【趣味のためのクルマ選び】長距離ドライブで真価を実感!ボルボV60 D4
&GP / 2016年1月27日 18時0分
【趣味のためのクルマ選び】長距離ドライブで真価を実感!ボルボV60 D4
ボルボといえば、四角くて、荷物がたくさん積めて、運転の楽しさよりも落ち着いたドライブを求める人が好むクルマ…。そんなイメージはすっかり過去のものになってしまったようです。
最近のボルボ車は、スタイリッシュでアグレッシブな走りを誇るモデルが少なくありません。中でもイメージブースターとして存在感を強めているのが「V60」。いわずとしれた、北欧随一のハンサムセダン「S60」のワゴン版です。
かつてはカメラマンの足として、それこそ定番ともいえる人気を集めていたボルボカー。では、21世紀のオシャレなボルボを機材車にしてみたら!? そう夢想して、さっそく試してみました。
■Rデザインはスタイルと実用性を高度にバランス
テストしたのは、V60 D4 Rデザイン。詳細は後述するとして、まずはラゲッジスペースをチェックしましょう。
容量430リッターと、まずまずの広さを持つV60の荷室。メジャー片手に実測したところ、フロアの最大幅は126cmで、奥行きは94cm。ところが少々気になったのが、パーセルシェルフ(荷室カバー)までの高さが40cm弱と、天地方向がちょっと狭いこと。カバーを外しても天井は低め。スポーティにルーフラインが下降していくスタイルゆえ、ココは致し方ないところかもしれません。
実際の使用を想定して積み込んだのはフォルクスワーゲン「ゴルフ オールトラック」の時と同じ、国内線の機内へ持ち込み可能な大きさのカメラバッグ、3段の脚立、ライトスタンドバッグ(長さ120cm)、三脚、レフ板セット、ふたつの大型ストロボ、そしてメイクさんのバッグを模したトラベルケースです。
懸念された積み残しは生じず、というかむしろ「ピッタリ!」といった感じで搭載できました。うーん、ヨカッタ!! ボルボV60は“スタイル”と“実用性”を、なかなかいいバランスで備えているようです。
非常時には、分割可倒式リアシートの背もたれを倒せば、奥行き170cmに達するフラットなラゲッジスペースが出現。反対に、載せるものが少ない時のために、荷室フロアには“転がり防止ボード”が備わります。
また、ラゲッジスペースとキャビンを分けるラゲッジネットを、標準で装備するのも高ポイント。万が一の際、リアから重量物が飛び込んでくるリスクを低減できます。さすがワゴンづくりに手慣れたメーカーのスタイリッシュモデルですね。
さて、V60シリーズについて少し復習しましょう。日本でのラインナップは、1.6リッター直4ターボ(180馬力/24.5kg-m)搭載の「V60 Luxury Edition」、2リッター直4ターボ(190馬力/30.6kg-m)を積む「V60 T4 SE」、同じエンジンを245馬力と36.7kg-mまでチューンした「V60 T5 SE」、そして、3リッター直6ターボ(304馬力、44.9kg-m)を用いた4輪駆動版「V60 T6 AWD」が用意されます。
さらに昨年の夏、2リッターディーゼルターボ(190馬力/40.8kg-m)を搭載した「V60 D4 SE」が加わりました。60シリーズ、ずいぶん大家族ですね。価格帯も、449万円〜665万円と幅広いもの。ボルボの力の入れようが分かります。
ディーゼルエンジンの日本導入時には、V60のほか、「V40」「V40 クロスカントリー」「S60」「XC60」と、一挙5車種のディーゼルエンジン搭載車を発表し、大きな話題になりました。
2リッター直4ディーゼルは、超高圧で燃料を噴射するコモンレール式インジェクションを備え、ボルボ自慢の“i-ART”が燃料噴射を精緻にコントロールします。ターボチャージャーは大小2種類のタービンを持つ2ステージタイプ。排ガスの圧力が低めの低回転域から、レスポンスよくドライバーのスロットル操作に応えます。
燃費と排ガスに優れたいわゆるクリーンディーゼルで、カタログ燃費は20.2km/L。その実力は、先日『&GP』チームが鹿児島から東京まで無給油で走破し、証明しています。
今回の試乗車V60 D4 Rデザインは、ディーゼルエンジン搭載車であることを表す“D4”に加え、もうひとつ“Rデザイン”であることが見逃せないポイント。これは、V60それぞれのグレードに設定されるスポーティバージョンです。
フロントグリルやバンパーが専用デザインとなり、リアバンパーはディフューザー付きに。さらにテールパイプが2本出しになります。ホイールは18インチにアップされ、235/40と薄いスポーツタイヤが巻かれます。併せて、サスペンションはよりハードなスポーツタイプに変更されています。
内装は、Rデザイン専用の革シートに。シートヒーターが備わるのが、この季節には地味にうれしいですね!? 価格は、D4 SEが479万円。D4 Rデザインは70万円プラスの549万円になります。
さらに! 今回の試乗車には“ポールスター・パフォーマンス・パッケージ”が搭載されていました。これは、最高出力を10馬力アップの200馬力/4000回転に、最大トルクを4.1kg-m太い44.9kgm/1750〜2250回転に高める、メーカー公認のコンピューターチューンです。
面白いのが、“安全”と“環境”を売り物にするボルボらしく、チューンナップを施しても燃費(CO2排出量)が変わらないこと。普通の走行では通常モードで走り、いざとなればエクストラのアウトプットを提供してくれる“大人のチューニング”というわけです。
Rデザインで足を硬めるのが“Stage 1”とするならば、ポールスター注入は“Stage 2”といえるのではないでしょうか。ちなみに“ポールスター・パフォーマンス・パッケージ”は、モデルによっては既存の愛車をディーラーへ持ち込んでも施術してくれます。最近ボルボ車を購入し、「ちょっと手を入れたいな…」と思っている方は、一度、ディーラーに問い合わせてみてはいかがでしょうか。
V60 D4 Rデザイン、エンジンをかければ、明確にディーゼルユニットの音が聞こえてきます。ドライバーの世代によっては、好き嫌いが分かれるかもしれませんね。とはいえ、最新のクリーンディーゼルらしく、低回転時から鋭くトルクをピックアップしてV60を機敏に走らせ、硬めた足まわりでハードコーナリングもOK!
例えるなら、見かけによらず野太い声でしゃべり、格闘技も得意な細マッチョ。そんな感じ。いやあ、ホントにボルボは変わりました! でも機材車には、ちょっとハードに過ぎるかも。ドライブするのは楽しいんですけどね…。
<SPECIFICATIONS>
☆V60 D4 Rデザイン
(ポールスター・パフォーマンス・パッケージ搭載車)
ボディサイズ:L4635×W1865×H1480mm
車重:1680kg
駆動方式:FF
エンジン:1968cc 直列4気筒 DOHC ディーゼル ターボ
トランスミッション:8速AT
最高出力:200馬力/4250回転
最大トルク:44.9kg-m/1750〜2500回転
価格:567万8000円
(文&写真/ダン・アオキ)
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