骨伝導+ブームマイクのAfterShokz「OPENCOMM」がテレワークに最高過ぎた
&GP / 2021年2月13日 7時0分
骨伝導+ブームマイクのAfterShokz「OPENCOMM」がテレワークに最高過ぎた
【イヤホンレビュー】
テレワーク生活やビデオ会議が日常に定着しつつある2021年。PCのお供に音楽リスニング用のイヤホンを活用する人は増えていますが、一方で、周囲の音が聞こえないイヤホンはどうも不便という声も。
そんな人に向けて骨伝導デバイスの老舗ブランドAfterShokzが、次世代骨伝導ヘッドセット「OPENCOMM」(1万8180円/税別)を発売しました。
昨年10月にクラウドファンディングに登場すると、わずか26分で目標額を達成し、記録的な支援額を集めたヒットアイテムです。音楽リスニングも可能なのですが、今回はテレワーク多めに実機レビューしていきます。
■口元に通話用マイクも搭載
AfterShokzの"骨伝導”は、耳の鼓膜ではなく頬骨を振動させて音を伝える方式で、最大のメリットは耳を塞がないこと。「OPENCOMM」はスポーツ用である"AEROPEXシリーズ”のテレワーク仕様版で、口元に伸びるブームマイクを搭載しています。
外見はワイヤレスイヤホンにも似たシリコンバーのチタン製ネックバンドタイプ。33gと見た目より軽量で、首元にすっとフィットします。マイクの存在感もあって、自宅で装着していたらテレワークで仕事してる感が半端ないですね。
"骨伝導トランスデューサー”は、耳の前側にある頬骨にフィット。耳は完全にオープンな状態になるので、周囲の音も当然丸聞こえです。
スマホやPCとの接続はBluetoothと一般的なマイク搭載イヤホンと同じ。電源を入れると日本語アナウンスが流れます。
さっそくMacとAfterShokz「OpenComm」をペアリングしてZoomのビデオ会議に使ってみたのですが、骨伝導特有の頭に直接響くような聞こえ方で、声はハッキリ。耳を塞がないので同時に周囲の音も自然に聞こえますが、しっかり分離して聞き取れます。家族の声や宅配便のインターホンも、これなら確実に気づけます。
口元まで伸びるノイズキャンセリング・ブームマイクは自分の声をピンポイントで拾っていて、周囲の音はビデオ会議の相手にはかなり届きにくいようです。これって単純なマイク音質の良さ以上に重要なメリットかも。マイクは通話時以外は跳ね上げも可能です。
本体操作ボタンは耳の後ろに集約されていて、音量+/-ボタンと音楽再生時の再生/停止など基本操作の他に、通話時に音量+/-ボタンを同時に3秒押しでミュートも対応している所もテレワーク用デバイスらしいですね。
「OpenComm」の耳を塞がない構造は、長時間装着していて圧迫感がなく疲れもあまり感じません。バッテリーも最大16時間持つので、PCからサブスクで音楽を流しつつテレワークに勤しむ…と、一日中つけっぱなしもアリだなと思うぐらい。
ただひとつ、どうしても残念なところが、充電端子がUSBケーブルから変換するマグネット式ということ。実はこれ、「OpenComm」をIP55等級の防水防塵にするための仕様らしいのですが…。テレワーク用なら防水防塵なしでUSB直刺しタイプを希望したいところです。
最後にAfterShokz「OpenComm」をiPhoneとペアリングして音楽もチェック。
骨伝導特有の頭に直接響く聴こえ方なので、イヤホンとは根本的に違いますが、宇多田ヒカル『あなた』の歌声はクリアで、低音もズンと聴かせる演出。BrunoMarsの『24K Magic』の重低音はちょっと軽いですね。音質なら正直普通のイヤホンの方が良いのですが、自然にBGMを流すなら十分アリ。ちなみに、装着して耳栓をするか指で耳を塞ぐと、周囲の音に邪魔されず本来の高音質で聴けるという裏技もあります。
* * *
相変わらずテレワーク生活が続いていますが、仕事とコミュニケーションの両立は本当に頭を悩ませる問題。そんな中でAfterShokz「OpenComm」を使ってみると、通話マイクの扱いやすさ、そして付けっぱなしで周囲の音が聞こえる安心感もあって、個人的にはテレワーク用にはこれがベストという完成度。音楽リスニング用イヤホンは別にあるという人も、テレワーク用にAfterShokz「OpenComm」を用意するなんてアリかもしれません。
>> AfterShokz
<取材・文/折原一也>
折原一也|1979年生まれ。PC系出版社の編集職を経て、オーディオ・ビジュアルライター/AV評論家として専門誌、Web、雑誌などで取材・執筆。国内、海外イベント取材によるトレンド解説はもちろん、実機取材による高画質・高音質の評価も行う。2009年によりオーディオビジュアルアワード「VGP」審査員/ライフスタイル分科会副座長
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