VRはひとり1台の時代になる?中国からやって来た「IDEALENS K2」
&GP / 2016年6月20日 21時1分
![VRはひとり1台の時代になる?中国からやって来た「IDEALENS K2」](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/goodspress/goodspress_41622_0-small.jpg)
VRはひとり1台の時代になる?中国からやって来た「IDEALENS K2」
いま、もっともアツいといっても過言ではない「VR(バーチャルリアリティ)」市場。サムスンの「Gear VR」やHTCの「HTC Vive」、2016年10月13日の発売がアナウンスされた「PlayStation VR」など、VRの世界を堪能できるヘッドマウントディスプレイは続々と登場しています。そんななか、2016年6月15日に新たなVRデバイス「IDEALENS K2」が発表されました。VR戦国時代に登場したこのデバイスはどんなものなのでしょうか?
120度の広い視野角と295gの軽量ボディを実現
「IDEALENS K2」は、独自開発の「IDEAL OS」を搭載したVRヘッドマウントディスプレイです。中国でVR関連機器を開発するIDEALENS(アイデアレンズ)社が手がけたデバイスで、前モデルの「Idealens」と同じオールインワンの一体型と、120度の視野角を引き継ぎつつ、よりスペックアップされたモデルとなっています。
VRを楽しむうえで重視されるのが、「低遅延」「広視野角」「トラッキング」の3条件。IDEALENS K2がデータを転送し、それがレンズに表示されるまでのタイムラグは17msです。実際に使ってみた後輩スタッフに感想を聞いてみると「ほとんどタイムラグがなく、よりリアルな操作ができました」とのこと。また、2560×1440ドットの高解像度を誇るのもヘッドマウントディスプレイとしてかなり強みです。
120度の視野角は、視野角110度の「HTC Vive」よりも広く、没入感も抜群。ヘッドギア自体に奥行きがあるので、眼鏡をしたままでの利用が可能です。これは眼鏡をかけているユーザーにとってはなかなかありがたいはず。
トラッキングに関しても、内部センサーによるものと、外部カメラを使ったポジショントラッキングの両方に対応。個人向けとしてだけでなく、娯楽施設などのビジネス用途など、幅広いシーンで利用できます。
また、前述の後輩スタッフによれば、「ヘッドギアをヘルメットのようにかぶらなくていいので窮屈な感じがしない」という感想も。帽子を被るような感覚に近いので、「連続2時間の装着でも拒絶感がない」とリリースにあるのもかなり納得できます。
100以上のVRゲームと3万5000以上のVRビデオを用意
コンテンツは現在、同社のアプリストアに100以上のVRゲームと3万5000以上のVRビデオが配信されているそうです。
これらのコンテンツをPCレスで購入できるのも魅力。独自OSの「IDEAL OS」はAndroid 6.0がベースになっており、「Google Play Store」のVRアプリも遊べるのだとか。これだけあれば、当分VRに飽きることはなさそうですね。
日本ではハウステンボスも協力
発表会に登壇したIDEALENSのCEOであるソン・ハイタオ氏によると、IDEALENS K2を「ハイエンドクラスのHTC ViveやOculus Riftと、ミドルレンジGear VRの中間を埋める製品として位置付けている」ようです。また、「1人1台ずつVRデバイスを持つ時代も近い」と話し、今後のVR市場の拡大に期待を寄せていました。
IDEALENS CEO ソン・ハイタオ氏
日本の協力企業として、クリーク・アンド・リバーとハウステンボスが名を連ね、両社代表も発表会に登場。ハウステンボスの代表取締役社長・澤田秀雄氏は「2016~2017年から本格的なVRの時代が来るのではないか。まずは旅行業界やホテル業界で使われ、2~3年後には一般家庭に入っていくだろう」と語りました。
価格は10万円前後になる見込み
日本国内での発売は今秋を予定しています。価格は未定ですが、「決して高くない価格(ソン氏)」になるようで、10万円前後になるとの見込み。今後はアメリカ、カナダ、オーストラリアなどでのグルーバル展開も視野に入れているそうです。
さらに、7月には北京で上位機種となる「IDEALENS K3」を発表する予定。これは180度の広視野角が特徴で、より没入感を実現できるようです。手軽に高機能なVRを楽しめるようになったいま、第三勢力となりつつある「IDEALENS K2」から目が離せません!
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(文/今西絢美)
いまにしあやみ/エディター、ライター
編集プロダクション「ゴーズ」所属。スマートフォンなどのデジタル製品を中心に、アプリや関連サービスに関する記事をウェブや雑誌で執筆中。趣味は食べ歩きで、食にまつわるサービスや製品のチェックがライフワーク。
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