脱スマホしたいなら4Gケータイ「Punkt.MP02」って選択肢もあるぞ!
&GP / 2019年11月6日 6時30分
脱スマホしたいなら4Gケータイ「Punkt.MP02」って選択肢もあるぞ!
4G対応ケータイの「Punkt. MP02」を使ってみました。ミニマルな機能しか搭載していないデバイスですが、“SNS疲れ”に陥っているような人は、思い切ってこういう端末に切り替えてみるのもアリかもしれません。きっと起動時のハトの鳴き声がクセになりますよ。
Punkt. MP02は筆者の手の平に収まってしまうくらいのコンパクトな端末です。上部に液晶があり、下部には円形のキーが並ぶシンプルなデザインが採用されています。一見すると小さめの電卓かと思えますね。真横から見ると、上側の方が少しだけ厚みがあり、机上に置いた時には少しだけ角度が付きます。
▲Punkt. MP02のサイズ感
ディスプレイは約2インチで、横長の4:3。モノクロ表示でQVGA(320x240ピクセル)のため、簡単な情報が表示されるだけですが、実は耐久性の高いゴリラグラス3が使われています。さすがに直射日光下では少し見づらくなりましたが、室内では特に視認性に問題はありませんでした。
▲厚みはこのくらい
筐体はグラスファイバーで強化されたというポリカーボネート製。耐摩耗性コーティングを施しているといい、手触りはサラサラしていました。ちなみに、質量は100gでとても軽く、シャツの胸ポケットに入れてもさほど気にならないくらいです。
キーは数字のほかに、通話の発着信、電話帳起動、メッセージ機能の起動を操作できるボタンがあります。また、メニューの操作は上下と決定ボタンのみで行います。
▲SMSの送信なども行える
電源キーは右上。充電口はイマドキなUSB Type-Cコネクタです。バッテリーは1280mAhで、連続待ち受け時間は180時間。連続通話は4.2時間とされています。小型デバイスとしても、これだけスタミナがあれば実用面で安心でしょう(なお、バッテリーの想定寿命は5年とされており、Punkt.サービスセンターでの交換対応となります)。
▲USB Type-Cコネクターを搭載
内部的な仕様に関しては、プロセッサーはSnapdragonの210を搭載。RAM 2GB、ストレージ16GBを搭載します。仕様的には、GPSやジャイロセンサー、コンパスなども一応搭載しているようですが、同機の機能としては、電卓、メモ、カレンダーくらいしか見かけなかったので、搭載するセンサー類をどこまで有効に使っているのかは謎です…。
■格安SIMで使ってみたけどAPN設定はちょっと大変
ネットワークに関しては、4G LTEをサポートしているのが特徴。具体的な仕様は下記の通りです。
・4G LTE (VoLTEサポートあり) Version 1 (Europe, Australia, Japan)
・2G: 2, 3, 5, 8
・3G: WB-CDMA 1, 5(6/19), 8
・4G: FDD-LTE 1, 3, 5(6/19), 7, 8, 20, Version 2 (USA/CANADA) 2G: 2, 3, 5, 8
・3G: WCDMA 1, 2, 4, 5, 8
・4G: FDD-LTE 1, 2, 4, 5, 7, 12, 17
側面の穴にピンを差し込むと、トレイが出てきます。セットできるのはナノSIMが1枚。今回は筆者の手持ちのLINEモバイル(ソフトバンク系)のプランで使用してみました。
▲SIMトレイにナノSIMをセット
Androidと同様の感覚で、設定からAPNを設定すれば良いのですが、ここでちょっと苦労しました。まずキーの入力が独特なので、必要な情報を入力するまでにあたふたします。また、何度かAPNの入力中に設定のアプリケーションが落ちてしまい、ホーム画面に戻ることに(まぁ、その後の快適な入力操作のために修行していると思っておけば、問題ないですかね)。この苦労は最初の一回だけですので、頑張りましょう。
ちなみに、LINEモバイルのAPN設定で必要な情報を入力する際には、「タイプdunのAPNの追加は許可されていません」と表示されてしまいました(今回はこの項目は未入力で接続しました)。
▲LINEモバイルのSIMで通話できました
▲同梱のイヤホンは片耳用
ネットワーク設定が完了し、接続が完了したあとに電話をかけてみましたが、通話音質は十分綺麗でした。なお、同梱のイヤホンは片耳用なので、ビジネスシーンでの通話などに使うのにぴったりでしょう。ちなみに、ノルウェーのサウンドアーティストKjetil Røst Nilsen氏によるオリジナルの着信音が入っていて、これがなかなかユニークで魅力的でした。
もう一点触れておきたいのが、テザリング機能も使えるためモバイルWi-Fiルーター代わりにもなるということ。ただし、バッテリーが1280mAhなので、利用時間には注意が必要です。とはいえ、カフェでちょっとPCを開くくらいなら十分だと思います。なお、筆者の自宅では、同機のテザリングで接続したiPhoneがコンスタントに数十Mbpsが出ていましたので、速度的な問題はなさそうです。
* * *
同機は+Styleにて4万4880円(税込)で販売されています。使ってみた印象としては、「ほんとうにミニマルだなぁ」ということにつきました。決して激安ではありませんし、便利さを求める端末でもありませんね。
とはいえ、必須の業務連絡や緊急時の連絡だけとれればよいという目的で、脱スマートフォンのために使うには面白い選択肢かもしれません。
(取材・文/井上 晃)
スマートフォン関連の記事を中心に、スマートウォッチ、ウエアラブルデバイス、ロボットなど、多岐にわたる記事を雑誌やWebメディアへ寄稿。雑誌・ムックの編集にも携わる。モットーは「実際に触った・見た人だけが分かる情報を伝える」こと。
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