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実質3万円台からあるならそろそろ買い!? ドコモが5Gスマホ6機種を発表

&GP / 2020年11月6日 11時0分

実質3万円台からあるならそろそろ買い!? ドコモが5Gスマホ6機種を発表

実質3万円台からあるならそろそろ買い!? ドコモが5Gスマホ6機種を発表

NTTドコモが、11月6日から順次発売する新製品を発表しました。スマートフォンは全7機種で、うち6機種が5G対応モデルです。ドコモがこれまでに発売した5Gスマホは、お値段が高めのハイスペックモデルだけでしたが、今回は、2年後の機種変更時に端末を返却する「スマホおかえしプログラム」を利用すれば、実質3〜5万円台で買える「スタンダードモデル」4機種が含まれています。

新しく発売される5Gスマホは、本当にお買い得なのか? 実際に触れてみたファーストインプレッションを交えて紹介しましょう。

 

■5Gスタンダートモデルはお値頃ながら、かなり高性能

スマホの基本性能はプロセッサーに依存します。ほとんどのスマホはクアルコム社の「Snapdrragon」というプロセッサーを搭載していて、ハイスペックモデルは「Snapdragon 865」など、800番台の製品を採用しています。ドコモが「スタンダードモデル」と呼ぶ製品には「Snapdragon 765G」または「Snapdragon 690」が採用されています。Snapdragon 765Gはミドルレンジの中では上位の「ハイミドル」に位置付けられます。普段づかいに不便を感じることはなく、多くの人にとって快適に操作できる性能と考えて支障はないでしょう。Snapdragon 690は、ゲームを存分に楽しんだり、動画を編集したりするには、やや物足りないかもしれません。なお、スタンダードモデルの5Gの通信速度は、4機種いずれも下り最大2.1Gbps、上り最大218Mbpsです。

表記した価格は、ドコモオンラインショップで、Xi(4G)から5Gへ契約変更した場合の税込価格です。
 

▼Galaxy A51 5G

11月6日発売
価格:5万7288円(スマホおかえしプログラム適用時:3万8198円)

約6.5インチの有機ELディスプレイを搭載し、プロセッサーはSnapdragon 765G(最大2.4GHz)で、メモリは6GB。約4800万画素をメインとする4眼カメラを搭載していることもセールスポイント。

▲約6.5インチの有機ELディスプレイを搭載。インカメラは約3200万画素

大画面ながら横幅は約74mmに抑えており、手になじみやすいサイズという印象。4眼カメラでは超広角、マクロ撮影、背景ぼかしなども楽しめ、機能面で不満を感じることはなさそうです。

▲背面にはクアッドカメラを搭載。カラバリはプリズムブリックスホワイト、プリズムブリックスブラックの2色

 

▼arrows NX9

12月以降発売
価格:7万6032円(スマホおかえしプログラム適用時:5万688円)

約6.3インチの有機ELディスプレイを搭載し、画面の左右には3Dカーブを施し、ベゼルが細いことも特徴。繊細な印象を受けるデザインながら、防水・防塵・耐衝撃に対応し、ハンドソープで洗えて、アルコール消毒もOK!というタフな仕様。

▲ベゼルが細く、画面占有率が高いことが魅力。インカメラは約1630万画素

プロセッサーはSnapdragon 765G(最大2.4GHz)で、メモリは8GBと、ハイスペックモデルに近い仕様なので、ゲームや動画を楽しみたい人にも最適。Dolby Atmos対応の内蔵スピーカーの音質にも迫力を感じました。

▲カラバリはホワイト、ネイビー、ゴールドの3色。背面パネルは光沢が強く、リッチな印象。約4850万画素をメインとする3眼カメラも搭載

 

▼LG VELVET

12月以降発売
価格:7万488円(スマホおかえしプログラム適用時:4万6992円)/デュアルスクリーン付きは8万8704円(スマホおかえしプログラム適用時:5万9136円)

約6.8インチの有機ELディスプレイを搭載し、ボディの厚さは約7.9mmというスリムなモデル。単体でも購入できますが、併せて「LGデュアルスクリーン」を購入すると、2画面スマホとして使うことができます。

▲カラバリはオーロラホワイト、オーロラグレーの2色。それぞれ同系色のデュアルスクリーンを購入できる

プロセッサーはSnapdragon 765G(最大2.4GHz)で、メモリは6GB。ワイヤレス充電にも対応しています。約4800万画素をメインとする3眼カメラを搭載しているので、カメラ性能を重視する人も満足できるでしょう。

約6.8インチ×2画面のメリットは絶大。大画面で動画を見たり、電子書籍を読んだり、テレワークに使ったり、新しい生活様式との相性も良さそうです。

▲LGデュアルスクリーンも本体のディスプレイと同じ約6.8インチ。合体させた時の厚さも約14.4mmで、さほどかさばらない

▲1画面でオンラインミーティングをしながら、もう1画面でドキュメントを見るなど、PCライクに使うことも可能

 

▼AQUOS sense5G

来春発売
価格:未定

約5.8インチの液晶ディスプレイを搭載し、プロセッサーはSnapdragon 690(最大2.0GHz)で、メモリは4GB。今回発表されたスタンダードモデル4機種の中では、最もスペックが低いモデルです。来春発売で価格未定ですが、今のところ「スマホおかえしプログラム」には対応せず、3万9600円での販売を予定しているそうです。

▲詳細なスペックは公開されていないが、スタンダード4機種の中では最もコンパクトで、片手でも操作しやすそうな印象

片手でも操作しやすそうなコンパクトなモデルですが、4570mAhの大容量バッテリーを搭載し、省電力に優れたIGZOディスプレイを採用しているので、電池持ちが期待できそうです。標準+広角+望遠のトリプルカメラも使いやすいでしょう。

▲カラバリは、ドコモオンラインショップ限定カラー(右の3色)を含む全7色

 

■ハイスペックモデルは最大4.2Gbpsに対応

今回発表されたハイスペックモデルは2機種。ドコモが2020年12月に開始する5Gのキャリアアグリゲーション(複数の周波数帯を束ねて利用して高速化を実現する技術)に対応し、最大4.2Gbpsで通信できることが特徴。ただし、2機種の対応周波数には違いがあるので注意が必要です。

▼Galaxy Note20 Ultra 5G

11月6日発売
価格:14万5728円(スマホおかえしプログラム適用時:9万7152円)

大画面を付属の「Sペン」で操作できる「Galaxy Note」シリーズの最新モデル。約6.9インチの有機ELディスプレイを搭載し、プロセッサーは現行機種向けでは最高峰のSnapdragon 865 Plus(最大3.0GHz)、メモリは12GBというパワフルな仕様。その分、「スマホおかえしプログラム」を利用しても9万7152円という、かなり高い価格になっています。

▲本体からSペンを引き出すと、Sペン専用メニューが表示

▲約6.9インチの大画面なので、多くの情報を書き込める。Sペンの書き心地は、さらに向上した印象

カメラはメインが約1億800万画素のトリプルカメラで、光学5倍ズームに対応。ワイヤレス充電にも対応しています。

▲カラバリはミステックブロンズとミスティックブラックの2色。カメラは広角(約1億800万画素)+超広角(約1200万画素)+望遠(約1200万画素)

5Gに使われる周波数帯は、6GHz未満の「Sub6」と、28GHz以上の「ミリ波」に分けられます。発売中のほとんどの端末は「Sub6」のみ対応ですが、Galaxy Note20 Ultra 5Gは「ミリ波」にも対応していることがセールスポイント。ミリ波のエリアでは下り最大4.1Gbps、上り最大480Mbpsで通信でき、さらにSub6のキャリアアグリゲーションの対応エリアでは下り最大4.2Gbpsを利用できます。速度を最重視する人には最善の選択肢となるでしょう。

 

▼Xperia 5 II

11月12日発売
価格:9万9000円(スマホおかえしプログラム適用時:6万6000円)

約6.1インチの有機ELディスプレイを搭載。縦横比が21:9の「シネマワイドディスプレイ」を採用し、ボディ幅は約68mmで、片手でも操作しやすいことが魅力。

▲縦に長いディスプレイを搭載し、片手で楽に持てる

プロセッサーはSnapdragon 865(最大2.8GHz)、メモリは8GBというハイスペック仕様で、ディスプレイは120Hz駆動で240Hzのタッチ検出に対応しているので、ゲームを楽しみたい人も満足必至。

世界的に人気が高いZEISSレンズを採用したトリプルカメラは、本格的なデジカメのように設定できる「Photography Pro」で撮影でき、リアルタイム瞳AFや、最大20コマ/秒のAF・AE追従高速連写も可能。カメラの性能は、現行機種の中でトップクラスと言っていいでしょう。

▲カラバリはドコモオンラインショップ限定のパープルを含む全6色

なお、Xperia 5 IIは「ミリ波」には対応せず、「Sub6」のみ対応ですが、12月に開始されるSub6のキャリアアグリゲーションに対応しています。そのため、下り最大4.2Gbps、上り最大218Mbpsと、速度面ではGalaxy Note20 Ultra 5Gに若干劣ります。

 

■ドコモが注力する「瞬速5G」とは何か?

発表会では、5Gネットワークの展開計画についても改めて説明されました。ドコモは、先述の「Sub6」「ミリ波」と呼ばれる、新しい周波数帯を利用する5Gを「瞬速5G」と呼び、エリア拡大を急ピッチで進めていることをアピールしました。
具体的には、2021年3月までには全国500都市に広げて、2022年3月には人口カバー率55%、2023年3月には人口カバー率約70%を達成することを目標にしています。

▲NTTドコモの吉澤和弘社長は、Sub6とミリ波を用いた「瞬速5G」のエリア展開に注力することをアピール

▲3.7GHz、4.5GHz、28GHzの3つの周波数帯で、2023年春に人口カバー率約70%をめざす

▲2022年春には、全国の主要都市の広いエリアで5Gにつながるようになる見通し

速度面で有利な「ミリ波」は今年の12月末までに全都道府県に展開する予定で、「Sub6」の2つの周波数帯を束ねて高速化を実現するキャリアアグリゲーションも始めるとのこと。

▲今回発表された新機種では、Galaxy Note20 Ultra 5Gが対応しているミリ波(28GHz)現在エリア拡張中

▲Sub6の3.7GHzと4.5GHzを同時に使うキャリアアグリゲーションを開始し、国内最速の最大4.2Gbpsを実現

au(KDDI)とソフトバンクは、既存の4G向け周波数帯を5Gに転用してエリア拡張を進めることを発表しており、ドコモも2021年後半から転用の計画があることを明らかにしています。しかし、4G周波数を5Gに転用した場合、新しい周波数のような速度は出せないため、優良誤認が生じることも懸念されています。

ドコモの「瞬速5G」は、高速・大容量通信を実現する真の5Gで、まずはそれを最優先してエリア展開を進めるということをアピールしたわけです。いま5Gスマホを買えば、これから2〜3年の間に、高速通信を利用できる場面がどんどん増えていくかもしれませんね。期待しましょう。

▲新機種の展示会場は、ドコモのミリ波のエリアで、下り2.45Gbpsを記録していた

>> NTTドコモ

<取材・文/村元正剛(ゴーズ)

村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。

 

 

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