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Googleレスな5Gスマホ「HUAWEI Mate 30 Pro 5G」はやはり不便なのか

&GP / 2020年3月16日 21時0分

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Googleレスな5Gスマホ「HUAWEI Mate 30 Pro 5G」はやはり不便なのか

ファーウェイが5Gに対応するスマートフォン「HUAWEI Mate 30 Pro 5G」の日本発売を発表しました。3月16日から先行販売の受付を開始し、一般発売は4月中旬の予定。価格は12万8800円(税抜)。

▲約6.53インチの有機ELディスプレイを搭載する「HUAWEI Mate 30 Pro 5G」

 

■ライカ監修のクアッドカメラを搭載

ファーウェイのMateシリーズは、ライカ監修の高性能カメラを搭載するハイエンドのフラッグシップです。このMate 30 Pro 5Gには、超広角(40メガピクセル)+広角(40メガピクセル)+望遠(8メガピクセル)+ToF(3D被写界深度測定用)の4眼カメラを搭載し、超広角カメラは「シネマカメラ」と称し、動画の撮影性能を向上させたこともポイント。60fpsで4Kの動画を撮影でき、7680fpsのスローモーションビデオを撮影することもできます。

▲ライカが監修するクアッドカメラを搭載

ディスプレイは6.53インチの有機EL。左右はほぼベゼルレスで、カーブが施されています。背面にはヴィーガンレザーを使用し、リッチな手触りと指紋が付きにくいというメリットを両立させています。

▲ディスプレイの左右にはカーブが施されている

▲天然素材を用いたヴィーガンレザーを使用。本物の皮革を硬質にしたような手触り。カラバリは、このオレンジのみ

 

■SIMフリーモデルながら5Gに対応

Mate 30 Pro 5Gは、日本ではこれから商用サービスが始まる5Gに対応することもセールスポイント。ファーウェイによると、日本と中国の5Gの仕様に対応し、ドコモ、au、ソフトバンクの5Gネットワークでの利用できるとのこと。ただし、MVNOが提供する格安SIMには、まだ5Gに対応することを発表しているものがありません。Mate 30 Pro 5Gでいち早く5Gの速度を体験するには、3大キャリアの5G対応SIMを自身で準備する必要があります。

▲5Gに接続するには、今後配布されるソフトウェアのアップデートが必要。なお、3G、4Gにも対応している

▲SIMスロットには表裏1枚ずつ、2枚のnanoSIMを装着できる

 

■Googleアプリは使えないので要注意!!

カメラもデザインも機能も魅力的なMate 30 Pro 5Gですが、購入に際しては注意しなければならないことがあります。Mate 30 Pro 5GのOSはAndroid 10ですが、Google Playストアは利用できず、Googleのアプリもプリインストールされていません。その代わり、ファーウェイ独自の「AppGallery」というマーケットからアプリをダウンロードできる仕様になっています。

▲アプリは「AppGallery」からダウンロードできる

なぜ、Googleアプリが使えないのか? ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、あらためて簡単に説明しますね。現在、アメリカ政府が米国企業からファーウェイへの輸出を禁止しています。理由は、ファーウェイ製品のセキュリティに問題があると指摘されていますが、ファーウェイはこれに反論しています。そのため、ファーウェイは昨年5月頃から発売する製品に多くの米国企業の部品・サービスなどを使えない状態が続いています。ただし、全面的に禁止されているわけではなく、いくつかの猶予措置があり、米国企業のサービスでも使えるものはあるようです。また、すでにGoogleアプリをプリインして発売されている機種については、引き続き使えて、アップデートもできます。

▲いま使っているAndroidスマホのデータを引き継ぐ「Phone Clone」という機能でアプリを移すことも可能。ただし、Mate 30 Pro 5Gでの動作は保証されていない

ファーウェイのスマホが再びGoogleアプリを使えるようになるのか否かはわかりませんが、ファーウェイは「Google Mobile Service」(Googleのアプリやサービスのプラットフォーム)に代わるサービスとして「Huawei Mobile Service」の構築に力を入れています。Google Playストアがなくても、ユーザーが困らない環境を整えるべく、準備を進めているようです。

Huawei Mobile Serviceは、どこまで使えるようになっているのか。「Gmail」や「Chrome」「Googleマップ」といったアプリが入ってなくても本当に困らないのか。気になりますよね。そこで、発売に先駆けて、ファーウェイから実機を借りて、使い勝手を試してみました。

 

■「AppGallery」の使い勝手は?

Mate 30 Pro 5Gを起動して、ホーム画面を確認。やはり「Play ストア」のアイコンは見当たりません。一般的なAndroidスマホであれば、Googleアプリをまとめたフォルダがあるのですが、それも見当たらず…。

▲ホーム画面のどこにも「Google」の文字はない

まずは、「AppGallery」にアクセスしてみました。アプリの探し方は「Play ストア」やiPhoneの「App Store」と同じ。キーワード入力やカテゴリから検索できます。多くの人が必要とするであろう「LINE」や「Twitter」を検索してみましたが、それらのアプリは配信されていませんでした。

▲アプリはキーワードで検索するほか、「おすすめ」「カテゴリ」「トップ」などからも探せる

▲AppGalleryには、アプリをダウンロードせずとも、素早く起動できる「Quick App」という機能がある。これに対応する日本のアプリはすぐに探せるようになっている

しかし、「メルカリ」「TikTok」「NAVITIME」「ウェザーニュース」など、定番と呼ばれるアプリも結構見つかりました。ファーウェイによると、日本のアプリ開発者にも「AppGallery」への参加を呼びかけているようなので、今後どこまで増えるかを注視すべきでしょう。なお、LINEについては、海外では「LINE Lite」というアプリで利用できるようなので、その配信を期待したいところです。Twitterはブラウザアプリでウェブ版を利用できます。

▲「メルカリ」は、すでに「AppGallery」で配信されている

▲「TikTok」も見つかった。中国や欧州で人気のアプリは、かなり揃っている印象

最も気になるのはGoogleサービスの使い勝手。筆者は、プライベート用のEメールとして「Gmail」を使い、地図は「Googleマップ」、スマホで撮った写真のバックアップには「Googleフォト」を使っています。Mate 30 Pro 5Gには、それらのアプリはありません。どうすればいいのか?

まず「Gmail」ですが、プリインの「メール」アプリにGmailのアカウントを設定できました。普通にGmailを送受信でき、困ることはなさそうです。

▲プリインの「メール」アプリは、Gmailのアカウントも登録可能

Googleマップは、ブラウザからアクセスすると、ウェブ版を利用できました。アプリと同じように、Googleアカウントでログインでき、現在地表示もでき、目的地を設定した経路検索も可能。思っていたほど不便を感じることはなく、ショートカットをホーム画面に貼り付けておけば、今までと同じ感覚で使えそうです。

▲Googleマップはブラウザで利用可能。ルート検索を利用でき、お気に入りのスポットも登録可能だ

ちょっと不便に感じたのは「Googleフォト」。これもウェブ版を利用できるのですが、スマホで撮った画像の自動アップロードは設定できず、画像を選択してアップロードする手間が生じました。

▲ウェブ版のGoogleフォトは、アプリ版に比べると若干機能に制約がある

 

■カメラの性能は期待してOK!

Mate 30 Pro 5Gを、スマホというよりも、“5Gにつながるデジカメ”として買いたいという人もいるかもしれません。2〜3日試しただけですが、筆者が撮影した写真を載せておきますね。

▲超広角カメラで撮影した作例

▲料理を撮影した作例。前モデルのMate 20 Proよりも色がナチュラルな印象

▲AIによる被写体・シーン認識に対応。花を撮ると、背景がぼける

▲きらびやかに撮れる「夜景」モードも健在

▲超広角で撮影

▲広角(1×)で撮影

▲光学3倍ズームで撮影

▲ハイブリッド5倍ズームで撮影

▲デジタル30倍ズームで撮影

超広角から5倍までの範囲は鮮明な画質で撮影でき、さらに倍率を上げても、さほど画質劣化は気にならない印象。動画も撮ってみましたが、光学式手ブレ補正の効果で、動いて撮影しても画面の揺れが気にならず、動画を撮ることが多い人にもおすすめできそうです。

Mate 30 Pro 5Gの先行販売は100名限定です。3月16日〜25日にオフィシャルサイトから申し込み、3月28日〜30日に東京、4月4日〜6日に大阪のファーウェイカスタマーサービスセンターで受け取れることが条件となります。先行販売で購入した場合は、ファーウェイのワイヤレスイヤホン、ワイヤレスチャージャーがプレゼントされ、さらに本体価格から1万円が割引されます。いち早く入手したい人はお忘れなく!

>> ファーウェイ「Mate 30 Pro 5G」

 

(取材・文/村元正剛

むらもとまさかた/ITライター

iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。

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