フルオープンからクローラー付きまで!変わり種軽トラ5選
&GP / 2020年4月9日 21時0分
フルオープンからクローラー付きまで!変わり種軽トラ5選
軽トラックは仕事で使う地味なクルマ。どれを選んでも同じでしょう?と思っている人は少なくないはず。確かに街を走る軽トラはほとんどが白くてどれも代わり映えしないように見えます。
ところが、軽トラの中には、遊び心あふれるもの、愛らしいデザインのものなど、珍しいモデルも存在しました。
そんな変わり種軽トラを5モデル紹介します。
■スバル サンバー WRブルーリミテッド
2011年7月に発売されたサンバー発売50周年を記念した特別仕様車で、ボディカラーにインプレッサなどにも採用されるWRブルーマイカが施されたモデルです。シートにはイエローステッチが入った専用ブラックシートを採用。ホイールにはクロムメッキのナットが付けられています。
生産台数はトラックとバンで1000台限定。発売後は中古車がプレミア相場になるほどの人気に。現在も流通量はごくわずかで、市場では150万円前後で取引されています。
■ホンダ アクティトラック スピリットカラースタイル
2018年11月に発売されたアクティトラックの特別仕様車、スピリットカラースタイル。ホンダ初の4輪車であるT360の誕生55周年を記念したモデルです。
ボディカラーはT360をイメージしたベイブルー×ホワイトと、ホンダのパワープロダクツ(汎用品)をイメージしたフレームレッド×ブラックの2色を用意。アオリ部分に大きなHONDAのロゴが入る他、ドアミラー、ドアハンドルが専用色に。鉄チンホイールもボディカラーに合わせた色に塗装されています。
サンバーWRブルーリミテッド同様、こちらも中古車の流通量はごくわずか。価格は販売店によってつけ方に差があり、100万〜160万円の幅がありました。
■三菱 ミニキャブ4クローラー
ミニキャブは1966年から2014年まで三菱が製造した軽トラ(現在はスズキのOEMに)。1991年に登場した5代目には、特装車として泥濘地、砂地、積雪地での使用を想定した4クローラーが用意されました。
普段はタイヤで道を走り、悪路についたらタイヤを外してクローラーを装着できるモデルで、これは軽自動車初となる機能でした。車検証にはタイヤ装着時のボディサイズとクローラー装着時のボディサイズが記載されます。
流石にレアすぎるモデルなので、中古車は流通していませんでしたが、こんなタフなモデルも作れてしまうのが軽トラの凄いところです。
■ダイハツ ミゼットII
一般的な軽トラよりサイズをぐんと小さくして、街中での取り回しをしやすくした1人乗り軽トラ。1996年4月にデビューしたときは大きな話題になり、これをカスタムするユーザーも現れました。
1997年には補助的な助手席をつけた2人乗り仕様も登場。デビュー時は左側の窓がはめ殺しになっていましたが、2人乗りの登場で手動で開閉できるようになっています。
サイズが小さい分、荷台も小さくなっています。でもちょっとした荷物を積んで出掛けたい時には十分活躍するはずです。
■ホンダ バモスホンダ
1970年に登場したバモスホンダは現代ではありえない斬新なコンセプトで開発されました。それは軽トラでありながら、ルーフが幌で、フルオープンになるのです! しかも写真を見るとわかるように、ドアすらありません。
こちらがフルオープンにした状態。ホンダはフルオープンでも安全性を確保するために、ドアの代わりに、保護用ガートパイプを設置(これは乗員の重心より高い位置に設置することで、人が外に投げ出されるのを防ぎます)。また、前席後ろに乗員を保護するロールバーが取り付けられました。
さらに前席のみで荷台を広くした2シーターも用意。また、幌はキャビン部分にのみかかるタイプと、荷台も覆うフル幌タイプがありました。
ホンダはこのバモスホンダを警備用、建設現場用、工場内運搬用、電気工事用、農山林管理用、牧場用、その他移動をともなう屋外作業、配達など機動性を特に必要とする仕事で使うことを想定。さらに愛らしいルックスからレジャー用として購入する人もいたようです。
バモスホンダは1973年まで製造。バモスという名称は後に、ホンダの軽ワンボックスの名称として復活します。
現在でも大切に乗っているマニアが存在するため、中古車市場にも稀に出てきます。相場を形成するほどの流通量はありませんが、概ね100万〜150万円ほどで取引されているようです。
(文/高橋 満<ブリッジマン>)
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