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雰囲気抜群!オピネル「フォールディングノコギリ」とミニノコギリ2本で薪を切り比べてみた

&GP / 2021年1月31日 21時0分

写真

雰囲気抜群!オピネル「フォールディングノコギリ」とミニノコギリ2本で薪を切り比べてみた

<&GP編集部員が買ってみた!使ってみた!>

今年に入ってまだキャンプに行けていません! その欲求のはけ口が、仕事の合間に見る通販サイトに向かいます。ちょっと見てはポチッ、ちょっと見てはポチッ…高いものはなかなか手が出ないので、細々としたキャンプグッズが溜まっていきます。持っているのについ手が伸びるものから、それ本当に使う? といったものまで、ポチりが止まりません。

最近購入したモノで多いのが、焚き火関連グッズ。その中のひとつが、OPINEL(オピネル)の「フォールディングノコギリ #12」(4950円)です。

ザ・オピネルといった面持ちとサイズが、“小さなモノ”好きの琴線に触れ、ついつい購入してしまったのです。ミニノコギリは、ほかにも持っているにも関わらず…。

“小さなモノ”に惹かれる傾向にあるので焚き火台も小さく、購入までに至る心の葛藤はこんな感じです。

小さい焚き火台は、持ち運びや手入れが楽なのでいいのだが、問題は薪

ホームセンターやキャンプ場で売っている薪は40cm前後なので、入れるとはみ出てしまう

なので料理をするための五徳をのせるときには、切ってくべる必要がある

だからノコギリは必要!

でも小さい焚き火台と一緒にソロキャンプに持って行くなら小さい方がいいだろう!

ほかに持ってるけど、複数あれば、気分に合わせて選べるし、手持ちと切り比べしたら色々わかるし


というわけで新しいミニノコギリを購入してみました。

▲小さい焚き火台にキャンプ場で売っている薪をのせるとはみ出てしまうため、燃焼が進むと焚き火台の外に燃えた薪が落ちることも

▲焚き火内にきれいに収めたり、料理をする際の五徳をのせたりする際には薪をカットする必要がある

結論を先に言うと、オピネルのフォールディングノコギリのメリットは

1.当たり前ですが、コンパクトで持って行きやすい
2.好みのデザインで、ブナのハンドルの経年変化を楽しめる
3.細い枝や細く割った広葉樹、針葉樹の薪は問題なく切れる

デメリットは
1.ハンドルは持ちやすいけど、グローブで握ると滑る
2.広葉樹の薪を何本も切るのは辛い

というわけで、小枝や葉っぱを燃やすネイチャーストーブ(ウッドストーブ)、もしくは広葉樹を切る場合は斧で細く割ってから切るなら問題なしです。

5cm強の広葉樹の薪を何本も切る想定なら、長いノコギリの方が圧倒的に早いので、そちらが便利!(これは切れ味の問題ではなく、ミニノコギリは短いので何度も往復しなければならないから)。

考えれば分かるとはいえ、試したから確信できたともいえます。

今回オピネル「フォールディングノコギリ」と、OLFA WORKSの「フィールドノコギリ」、シルキー「ポケットボーイ」を切り比べしてみましたが、切れ味は三者三様でした。

■所有欲をそそられるオピネルのノコギリ

キャンプ好きで「オピネル(OPINEL)」を知らない人はいないと思いますが、ザッとブランド紹介。1890年に創業した、120年以上もの歴史を持つフランスのブランドで、折りたたみ式ナイフの原型を作ったと言われています。切れ味が良くて頑丈だという機能面はもちろん、シンプルで一目でそれとわかるデザインが人を引きつけてやみません。

「フォールディングノコギリ #12」も、温かみのあるフォルムで持っているだけでいい感じ。1985年にロンドンのヴィクトリア&アルバート美術館の「世界の美品100特選」に選ばれているほか、ニューヨーク近代美術館目録にもその名を連ねているそうなので、同じような考えの人は多いかもしれません。

小さい「#6」のナイフ(下)と比べるとこんな感じです。フォールディングノコギリは「#12」なので、長さがちょうど倍ぐらいでしょうか。

ハンドルの形状はナイフと若干違いますが、セーフティリング「ビロブロック」で刃を固定するのは同じです。ちなみにワンサイズ大きい「フォールディングノコギリ #18」(7700円)は、「ビロブロック」仕様ではありません。

高儀の「シャーク ソー」210mm(上)と比べると半分くらいのサイズ。刃を出した状態だと緩やかに曲線を描いているのがわかります。湾曲したブナのハンドルは持ちやすく、経年変化も楽しみです。

収納時の長さは、笑’sの「B6君」とほぼ同じ。ウッドストーブでソロキャンプをするときには良さそう。拾ってきた枝を切るのに重宝します。

湾曲するハンドルは持ちやすいのですが、表革のグローブをして握ると若干滑ります。スエードやベロアなど、起毛させた裏革のグローブの方が持ちやすいかもしれません。

■3本のミニノコギリで薪を切った

個人的に見た目は100点のオピネルですが、切れ味はどうなのか? ほかのミニノコギリとの違いはあるのか? 手持ちのOLFA WORKS「替刃式フィールドノコギリ FS1」(2200円)と、シルキー「ポケットボーイ 万能目 130」(3190円)で比べてみました。

サイズはだいたい同じで、写真上から、OLFA WORKS「替刃式フィールドノコギリ FS1」、シルキー「ポケットボーイ 万能目130」、オピネル「フォールディングノコギリ #12」です。

OLFA WORKSは、いわずと知れた折る刃式カッターを生み出したメーカーOLFAが、昨年立ち上げた新ライン。ノーマルバージョンはイエローが基調ですが、こちらはアーシーカラーをまとったフィールド仕様です。替刃式。

シルキーは、“世界一の切れ味”をうたうノコギリ専業メーカー、ユーエム工業のブランド。ポケットボーイは、目的に応じて荒目、大工、DIY、カーブ、細めなどが用意されています。こちらも替刃式。

順番が入れ替わってしまいましたが収納状態です。シルキーとオピネルが折り込み(折りたたみ)式で、OLFA WORKSが繰り出し式。ロックする機能はそれぞれ異なります。

シルキーとOLFA WORKSは、ボディがラバー仕様なので手にしっかりと吸いつき、グローブを着用しても滑りにくくなっています。

今回の中で一番刃の厚さがあるシルキーの「ポケットボーイ」。刃渡りは130mmで、目が大きいので薪の角に刃が引っかかって切り始めはちょっと時間が掛かりますが、一度刃が入ってしまえばあとはスムーズ。

切断している時の安定感は抜群で、断面が一番きれいでした。

今回の中で一番刃厚が薄く、目が細かいOLFA WORKSの「フィールドノコギリ」。切り始めから刃が一気に薪に食い込み、ぐんぐん切れます。ただ目が細かい上に、刃渡りが106mmと短いため、小刻みなストロークが必要。太い木を切る際は、大きい刃のタイプよりも時間がかかる印象です。

また、刃が薄いため引っかかるとしなり、折れることがあるので注意が必要。すでに1枚折ってしまったため、今回の刃は2枚目です。

刃渡り約125mmで、刃の厚さは2つの中間くらい。切りやすさも中間で、切り始めはOLFA WORKSに次ぐ刃の入りやすさで、切っている時のストロークの大きさはシルキーの次。切れ味に個性は感じられませんが、よく切れます。

機能面での難点をいえばやはり、グローブをはめた場合ほかの2つに比べて若干滑りやすいところでしょうか。ただ、このウッド製のハンドルがブランドの証。オピネルにはポリアミド製ハンドルのナイフもありますが、食指が動きません。ウッドハンドルだからこその情緒的価値を持っているというべきでしょう。

ちなみに今回切ったのは、焚き火の際の安定燃焼に使う広葉樹の薪。密度が高くて火持ちがいい分、硬くて切るのに手間がかかります。

試し切りをしたのは、長辺で約7.5cmほどの広葉樹と直径約3cmの枝。薪の断面に、よく見ると線が入っているのが分かると思います。ミニノコギリは刃渡りが短いので、何ストロークもしなければ切れません。切っている最中に手を止めたり、ノコギリがぶれると跡が残ります。だいたい薪で約100ストローク(往復)、枝で約25ストロークくらいでした。3cm程度の乾燥した枝であれば、あっという間に気持ちよく切れます!

■ひと手間加えるだけで愛着が湧く

OLFA WORKSの「フィールドノコギリ」にはあらかじめカモ柄風のパラコードが付いているし、せっかくハンドルに穴が空いているのでストラップをつけました。

同様のパラコードをと思いましたが、オピネルの穴は小さく、雰囲気にも合わないので革紐をつけて完成。ウッドハンドルにぴったりで、これだけなのに愛着増し増しです。ついでに、シルキーにも目立つように赤い4mmのパラコードを通しました。

※  ※  ※

これまでミニノコギリは持っていましたが、出番が少なく普通のノコギリを使っていました。今回使ってみて改めてわかったのは、取り回しの良さと切れ味の鋭さ、そして使うシーンを選ぶということ。

通常のキャンプではあまり出番はないかもしれませんが、コンパクトな装備で楽しむ野営やブッシュクラフトには重宝します。

そしてオピネルの「フォールディングノコギリ」ですが、すっかりお気に入り。ハンドルがいい色になるよう、意識して出番を増やしたいと思います。

>>オピネル「フォールディングノコギリ #12」

<文・写真/澤村尚徳(&GP)>

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