GoodsPress4月号・鉄道特集「大きい、古い、短い」“日本一”の鉄道5選

気持ちのいい春なのに、お別れのシーズンでもあるこの季節。鉄道の世界でもダイヤ改正が行われ「さようなら」をする列車があります。まさに去る3月ですね。もちろん寂しい限りですが、今年はそれ以上に「こんにちは」の観光列車が目白押しで、楽しみでもあります。

3月5日発売の『GoodsPress』4月号の第1特集は、そんな鉄道を扱った『ゆく鉄、くる鉄　遊ぶ鉄 2016』。新しく導入される観光列車の解説から鉄道模型図鑑、撮り鉄にぴったりなカメラまで、鉄道に興味がなくても「へぇ」と思える企画が満載。乗り鉄、撮り鉄、模型鉄…さあ、一緒に鉄道趣味の世界へ、出発しましょう！

そんな「ゆく鉄、くる鉄」に関しては、じっくりと本誌で読んでいただくとして、特集内で紹介している図鑑の中から、鉄道を知らない人でもちょっと自慢できる日本一を紹介します。

1.日本で一番“古い”車両はどれ？

ワールド「工芸 国鉄キハ5000ツートンカラー　完成品」 一番古い気動車は1929年に誕生。国鉄の前進、鉄道省が製造した機械式ガソリン動車です。写真のモデルは、ツートーンカラーにしたタイプで、細部まで作りこまれています

 

一番古いといっても、蒸気機関車や気動車、地下鉄、新幹線など、それぞれのジャンルで一番古いものがあります。日本の鉄道として一番古いのは、横浜-新橋間で走った蒸気機関車ですが、ここでは気動車の中で一番古いものを紹介。

2.日本で一番“短い”JRの車両はどれ？

TOMIX 「JR キハ120形ディーゼルカー（津山線）セット」  JR西日本が1991年に導入した小型ディーゼルカーで、全長は16.3m。ワンマン運転によるローカル線での運用を前提としています。模型でも前後に備えた運転台などを再現しています

 

JR在来線の多くは、旧国鉄の在来線を引き継いで運行されています。旅客車1両は、通常はだいたい20mの全長ですが、中にはこの1両でも乗客が少なく持て余す路線もあり、国鉄末期から需要に合わせた車両を開発投入しています。

 

 

3.日本で一番“高い”ところを走る車両はどれ？

KATO「キハ111-100+112-100 2両 基本セット」 7344円　大出力エンジンを積んだ気動車で、山岳地帯を走る小海線でも採用されています。模型では、特徴のひとつでもある1人+2人掛けの3列セミクロスシートといった内装も再現されています

 

JR線の中で、最も標高の高いところを走る路線としられているのが小海線で、最高地点は清里—野辺山間の1375mです。現在は高原列車と呼ばれ、観光のイメージが強いですが、もともとは小海町など住民の地域輸送にありました。

 

4.日本で一番“低い”ところを走る車両はどれ？

 

MICRO ACE 「都営12-000形 大江戸線 1次車+3次車（塗装車） 改造後 8両セット」都営地下鉄大江戸線は、仕上がりが小さな小断面トンネルを走るため車両も小型化です。模型でも、小径車輪を使用した、腰の低い独特なスタイルを再現しています

 

日本一深いところを走る鉄道といえば、青函トンネルが有名で、最深部は海面から240ｍも下にあります。都心で一番深いところを走っているのは都営地下鉄大江戸線です。六本木駅は地下鉄で一番深い、地下42.3ｍのところにあります。

5.日本で一番“多く”作られた車両はどれ？

 

TOMIX「103系通勤電車（初期型非冷房車・ウグイス）基本セット」“丸い緑の山手線”を代表する懐かしい車両です。モデルは冷房のない初期車を再現したもので、1灯式のヘッドライトや床下の小型発電機もしっかりと表現しています

 

鉄道車両は需給の多寡に応じて製造されています。一番多く製造された車両としては、旧国鉄が製造した103系電車です。都市部の通勤輸送用に開発されたもので、1963〜1984年の21年間の間に3447両も製造されました。

 

 

ほかにも、さまざまな企画が盛りだくさん。もちろん鉄道模型だけではなく、観光列車やレイルマンフォトオフィスによる撮り鉄機材の選び方、車両工場潜入など、「乗って」「撮って」「集めて」楽しむ企画が盛りだくさんです。

 

（文／GoodsPress編集長　澤村尚徳）