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ニッパー選びのポイントと達人オススメニッパー7選【達人のプラモ術<道具編>】

&GP / 2021年8月14日 7時0分

ニッパー選びのポイントと達人オススメニッパー7選【達人のプラモ術<道具編>】

ニッパー選びのポイントと達人オススメニッパー7選【達人のプラモ術<道具編>】

【達人のプラモ術】
「ニッパー選びはここを見ろ!」

戦闘機やバイク、ロボット、スポーツカーなど、さまざまなプラモデルの作り方・楽しみ方を紹介する、プロモデラー長谷川迷人さんによる【達人のプラモ術】。今回はプラモデル製作に欠かせないツール、ニッパーについて取り上げます。ニッパーはさまざまな種類が発売されており、これからプラモを始めようという方、またニッパーの買い替えを考えている方は、いったいどんなニッパーを選んだら良いのか。達人オススメのニッパーガイドです!

*  *  *

■用途に応じたニッパー選び

ニッパーと言えば、ランナーからパーツを切り離すための切断ツールですが、それこそ1960年代当時は、現在のようにプラモ専用ニッパーもなく、爪切りを使ったりしていました。プラモデルの精度が高くなった現在は、使用用途に応じて“切断”に特化した高精度ニッパーが数多く揃っています。

ニッパーは基本的に、ランナーとパーツが繋がるゲート部分をカットするためのツールです。そして、パーツに残った凸部分はデザインナイフや紙やすり滑らかに仕上げていきます。精度が低い(切れ味の悪い)ニッパーでは、切るというよりゲート部分を押し潰すように切断するため、切断面の研磨処理に手間がかかってしまいます。

特にカーモデルのウインドウパーツや飛行機モデルのキャノピーといったクリアパーツは、通常のパーツと比べるとプラが硬いため傷がつきやすく、切れ味の悪いニッパーでカットした場合、細かなクラックが入って切り口が白くなってしまうトラブルの原因になります。またガンプラのようにプラスチックの成型色を活かしたいようなキットでも切断面が白くなってしまうためゲート跡が目立ってしまいます。

薄刃ニッパー、片刃ニッパー等を使うことでこうしたトラブルを防ぐことができ、切断後のゲートの研磨処理が格段に楽になります。

長谷川迷人|東京都出身。モーターサイクル専門誌や一般趣味雑誌、模型誌の編集者を経て、模型製作のプロフェッショナルへ。プラモデル製作講座の講師を務めるほか、雑誌やメディア向けの作例製作や原稿執筆を手がける。趣味はバイクとプラモデル作りという根っからの模型人。YouTubeでは「プラモ作りは見てナンボです!「@Modelart_MOVIE」も配信中

 

■ニッパーの種類を知っておこう

①薄刃ニッパー

▲タミヤ「薄刃ニッパー」

通常より刃先が細く薄く仕上げられたニッパーです。薄く切れ味の良い刃で、切断面にかかる圧力を抑えてシャープな切断面を得られ、同時に白化を最小限に抑えられます。半面、刃先がデリケートなので、厚みのあるものをカットしたりラフに扱うと、刃先が歪んだり、ずれてしまうといったトラブルが起こる場合があります。そのためほとんどがゲートカット専用となっています。

▲ゲートカット用だが、細かなパーツの切り出ししやすいように刃先が先細形状となっており刃も薄い形状になっている

 

②片刃ニッパー

刃が片面のみで、片側が刃を受ける直線形状(簡単言えば包丁とまな板)となっている精密ニッパーです。正確にシャープな切断を実現し、ゲートの切り離し断面を綺麗にそろえられるため、切断面の白濁が出にくいといったメリットがあります。ゴッドハンドのアルティメットニッパーがよく知られています。

 

③『ストレート刃』と『ラウンド刃』

ストレート刃のニッパーは刃先の形状が直線で、細いゲートでも刃を入れやすく、パーツに刃を密着させやすいので、ゲート跡が少なく、切断しやすいのが特徴です。

▲タミヤ製の薄刃ニッパー。薄刃に緩やかにラウンドがつけられている

刃先に曲面となっているラウンド刃タイプは応力を刃先に集中できるので、肉厚のゲートでもパチンと軽い力で切断できるのが特徴です。

Mr.片刃ニッパーを見ると刃がストレートな形状でゲートを残さないようになっているのが分かる

通常はラウンド刃、精密なものを切断する場合はストレート刃を使うといった具合にニッパーを使い分けるのがオススメです。

 

■使い勝手、価格、入手しやすさから選んだ達人オススメニッパー7選

1. ビギナーにもオススメのベーシックニッパー

タミヤ
「モデラーズニッパーα」(1320円)

汎用性の高いプラスチック切断専用ニッパー。刃先も形状もパーツの切断に考慮されており細かな部品が切りやすい。高炭素鋼を焼き入れ熱処理したシャープな切れ味で耐久性も高い。パーツの切り離しだけではなく、プラ棒やプラ板の切断にも使える。

 

2. 精度の高さ、使い勝手の良さで人気の定番モデル

タミヤ
「薄刃ニッパー(ゲートカット用)」(3190円)

通常のプラモデル用ニッパーと比べて刃先が細く成型されており、薄くシャープな刃を持つ。ランナーとのすき間が狭い小さなパーツの切り出しがやりやすい。刃が薄く、切れ味も鋭いため、軽い力でカットでき、クリアパーパーツの切り離しでも切断面が白濁しにくい。同じタミヤのハイエンドともいえる「ゲートカット用先細薄刃ニッパー」と比べると刃の肉厚もあるので耐久性も高い。薄刃の精密ニッパーの中では価格も手頃なので愛用者も多い。

 

3. 切るという作業にこだわった汎用性の高さに注目したいニッパー

職人堅気
「レッドマン4 精密フラットニッパー 125mm」(2200円)

モデラーにはお馴染みのツールブランド職人堅気が発売している汎用性の高い薄刃ニッパー。刃先は焼き入れされた炭素鋼を使用。切れ味のシャープなゲートカットだけではなく、厚みのあるプラ材、さらに金属線(銅線φ1.0mmまで、アルミ線φ2mmまで、プラφ2.5mmまで)の切断もできる。

 

4. コスパの高い老舗のベーシック薄刃ニッパー

ミネシマ
「Premium薄刃ニッパー」(2420円)

ホビー用ツールメーカーの老舗ミネシマの薄刃ニッパー。刃先を薄くフラットに仕上げることにより、狭い部分のゲートカットに特化した精密ニッパーだ。φ3mmのプラ棒まで切断が可能。

 

5. 価格を抑えた片刃ニッパーの入門モデル

MR.HOBBY
「Mr.片刃ニッパー」(3520円)

高価になりがちな片刃ニッパーの中にあって、それなりに価格を抑えた細いゲートのカット専用の片刃ニッパー。刃先が小さめで、小パーツのゲートカットにも使い勝手が良い。

 

6. “この発想はなかった”的ゲート切断特化型ニッパー

レモラツール
「RN-01 のこ~るニッパー」(1100円)

刃の形状が工夫されており、パーツに刃先を密着させてもゲートをわずかに残せる。あえてパーツ側にゲートを少し残してカットしたいという用途に特化したゲートカット用ニッパー。

 

7. 汎用性の高さから1本は持っておきたい

タミヤ
「クラフトニッパー(プラスチック/軟金属用)」(3190円)

精密なゲートカットには適さないが、刃が厚く、太くて硬いゲートのカットやプラスチック棒材など肉厚素材のカットなどで使い勝手が良い汎用ニッパー。銅や真ちゅうなどの軟金属(銅線φ2mmまで、真ちゅうφ1.8mmまで、洋白線φ1.6mmまで)もカットできる。ニッパーは用途に応じて使い分けるようにしたい。

 

■ニッパーは消耗品と考えよう

プラモデル製作の基幹ツールのひとつともいえるニッパーは、クリアパーツや繊細なパーツの切り出しなどに使うゲートカット用精密ニッパー、片刃ニッパーと、プラ材など切断に使う厚刃のニッパーを使い分けるようにしましょう。それがニッパーを長持ちさせるコツです。

またニッパーは、使用していれば当然ですが切れ味も落ちてきます。個人差があるので一概には言えませんが、切れ味が落ちた、切り口がささくれ立つといった症状を感じるようになったら早めの交換をオススメします。

 

■こうなったら要交換!

使い込んで硬いプラ材などもカットした結果、刃こぼれしてしまったニッパー。刃を合わせても光が漏れて見えてしまう。こうなってしまったらゲートの切断がキレイにできなくなるので要交換です!

>> 達人のプラモ術

<写真・文/長谷川迷人>

 

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