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agの同価格帯ヘッドホンとイヤホン、どちらを選ぶべきか考えてみた

&GP / 2021年3月27日 7時0分

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agの同価格帯ヘッドホンとイヤホン、どちらを選ぶべきか考えてみた

【イヤホンレビュー】

音楽リスニング用デバイスとして、いま最も勢いがあるのは完全ワイヤレスイヤホンです。時代の流れとしてはそうなのですが、時々“ヘッドホンで何かいい機種ってない?”と尋ねられることも。そんな時は、専門家でも頭を悩ませてしまいます。例えば3万円クラスでノイズキャンセル対応ワイヤレスヘッドホンならソニーやBoseが候補にあがるんですが、これが1万円クラスとなると定番機種が長らく存在しなかったんですよね。

そんな中で登場したのが、finalが手掛けるagブランドから3月5日に発売されたワイヤレスヘッドホン「WHP01K」です。9800円というまさに1万円クラスドンピシャの存在。またagは、1月に完全ワイヤレスイヤホン「AG-TWS08R」を7980円で発売していて、価格的には近いものになります。

では、ワイヤレスヘッドホン「WHP01K」を購入するべきなのか、それともやっぱり完全ワイヤレスイヤホン「AG-TWS08R」がいいのかが知りたい。編集部からそんな無茶振りがあり、今回は2つのモデルどちらがいいのかという視点でレポートしてみます。

 

■音質では「WHP01K」が有利だが…

ヘッドホンとイヤホンじゃ装着スタイルが別モノ…。そう突っ込むのは、とても真っ当です。ヘッドホンは物理的に大きいし、例えば電車や街中でヘッドホンを着けていると割と目立ちます。これはもう覆しようのない事実です。

そこがワイヤレスヘッドホン「WHP01K」の狙いどころで、コンセプトは“マニアのサブ機”。これって本来は“高音質なイヤホンを持っているユーザーのサブ”という意味合いなのですが、すでに1台完全ワイヤレスイヤホンは所有している人が持つヘッドホンと捉えることもできなくもありません。

でも今回は、せっかく同一ブランド、同価格帯で揃っていることもあり、無茶を承知でワイヤレスヘッドホン「AG-TWS08R」と完全ワイヤレスイヤホン「AG-TWS08R」とを比較してみることにします。

▲「AG-TWS08R」

「WHP01K」と「AG-TWS08R」、どちらもワイヤレスなのでバッテリーを内蔵しています。「WHP01K」はANC起動時で25時間(ANC OFF時で35時間)、「AG-TWS08R」はイヤホン単体で最大7時間、充電ケース分を含めると最大28時間。

▲「WHP01K」

以前はイヤホンに比べてヘッドホンの方が連続再生という点で有利というのが定説だったのですが、ワイヤレスヘッドホン「WHP01K」はANCの設定次第で「AG-TWS08R」に逆転されてしまいます。そう考えると、完全ワイヤレレスイヤホンって、よく出来ているんですね。

またヘッドホンを選ぶ理由は、音質、リスニング体験がイヤホンとは違うという意見もあります。そこで僕のiPhone 12 Proと接続してサウンドもチェックしてみました。そもそも装着形状が違うという部分をあえて無視して比較してみると…やはり予想以上に違いがあります。

ワイヤレスヘッドホン「WHP01K」は、ag、ひいては開発元のfinalが目指す理想的なサウンドに近く、歌声の帯域をクリアに立てつつ、ピアノの音も自然。ヘッドホンらしく音空間の広がりも自然で余裕があります。1万円以下の価格で真面目に高音質を探求したワイヤレスヘッドホンって結構なレアモノです。

一方の完全ワイヤレスイヤホン「AG-TWS08R」は、ボーカルはちゃんと聞こえていますが、歌声の息遣いは「WHP01K」が一枚上手。また重低音をゴリゴリと鳴らしていて、屋外での音楽リスニング向けにバランスが取られています。音場感も一定の広がりはありますが、頭の中で音が鳴る頭内定位も強く発生しています。音質比較としてはワイヤレスヘッドホン「WHP01K」の方が優秀です。

 

■職場のビデオ会議にヘッドホンで参加できる?

テレワークの普及によって、PC接続用にイヤホンやヘッドホンを選ぶ人も多いですよね。多くのノートPCはBluetoothにも対応しているので、ワイヤレスヘッドホン「WHP01K」、完全ワイヤレスイヤホン「AG-TWS08R」どちらも通話用に活用できます。

さっそくZoomで使ってみると、思った以上にマイク音質に差がありました。ワイヤレスヘッドホン「WHP01K」の方が声がクリアで、「AG-TWS08R」は集音マイクでやや音質低下があります。

だけどふと、“ビデオ会議の通話相手って、ワイヤレスヘッドホンを装着して通話している姿を見てどう思うだろう?”と考えてしまいませんか? 友人同士やテック系ならヘッドホン装着でビデオ会議でもいいけれど、職場の上司を交えた会議や取引先へのプレゼンに、ヘッドホン装着で臨むというのは勇気がいります(一言断れば済む、という考え方もありますけどね)。いっそ、口元にマイクが伸びるヘッドセットなら説得力もあるんですが…。そう考えると完全ワイヤレスイヤホン「AG-TWS08R」の方が無難かもしれません。

ただし、ワイヤレスヘッドホン「WHP01K」には意外なメリットも。それが、“家族にビデオ会議中だということがひと目で伝わる”こと。家族と過ごす空間でテレワークしている時にヘッドホンを装着することで、“いまビデオ会議中”や“仕事に集中している”ということを家族に伝えられます。そんな、家族に対してオン/オフを伝えるアイテムにする、という意味ではヘッドホンはアリ。ちなみに「WHP01K」にはANC(ノイズキャンセル機能)があるので、家族の生活音も多少は低減してくれます。

▲遠くからでもすぐわかる

じゃあ、ワイヤレスヘッドホン「WHP01K」と完全ワイヤレスイヤホン「AG-TWS08R」、どちらを選ぶかというと…利用シーン次第ですね。屋外で装着することとか、ビデオ会議で活用することとかを考えると完全ワイヤレスイヤホン「AG-TWS08R」に軍配。ワイヤレスヘッドホン「WHP01K」、引いてはヘッドホンって、世間一般の水準よりガチ度が高いんですよね。でも、例えば一人で音楽を聴く専用だから世間体なんて関係ないとか、あるいは仕事に集中するためのツールとして、職場、家族にルールまで構築できるなら「WHP01K」もアリ。

でも結局、行き着くところは完全ワイヤレスイヤホンとヘッドホンの2台持ちかも。ワイヤレスヘッドホン「WHP01K」は“マニアのサブ機”だけじゃなく、皆がサブ機で検討していい機種ってことですね。

>> ag

 

<取材・文/折原一也

折原一也|1979年生まれ。PC系出版社の編集職を経て、オーディオ・ビジュアルライター/AV評論家として専門誌、Web、雑誌などで取材・執筆。国内、海外イベント取材によるトレンド解説はもちろん、実機取材による高画質・高音質の評価も行う。2009年によりオーディオビジュアルアワード「VGP」審査員/ライフスタイル分科会副座長

 

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