Google Pixel 4の半額以下!「Pixel 4a」は廉価版?それとも高コスパ?
&GP / 2020年8月5日 20時0分
Google Pixel 4の半額以下!「Pixel 4a」は廉価版?それとも高コスパ?
8月20日に発売される「Google Pixel 4a」をいち早く使ってみることができました。Google Storeで販売されるSIMフリーモデルの価格は税込4万2900円。上位モデル「Google Pixel 4」(8万9980円~)の半額以下です。Pixel 4とは、どれほどの差があるのか? あるいは、そんなに差はないのか? 使用感を本音でお伝えしたいと思います。
■5.8インチの有機ELディスプレイで、あのスマホよりも軽い!
Google Pixel 4aの画面サイズは5.81インチ。廉価版ながら上位モデルと同じ有機ELディスプレイを採用し、2340×1080ドットの解像度で表示できます。Pixel 4は5.7インチで2280×1080ドットなのでPixel 4aのほうが画面は広く、上部のベゼルを細くしパンチホール型のインカメラを搭載しているので、画面占有率も向上しています。
▲5.81インチの有機ELディスプレイを搭載
▲Pixel 4(右)よりもボディは若干小さくなったが、逆に画面は大きくなっている
右側面に電源ボタンと音量ボタン、左側面にSIMスロットという配置はほぼ同様。Pixel 4は底部のUSBポートがイヤホンジャックを兼ねていますが、Pixel 4aは、上部に3.5mm穴のイヤホンを搭載しています。
▲右側面に電源ボタンと音量ボタンを配置
▲左側面にあるSIMスロットには、SIMを1枚しか挿せないが、eSIM(組み込み型SIM)を追加することは可能
▲eSIMは画面の案内に従って追加でき、物理SIMと併用できる
▲上部にはイヤホンジャックを搭載。これはPixel 4にはないPixel 4aならではの利点だ
▲底部のUSBポートは、裏表を気にせずに挿せるType-C
手にしたサイズ感はそれほど差はないのですが、Pixel 4が162gなのに対して、Pixel 4aは143gと軽く、長時間使っても疲れなさそうです。ちなみに4.7インチ画面のiPhone SE(第2世代)は148gなので、Pixel 4aは最近のスマホの中では群を抜いて軽いと言ってもいいでしょう。
▲サイズは144×69.4×8.2mm。片手で楽に操作できるサイズ感で、片手で通知パネルやクイック設定も表示できる
側面から背面パネルはポリカーボネート製で、マットでサラリとした手触り。ガラスを使用したPixel 4に比べると、“お値段なり” という印象です。
▲Pixel 4(右)の背面パネルはガラスだったが、Pixel 4a(左)は艶消しのプラスチック製。指紋が付きにくいことはメリット
■シングルカメラだが撮影画質はPixel 4と比べて遜色なし!
カメラは、Pixel 4には16メガピクセル(F2.4)+12メガピクセル(F1.7)
のデュアルカメラが搭載されていましたが、Pixel 4aは12メガピクセル(F1.7)
のシングルカメラです。「カメラ」アプリに大きな違いは見当たりませんでしたが、使い比べると、Pixel 4はズームが最大8倍で、Pixel 4aは最大7倍でした。
▲Pixel 4(左)はデュアルカメラだったが、Pixel 4a(右)はシングルカメラ
カメラが1つになったことは画質にどう影響するのか? まずは、同じシチュエーションで撮り比べてみました。
▲Pixel 4で空と建物を撮影
▲Pixel 4aで空と建物を撮影
違いはわかりますか? 筆者には、ほとんど同じに見えました。
▲Pixel 4で夜景を撮影
▲Pixel 4aで夜景を撮影
「夜景モード」はPixel 4のほうが若干明るく撮れる傾向を感じましたが、やはりパッと見でわかるほどの差はなく、どちらも十分すぎるほど鮮明な画質で撮れました。
▲Pixel 4で花を撮影
▲Pixel 4aで花を撮影
花を撮影した時の背景のぼけ方もほぼ同じ。Pixel 4aはシングルカメラですが、ナチュラナルなボケを表現できることに驚きました。
▲Pixel 4で料理を撮影
▲Pixel 4aで料理を撮影
表参道にある人気のとんかつ屋さんで、カツ丼を撮ってみました。もはや、同じ機種で撮ったかと思うほど、違いはありませんでした。シングルカメラと聞くと、画質に不安を感じるかもしれませんが、心配は無用。むしろ “シングルカメラでここまで撮れるとは!” と驚くことになるでしょう。
▲撮影設定のメニューはPixel 4と共通
▲明るさとコントラストを調節できる機能や、歪みが確認できる機能も継承
Pixel 4aには、ズームを使っても画質がさほど粗くならないように補正される「超解像ズーム」という機能があります。とはいえ、最大の7倍のズームにすると、それなりに画質は粗くなりました。強いて欠点を挙げるとすれば、超広角および光学ズームで撮れないことでしょうか。
▲Pixel 4aでズームを使わずに撮影
▲Pixel 4aで7倍ズームで撮影
■ハードウェア仕様はワンランク下だが使い勝手は上々!
Pixel 4のプロセッサはハイエンド向けのSnapdragon 855(最大2.84GHz)ですが、Pixel 4aはミドルハイ向けのSnapdragon 730G(最大2.2GHz)を採用しています。しかし、アプリの起動時間やタッチレスポンスに大きな違いは感じませんでした。処理速度の数値化して比較するベンチマークを測定できるとよかったのですが、筆者は普段使っていて信用しているベンチマークアプリが、まだPixel 4aに対応していなかったので、測定できませんでした。
RAM(メモリ)はどちらも6GBで、ROM(ストレージ)はPixel 4は64GBと128GBから選べましたが、Pixel 4aは128GBのみです。microSDには対応していませんが、128GBあれば、動画を撮影することが多い人でも十分でしょう。
Pixel 4は指紋センサーを搭載せず、生体認証はインカメラによる顔認証だけ。Pixel 4aは逆に顔認証は非搭載で、背面に指紋センサーを搭載しています。両方を搭載しているのが理想的ですが、マスク着用が欠かせない昨今の状況を考えると、指紋認証が使えるほうが便利かもしれません。
▲背面に指紋センサーを搭載。登録もスピーディに行えて、アンロックも速い
バッテリー容量は、Pixel 4の2800mAhよりも多い3140mAhを内蔵しています。Androidの「自動調整バッテリー」機能により、よく使うアプリに優先的に電力を供給し、使用率が低いアプリの電池消費を減らすように機能するそうです。その効果かどうかは定かではありませんが、一般的な使い方であれば1日は余裕で持つ印象です。ただし、Pixel 4が対応していたワイヤレス充電には、Pixel 4aは非対応。ワイヤレス充電器を持っている人には残念なポイントかもしれません。
▲「自動調整バッテリー」は初期設定がオンになっている。PixelはGoogle純正のスマホなので、Android本来の機能との親和性が高いことも期待できる
Google純正のスマホなので、Googleのアプリケーションが使いやすことも利点。Pixel 4aでは、最新の「Googleアシスタント」に対応し、アプリの操作やメッセージの送信なども音声で行えます。また、プリインストールされた「レコーダー」アプリは、英語の音声を自動的にテキスト化して記録する機能も備えています。
▲録音した英語を自動で文字起こし。再生時には、どこを再生しているかが一目瞭然
またPixel 4には、画面に触れずにジェスチャーで操作できる「Motion Sense」という新機能があり、それがセールスポイントの1つになっていました。そのMotion Senseは、Pixel 4aには搭載されていません。おそらく、それが製造コストを下げるための大きな要素になっているとも考えられます。しかし、Motion Senseって、なくても困らない機能なんですよね。なので、多くの人にとって、それがPixel 4aの購入を避ける理由にはならないでしょう。
多くの人が必要とするであろうFeliCaには、しっかり対応しています。つまり、「おサイフケータイ」も「Google Pay」も利用できます。
▲おサイフケータイに対応しているので、キャリアのスマホから乗り換える人にも安心
▲簡単に設定できるGoogle Payも利用可能
Pixel 4aは、Pixel 4でできることの80%くらいはできるという印象。それで半額以下ですからね。コスパはめちゃくちゃ高いと言ってもいいでしょう。年内に5G対応の「Pixel 4a 5G」が発売されることも予告されていますが、それが気にならないのであれば、ズバリ“買い”でしょう。
▲カラーはJust Blackのみだが、別売のファブリックケースは3色が用意される。価格は5280円(税込)
>> Google Store
<取材・文/村元正剛(ゴーズ)>
村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
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