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100均で買えるプラモ製作に役立つ隠れた名品6選【達人のプラモ術<100均ツール>】

&GP / 2021年8月7日 7時0分

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100均で買えるプラモ製作に役立つ隠れた名品6選【達人のプラモ術<100均ツール>】

【達人のプラモ術】
「達人オススメ100均ツール 隠れた名品6選」

実は100円ショップでもプラモ製作に使えるツールがあるんです。ということで前回(>> 100均で買える“使える”ホビーツールTOP5【達人のプラモ術<100均ツール>】)は、プロモデラー長谷川迷人さんが選んだ、コスパ抜群で使える100均ホビーアイテムTOP5を紹介しましたが、実はまだまだ使える隠れアイテムがたくさんあるそうで。そこで今回は「まだまだあった!プラモの達人がオススメする“使える”100均ホビーアイテム」をお送りします!

*  *  *

前回は「逆作動ピンセット」や「スティッククッションやすり 」といった模型製作で作業をサポートしてくれる基幹ツールを中心に、数ある100均(100円ショップ)のホビーアイテムからベスト5をチョイスして紹介しました。

それにしても、専門メーカーにも劣らないモデラーの琴線に触れてくるホビー関連の商品構成を見ていると、100均の企画担当には間違いなくモデラーがいるなと確信してしまいます。

もともとセリア、ダイソーなど大手の100均では、ステーショナリーやDIY系アイテムが充実しているのはご存知の通り。こうしたモノの中にもプラモ製作に使える隠れヒット商品が多数あります。

模型製作では、基幹ツールが大事なのはもちろんですが、本来の使い方ではないけれど、ちょっと視点を変えることでこんな便利な使い方ができてしまうといったアイテムが揃っています。コスパは抜群だし、モデラーにしてみればお宝の山です。自身の創意工夫が大事、柔軟な発想で100均アイテムを使いこなせば製作作業がぐっとラクになりますよ。

長谷川迷人|東京都出身。モーターサイクル専門誌や一般趣味雑誌、模型誌の編集者を経て、模型製作のプロフェッショナルへ。プラモデル製作講座の講師を務めるほか、雑誌やメディア向けの作例製作や原稿執筆を手がける。趣味はバイクとプラモデル作りという根っからの模型人。YouTubeではプラモ作りは見てナンボです!「@Modelart_MOVIEも配信中

 

1. パーツ塗装の際の便利ツール「塗装クリップ」(セリア)

▲約20センチの持ち手の先端がクリップになっておりパーツをはさんで保持できる。5本で110円とコスパ最高!

筆塗りやエアブラシの際に小さなパーツは持つ部分がないため、塗装に苦労させられることがあります。塗装クリップでパーツを挟んで保持することで各段に作業がラクになります。1セットに5本入りとコスパも抜群に良いので数を揃えることでパーツ塗装の効率もアップします

▲先端が金属製のクリップでは塗装面を傷つけることがあるが、これはプラスチック製なので安心

▲クリップのバネがしっかりしているので、かなり大きいサイズのパーツでもしっかりと保持できる

▲塗装クリップで塗装したパーツは「塗装ベース」(こちらもセリアにて販売中)に立てて乾燥させられる

 

2. マステやプラ板を丸くカットできる便利ツール「コンパスカッター」(ダイソー)

▲各100均で形状の違うタイプのコンパスカッター(サークルカッターという名称の場合もあり)が発売されている。こちらはダイソー

塗装で欠かせないマスキングテープやプラ板を任意のサイズで丸くカットするのは手間がかかります。テンプレートを使うこともありますが、円のサイズが限定されてしまうのが辛いところ。そこで便利なのが任意のサイズの円がカットできるコンパスカッターです。足の片側にカッターの刃が取りつけられていて、コンパスと同じように円を描くことで正確に円をカットできます。

▲刃がつけられたアームは任意の長さに伸ばして固定できる(最大半径15センチまで)

▲マスキングテープやデカールであれば問題なくサークル状にカットできる。プラ板は何度も“けがく”ことで0.5ミリ厚まで切り抜くことが可能だ

 

3. コスパ最強!迷彩塗装のマスキング材に使える粘土「もちっとのびーるねんど」(ダイソー)

▲固まらせて使うのではなく、柔軟な状態のまま伸ばしてマスキング材として使用する。硬くなってきたら水分を加えればもとの状態に戻せる

工作用の粘土として人気が高い「もちっとのびーるねんど」ですが、プラモ製作では塗装のマスキング材として大いに使い勝手の良いアイテムとなってくれます。

以前この連載で製作したタイガー戦車戦闘機のプラモデルといえば迷彩塗装が必須ですが、迷彩塗装はマスキングを繰り返して塗装を重ねていくために多大な手間がかかります。複雑な迷彩パターンを凹凸の多い車体や機体に描くにしても、一般的なマスキングテープでは難しい場合もあります。

▲タイガー戦車の複雑な迷彩パターンも簡単にマスキング。密着性が高いのでマスキングの隙間から塗料がはみ出るトラブルも防げる。また貼り付ける粘土の厚みを増やせばボケ足が多くなり薄く使えばシャープな塗り分けもできる

でも柔軟性のある「もちっとのびーるねんど」を使えば複雑な塗装パターンも簡単にマスキングできてしまいます。柔軟性が高いので、迷彩パターンを作るのは容易ですし、伸ばしてもちぎれないので、例えば戦車の車体のデコボコにもしっかりと馴染ませられ、粘土の厚みを変えることでエアブラシ塗装での塗装のボケ足を変えることも容易です。

何度も使っていると粘土は塗料で汚れてきますが、柔軟性がなくならない限り再使用できるコスパ最強のマスキング材です。

▲色を重ねる迷彩塗装は塗装→マスキング→塗装の繰り返しとなるが、「もちっとのびーるねんど」が塗料で汚れても粘土の柔軟性がなくなるまで再使用できる

 

4. フィギュアの改造や小物パーツの複製に「手芸用樹脂粘土」(ダイソー)

樹脂粘土は、成形し常温で乾燥させることで硬化する粘土です。成分的にはエマルジョン系、つまるところ木工用ボンドと成分が同じなので、紙粘土などと違いケバ立ちがなく、また乾燥後に切削や研磨、塗装ができるのが特徴です。細かい造形に適しているのでAFVジオラマの小物の製作やフィギュアの改造などに使います。30gに小分けされているので、うっかり固まってダメにしてしまうといった無駄も防げます。

この手芸用樹脂粘土は、汎用性の高いホビー用粘土で、小物の製作や1/35フィギュアの改造(ポーズの変更で関節作る、顔を自作する等)で使われているほか、タミヤが展開している人気のホビー、フェイクスイーツの製作でもよく使われています。乾燥後に塗装もできますが「ホワイト」「ブラウン」「イエロー」「レッド」「ブラック」「ブルー」「イエローオーカー」「グリーン」とカラー展開も豊富です。

 

5. 光硬化のクリアレジンでディテールアップ!「LEDライト対応レジン液クリアハード UVカラーレジン液」(ダイソー)

▲従来のホビー用レジンだと最低でも200gといった容量のものが多く、価格も高価なのが悩みの種だったが、100均では少量を安価で入手(20g入りのハードクリアレジンは330円)できるのはありがたい

光硬化のクリアレジンというと、従来はディープなホビー素材という印象で、価格も高価で扱っているショップも限られていましたが、アクセサリー製作の人気で、100均でも数多くのレジン素材が扱われるようになり、安価にかつ気軽に使えるようになりました。

▲女性に人気のアクセサリー製作のために、ダイソーではUVレジン関連商品を大きなスペースを割いて展開している。コスパに優れているのでこれを模型製作に利用しない手はない

クリアハードレジンはカーモデルやバイクモデルのメーターのガラス表現、キャラクター系フィギュアの瞳の光沢感再現、ジオラマでの水の表現など、クリア塗料では再現の難しい厚みのある透明な質感を再現できます。

またカラーレジン液は自作した型に流し込んでパーツの複製に重宝します。どちらも紫外線ライトやLEDランプ、あるいは自然光をあてることで硬化します。

 

6. 水平直角を出したときのサポートに「木製立方体」(ダイソー)

単純明解、見てのとおり木の立方体です。これをどう使うかというと、カーモデル製作のサポートに役立ってくれるのです。

例えばカーモデル、それもF-1マシンではリアに大きなウイングを装備していますよね。組み立てにはいくつかのパーツを組み合わせますが、ウイングは正確に水平・直角が出ていないと作品が台無しなってしまいます。しかし大抵の場合、パーツの接着面積が少ないため、なかなか水平・直角が出てくれません。

▲ウイングなどの治具として使用するので、今回は6×6cmを購入。同じ用途でアクリルのブロックも販売されているが大きなサイズがない。木製でもしっかり水平・直角は出ている

そこで、平らな面に置いた木製のキューブを治具にして組み上げたウイングを挟み込み固定させることで、正確に水平・直角が出せるというワケです。

▲組み上げたウイングを平らな面において、左右から木製キューブで鋏んで接着剤が固まるまで固定するだけで、しっかり水平・直角を出せる

*  *  *

2回にわたり、達人オススメの100均で購入できるホビーアイテムを紹介してきましたが、実はまだまだ模型の製作に使えるアイテムが100均にはあります。接着剤などもプラ用のみならず多くの種類を入手できます。また今回紹介した「もちっとのびーるねんど」のように、視点を変えることで全く別の用途で使い勝手よいツールになってくれるアイテムも数多くあります。

一度モデラー目線で100均を散策してみてください。あなたの探していたツールが見つかるかもしれませんよ。

<写真・文/長谷川迷人>

 

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