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“究極のトゥールビヨン”を携えた「ブレゲ ケ・ド・ロルロージュ」

&GP / 2021年1月14日 21時0分

“究極のトゥールビヨン”を携えた「ブレゲ ケ・ド・ロルロージュ」

“究極のトゥールビヨン”を携えた「ブレゲ ケ・ド・ロルロージュ」

【世界の永久定番 腕時計雑学図鑑③】

時計の世界で誰もが「傑作」「定番」と認める腕時計には、特別な技術、人を感動させる歴史、 特別な物語があります。2021年の幕開けに、歴史や技術を継承・発展させて生まれた「現代の永久定番」腕時計と、思わず人に話したくなるその腕時計の物語をお届けします。

とてつもなく高価なものから手が届くものまで、どの時計のエピソードもモノ好き、時計好き、蘊蓄(うんちく)好きの男性なら楽しんで頂けるはず。素晴らしい18本の「時計の物語」をお楽しみください。

今回は、ブレゲ「クラシック ダブルトゥールビヨン 5345 “ケ・ド・ロルロージュ”」を紹介します。

■創業者の魂を受け継ぎ革新的な複雑腕時計の開発に挑むブレゲ

700年近くに及ぶ機械式時計の歴史の中で “史上最高の時計師”と讃えられる天才アブラアン-ルイ・ブレゲ。彼が開発した複雑機構でも特に名高いのが、地球の重力が精度に与える悪影響=姿勢差を、時計を刻む脱進調速機をケージというカゴの中に入れ、回転させることで平均化して減らす「トゥールビヨン機構」だ。

▲複雑機構の多くを発明したアブラアン-ルイ・ブレゲ

創業者の魂を受け継ぎ革新的な複雑腕時計の開発に挑み続けるブレゲ社は、彼が開発した数多くの複雑機構の中でもこのメカニズムの継承・発展に特に情熱を注ぎ、数多くのトゥールビヨンモデルを世に送り出してきた。

その中でも究極のモデルが、トゥールビヨンを文字盤上にふたつ備え、しかも12時間で文字盤自体も1回転するという「ダブルトゥールビヨン」モデル。この新作はその超絶メカニズムがいつでも眺められるスケルトンモデル。しかもケース裏のムーブメントにも創業時の工房の姿が彫刻されている。これぞ “機械の美” を極めた1本だ。

▲1801年に取得したトゥールビヨンの特許状。元は懐中時計のための技術だった

▲1809年に販売されたトゥールビヨン機構搭載のクロノメーターNo.1176

▲このモデルの開発・製造が行われているのは“複雑時計の故郷”として名高いスイス・ジュウ渓谷のラベイにあるブレゲ本社工房。緑と美しい空に囲まれた静かで落ち着いた場所だ

 

■超絶ダブルトゥールビヨン機構がスケルトン化され、表裏から楽しめる

ブレゲ
「クラシック ダブルトゥールビヨン 5345 “ケ・ド・ロルロージュ” 」(7535万円 2020年11月現在)

2006年に発表された、ふたつのトゥールビヨンキャリッジのみ可視化されていたモデルから文字盤を取り払い、メカニズムを磨き上げ、そのほぼすべてを鑑賞できるようにした超絶スケルトンモデル。ムーブメントの裏側にはパリ・シテ島にあったブレゲの工房が職人の手で彫刻されている。この美しさも格別。手巻き、ケース径46mm、プラチナケース。

▲シテ島のブレゲ工房。モデル名の「ケ・ド・ロルロージュ」は、この場所の呼び名

> 【世界の永久定番 腕時計雑学図鑑】

※2020年12月6日発売「GoodsPress」1.2月合併号掲載記事をもとに構成しています

<企画・執筆・編集/渋谷ヤスヒト>

 

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