆動方式:FF
エンジン:658cc 直列3気筒DOHC ターボ
トランスミッション:CVT
最高出力:64馬力/6000回転
最大トルク:10.6kgf-m/2600回転
価格:169万4000円

(文/工藤貴宏 写真/&GP編集部)

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