カバンの中身をスリム化できる小型軽量&一台二役アイテム19選【新ミニマリストのカバンの中身】
&GP / 2021年10月4日 20時0分
カバンの中身をスリム化できる小型軽量&一台二役アイテム19選【新ミニマリストのカバンの中身】
【新ミニマリストのカバンの中身】
デジタルの進化で便利になった反面、多くのモバイルワーカーを悩ませているのが、カバンに入れて持ち運ぶデジタルガジェットの存在感の大きさだろう。しかし、使用するガジェットを賢く選ぶことでその悩みも払拭可能だ。
* * *
ガジェット類はミニマルなスタイルとは相反する存在と考えがちだが、用途に適したアイテムに絞ることで、無駄な手荷物を減らせる側面もある。そのコツは「もしも」に備えるための装備を最低限にすることだ。
「とくにデバイス類を充電するための充電器やケーブルなどは、小型化させやすいポイント。例えばPC用充電器として、アンカーの「Nano II」などを用いれば大きな充電器を携行せずに済み、カバンを軽くできます」(井上)
さらにカバンに余裕があれば、趣味やエンターテインメント用のアイテムや、専用デバイスなどを揃えるのもあり。例えば動画撮影用のカメラや、モバイル TVチューナー、ボイスレコーダーなども小型製品の選択肢が多いジャンルだといえよう。小さな収納スペースにも収まりやすいため、使うかわからない場合でも、負担なく気軽に携行できる。
「あれもこれもとカバンに詰め込むのはNG。一方、何も持たないスタイルは、ちょっとしたトラブルにも対応できなくなるので、リスキーになることもあります。用途に合わせて『これさえあれば何とかなる』と思える相棒を見つけることが重要です」(井上)
具体的には、まず外出時に欠かせない装備について、小型化や多機能化を視点にチョイスしていくのが重要だ。
ライター井上晃さん
スマートフォンやタブレットといったデジタル機器を軸に、最新ガジェットやITサービスについて取材。幅広いWebメディアや雑誌に、速報、レビュー、コラムなどを寄稿している
Scene 1 : EVERYDAY(日常)
1. ブレない動画をサッと撮るために
DJI
「DJI Pocket2」(4万9500円)
携帯しやすいサイズ感でありながら、スマホよりも安定した撮影が可能。これからVlogや動画編集を始めたい人には、手軽に使える撮影機材として有力候補の一つになるでしょう(井上さん)
20年10月発売の小型ジンバルカメラ。21年7月には新色「サンセットホワイト」が追加された。1/1.7インチセンサー、F値1.8のレンズを搭載し、4K/60fpsやHDRの動画撮影に対応する。ステレオオーディオにも対応。
▲被写体を自動で追跡する機能や、テンプレートを使用して自動で整った動画に編集してくれる機能なども便利
▲ミニ操作スティックやストリングストラップなど、いくつかの周辺機器がセットになったコンボでの販売も
2. iPhoneとのAirDrop連携が便利
Apple
「MacBook Air」(11万5280円~)
iPhoneユーザーにとって、AirDropによるケーブルレスな共有操作は秀逸。ミニマルな運用に向きつつ、パフォーマンスやバッテリー持ちも良く、価格以上の体験が期待できます(井上さん)
20年末に発売したM1チップ搭載のファンレスモデル。13.3インチRetinaディスプレイはP3の色域をサポートする。インターフェースは、左側面にThunderboltを2ポート備えるなど最小限だ。重量は約1.29kg。
▲Thunderbolt/USB 4ポートを2基搭載。在宅時には外部モニターを活用した画面拡張も容易に行える
3. 緊急時のケーブルはキーリングで携帯
ヤベツジャパン
「inCharge 6」(実勢価格:1980円前後)
無駄なケーブルは携帯したくないという場合にも、万が一の充電トラブルに備えることは重要。コンパクトな同製品ならば、緊急時に備えつつ、荷物を増やさずに済みます(井上)
▲片端がUSB Type-C or Ty pe-A、もう片端がUSB Type-C、microUSB、or Lightning端子として使える
スイスのFerraris group社がクラウドファンディングを行った極小のオールインワンケーブルで、21年4月から一般発売も開始。同じ端子を備えつつ、ケーブル長が1.5mと比較的長いinCharge 6 Maxも展開されている。
4. 音質も使い勝手もこだわる人へ
ソニー
「WF-1000XM4」(実勢価格:3万3000円前後)
発話に合わせて楽曲再生を一時停止しつつ、自動で外音取り込み機能に切り替える機能が秀逸。従来モデルより小型化し、IPX4相当の防滴性能を備えるなど使いやすさもUPした(井上さん)
▲バッテリーが小型化され、ケース体積は従来モデルより約40%、ヘッドホン本体の体積は約10%コンパクトに
6月に発売されたフルワイヤレスイヤホンで、従来のBluetooth接続と比べ、最大約3倍の情報を伝送できる高音質コーデックLDACに同社として初対応。アクティブノイズキャンセリングや風切り音の低減もサポート。
▲左右イヤホンのタッチ操作で、曲送りやハンズフリー通話などが可能。音声アシスタントとの連携にも対応する
5. 面倒なバックアップを充電中に!
Maktar
「QubiiPro」(実勢価格:7580円前後)
写真や動画などを充電の度にバックアップ可能 。クラウドストレージの利用よりも手軽なので、不意の故障に備えるには ◎。充電器感覚で携帯できるので、場所を問わずに使えます(井上さん)
充電器とケーブルの間に設置することで、ケーブルを接続したiPhoneの写真データを自動かつオフラインでバックアップできる。microSDカードのセットが必要だ。iOSとAndroid両用の「Qubii Duo」もある。
▲ポートはUSB 3.1で、最大12W充電をサポート。QubiiからiPhoneへのファイル復元操作なども行える
6. ノートPCにも使える超小型充電器
Anker
「Nano II 65W」(3990円)
軽いノートPCを持っていても、充電機が重いとせっかくの取り回しの良さが半減してしまいます。そんなときに同製品のような超小型充電器が重宝するでしょう(井上さん)
GaN(窒化ガリウム)を使用した小型充電器の第2世代モデル。USB Power Delivery対応で、最大65W出力が可能だ。Qualcomm Quick Chargeなどの充電規格もサポート。サイズは約44×42×36mm、重さは約112g。
▲独自技術の「Anker GaN ll」を搭載することで、従来の65W出力のUSB充電器よりも65%の小型化に成功
7. キーケースに付けられるレコーダー
MEDIK
「MR-120」(実勢価格6500円前後)
頻繁に録音機能は利用しないものの、いざという時にボイスレコーダーを活用したい人にはオススメ。USBメモリ程度のサイズ感で目立たず、携行しやすい一台です(井上さん)
▲同梱のクリップを使用すれば、胸ポケットなどに装着できる。PC接続に必要なUSB変換器も付属する
20年10月に発売された超小型ボイスレコーダー。無音状態では音を記録しないVOS録音モードに対応し、小型ながらも連続録音時間は最大18時間と長め。内蔵ストレージも、最大288時間分の音声を記録できる。
8. 忘れ物や紛失防止に!
MAMORIO
「MAMORIO」(実勢価格:2728円前後)
▲キーケースなどに固定でき、電池交換無しで約1年間の利用が可能。購入後の月額使用料等は一切かからない
忘れ物通知機能をサポートした紛失防止タグのシリーズのなかで、キーホルダーに装着できる標準的なモデル。ほかにもシールやカード型、電池交換型など、さまざまなラインナップが展開されている。
9. あると便利なスマートタグ
Apple
「AirTag」(3800円/1個、1万2800円/4個)
▲マグネットや碁石を思わせる円形デザインがユニーク。蓋は指の腹で押さえて回すと外れ、電池交換が行える
Appleの「探す」ネットワークに対応したスマートタグ。U1チップを搭載したiPhoneならば、近くにあるAirTagまでの距離と方向がアプリ画面に表示される。コイン型電池1枚で、1年以上使用可能だ。
Scene 2 : BUSINESS TRIP(出張)
出張先では作業場所が確保で きないことも。こうした厳しい環境でも、普段通りのパフォーマンスを発揮するには工夫したアイテム選びが欠かせない。
「多様なスタイルがあるとは思いますが、個人的には移動時の負担を鑑みて、少しでも重さを減らしつつ、仕事を効率化させるアイテムを加えるといった調整がオススメ。例えば、アンカーのPowerCore FUSIONシリーズを携帯すれば、充電器とモバイルバッテリーが兼用になるほか、限られたコンセントを有効活用できることにも繋がります。また、作業効率を上げるために画面の広さが必要になる職業であればその浮いた収納スペースや重さ分、モバイルディスプレイの携帯を検討するなどしても良いかもしれません」(井上さん)
一方、現地でメールチェックや ビデオ会議などの簡単な作業しかしない場合には、身軽なスタイルで赴くことも一つの手だ。出先では 急速充電器として使える。
「運用方法に精通しているので あれば、iPadのようなタブ レットをノートPC代わりに携行すると身軽です。また、ビデオ通話などの音が周囲に漏れるのを防ぐ意味で、ヘッドセット などがあると安心。ファーウェイ『TalkBand B6』のように、スマートバンドを兼ねる製品もミニマルなスタイルに貢献します」(井上さん)
10. 出先では急速充電器として使える
Anker
「PowerCore Fusion 10000」(4790円)
携行する周辺機器を減らせる点で◎。本体への充電は、コンセントに挿して4時間程度で可能なので、充電管理が面倒という場合にも重宝する定番アイテムです(井上さん)
USB 充電器とモバイルバッテリーの1台2役を担う、シリーズ最上位モデル。最大20W出力に対応し、バッテリー容量は約10000mAhと大容量で、iPhone 12なら2回以上の充電が可能だ。
▲サイズは約82×82×35mmで、重さは約278g。プラグは折り畳んで本体に収納できる構造になっている
11. ヘッドセットは腕につけて携帯
HUAWEI
「TalkBand B6」(2万1780円)
最大約8時間の通話に対応するので、外出時などの急なビデオ会議・電話会議もこれで十分。携帯しながら日々の健康管理も行えて一石二鳥です(井上さん)
スマートバンドの本体を取り外すとヘッドセットとしても使える製品。1/56インチのカラースクリーンを備え、タッチ操作が行える。ヘッドセットとしてはデュアルマイクを備え、ノイズキャンセリングにも対応する。
▲運動の測定や睡眠モニタリングなどが可能。10分間の充電で約4時間の通話が可能になる急速充電にも対応する
12. iPadをノートPCライクに使うなら
ロジクール
「ComboTouch」(実勢価格:2万2770円前後 iPad/iPad Air/iPad Pro)
純正のMagic Keyboardと比べると、やや割安で入手できるのがポイント。外出時用などにiPadシリーズをPCライクに運用したい人にとって、注目のアクセサリです(井上さん)
▲織物素材を使い、肌触り・外観ともに映像出力端子を2つ使用する。洗練された印象。最上段キーは、iPad OSでのショートカット操作に対応
Smart Connector対応iPadシリーズ向けのキーボードケース。トラックパッドを備えており、ポインタ操作も行える。ケースを装着したまま平置きもできるため、Apple Pencilでの書き込みも行いやすい。
13. どこでも3画面での作業環境を
Japannext
「Tri-Screen」(実勢価格:3万9800円前後)
ノートPC一台で作業するスタイルでも、作業効率UPにマルチディスプレイ環境の構築は必須。場所を問わずに左右対称の3画面環境を作れるアイテムとして、貴重な選択肢です(井上さん)
ノートPCに装着し、2枚分の画面を拡張できるモバイルモニター。10.1/11.6/13.3インチの3モデルがある。映像入力端子は、mini HDMIおよび USB Type-Cに対応。3画面利用にはPC側に映像出力端子を2つ使用する。
▲ディスプレイ解像度は10.1インチモデルが1920×1200ピクセル、11.6及び13.3インチモデルが1920×1080ピクセル
Scene 3 : OUTDOOR
バイクキャンパーなど、あまり荷物を携行できない人の場合、持ち運ぶアイテム数はなるべく増やしたくないもの。テント類などキャンプ用品はもちろん、デジタルガジェットもコンパクトで多機能なものをチョイスしておくことで荷物のスリム化が可能だ。
「例えば、エレコムの懐中電灯機能を兼ねたモバイルバッテリーなどは、人を選ばずに重宝するアイテムでしょう。ペットボトルに装着することもでき、ランタン代わりに使えるなど、万能感のある存在です」(井上さん)
一方、目的地までの運搬にクルマが使えるのなら、より快適 かつエンタテインメントも楽しめるガジェットやアイテムも選 択肢になってくる。モバイルプ ロジェクターのようなガジェットにも手を出しやすいはずだ。
そんな〝遊び〟を盛り込みながら、少しでも荷物をスリム化するには、多少値が張ったとしても、機能性を重視し、一台で複数用 途をこなせるアイテムを選択するのがオススメだ。
「カバンに入るガジェットではありませんが(笑)、スピーカー機能 を備えた屋外向けのモバイルプロ ジェクターや、Bluetoothスピーカーとしても活躍するクーラーボックスなども面白いアイ テム。アウトドアの時間を彩るア クセントとして注目してみてはいかがでしょうか」(井上さん)
14. 懐中電灯として 使えるバッテリー
エレコム
「3350mAh 防災LED付 モバイルバッテリ 懐中電灯型 DE-M20L-3350」(実勢価格:4378円前後)
水の入ったペットボトルの飲み口に差し込んで、ランタン代わり使えるなど、使い勝手が考えられた製品です(井上さん)
LED懐中電灯の形をしたモバイルバッテリー。バッテリー容量は3350mAhで、USB Type-Aから最大2.4A出力で出力できる。ライトは4段階調光に対応し、SOSモールス信号パターンの点滅もサポートする。
▲サイズは約W34×D34×H133mm、重量は約130g。ストラップホールを備え、ストラップも付属する
15. テント内でも展開できるスクリーン
ロゴス
「ポータブル LOGOS シネマスクリーン」(実勢価格:8690円前後)
モバイルプロジェクターを活用するには、アウトドア向けのスクリーンも必須。同製品のように、場所を選ばず固しやすいものをチェックしておきましょう(井上さん)
テントやポールなどに固定して使えるプロジェクター用スクリーンで、サイズはW200×H150cm(収納時のサイズ はW9×D9×H47cm)。上下端にフレームが入っており、生地がたるみにくい。遮光率は100%だ。
▲連結ロープが付属。これをキャノピー(出入り口のひさし)部分などに結べば、テントでもスクリーンを貼れる
16. アウトドアで使えるコンパクトプロジェクター
BenQ
「GS2」(実勢価格:6万6480円前後)
スマートフォンと無線接続した画面を表示できるほか、ゲーム機と有線接続してモニターとしても使えます。2W×2基のスピーカー が備わっていることもポイントです(井上さん)
最大 100インチ(約2.2m×1.2m強)の投影が可能なプロジェクター。ゴム製の表面や落下に強い設計、IPX2の防滴性能など、アウトドアでの活用にも適した特徴を持つ。バッテリー持ちは約3時間。三脚での固定も可能。
▲Androidベースで駆動。標準の「AptoideTV」アプリを通じて、YouTubeやTEDなどを視聴できる
17. クーラーボックスで音楽を楽しむ
SUNGA
「Bluetoothスピーカー内蔵クーラーボックス」(実勢価格:2万9800円前後)
仕切り板がまな板になったり、メジャー、カップホルダー、水切り栓などが備っているなど、スピーカー意外にも多機能さが目立つ製品。ただし、重量は13kgと重めです(井上さん)
容量45Lサイズのクーラーボックスで、Bluetoothスピーカー機能を備えた製品。5000mAhの内臓バッテリーを備え、約4~6時間の再生に対応する。IPX4の防水性能を備える。カラーはTANとBLACKの2種類を展開。
▲ボックス内の仕切り板はまな板として 使用可能。そのほか曲に合わせてディスプレイが点灯する機能なども注目
18. アウトドアこそスマートウォッチ活躍の場!
Apple
「Apple Watch Series 6」(4万7080円~)
▲50mの耐水性能を備え、海でも利用可能。バッテリー持ちは最大18時間。緊急SOS通報機能も備える
Wi-Fi + Cellularモデルを選択する場合、ウォッチ単体でのモバイル通信も利用可能。通信接続があれば、通常の 音声通話のほか、Apple Watch同士で使える「トランシーバー」アプリなどを通じた会話もできる。
19. スポーツモードに100mの防水性能で水辺でも安心
スント
「SUUNTO 9 PEAK」(7万1390円)
▲シリコン製ストラップには、固定用の金属ピンを採用。80以上のスポーツモードや100mの防水性能に対応
21年6月に発売したSUUNTOの薄型・軽量モデル。ケースは43mmで重さは62g。バッテリー駆動時間は24時間の追跡・モバイル通知の利用で約7日間。約1時間で完了する急速充電機能などにも対応する。
※2021年9月6日発売「GoodsPress」10月号106-109ページの記事をもとに構成しています
<取材・文/井上晃>
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