【もうすぐ出ますよ!注目の日本車】レクサス「LX」は世界と互角に渡り合う最上級SUV
&GP / 2021年12月29日 7時0分
【もうすぐ出ますよ!注目の日本車】レクサス「LX」は世界と互角に渡り合う最上級SUV
2022年の初頭、レクサス「LX」がフルモデルチェンジを果たす。
新型LXは、レクサス、そして国産SUVのハイエンドSUVであると同時に、ミッドサイズSUVの「NX」に続く、次世代レクサスの幕開けを象徴する第2弾だ。基本的なメカニズムは先に登場したトヨタ「ランドクルーザー」と共用しているが、オリジナルの構造やパーツを各部に多用するなど、チカラの入ったモデルチェンジとなっている。
今回は、すでに公開されている新型のスペックとプロトタイプの写真から、間もなく日本での正式発表が予定される新型LXの魅力と実力をチェックする。
■世界のプレミアムSUVと肩を並べる存在に
レクサスといえば日本を代表するプレミアムブランドだが、そんな彼らが今、絶賛強化中なのがSUVのラインナップだ。その理由は、世界市場でSUVブームの波が押し寄せているため。ドイツ御三家であるメルセデス・ベンツ、BMW、アウディのラインナップを見れば分かる通り、今やプレミアムブランドにはラグジュアリーなSUVが欠かせない。それどころか、ニーズはますます高まっている。
エリアごとにSUV人気の傾向を見てみると、欧州市場はコンパクト、北米ではミドルサイズを中心に人気が集まっている。その一方、プレミアムブランドにおいては、世界各地で大型のSUVが人気を博している。メルセデスの「GLS」に始まり、英国王室御用達のランドローバー「レンジローバー」、ポルシェ「カイエン」などはその定番といえる。さらに超高級SUVへと目を向ければ、ベントレーの「ベンティガ」やランボルギーニの「ウルス」、そしてロールスロイス「カリナン」といった超高級モデルが存在し、いずれも大ヒットを記録している。
そうした市場に対し、レクサスは2022年初頭に新しい最上級SUV、LXを導入する。海外市場も含めると新型で4世代目となるLXだが、3代目から展開が始まった日本においては初のモデルチェンジとなる。
そのデビューを注目せずにいられないのは、日本車で最も高額なプライスタグを掲げるSUVだからだろう。LXは日本車の中で最も存在感の強い、世界のプレミアムSUVと肩を並べるモデルなのだ。
■エクステリアデザインはランクルと大きく差別化
新しいLXのベースとなるのは、2021年のフルモデルチェンジで“300系”へと進化したトヨタのランドクルーザー。そのレクサス版という2台の基本的な関係性は、新型になっても変わらない。
しかし新型LXを見て感じるのは、従来モデルよりもランクルとのスタイリングの変更点が多いなということ。レクサス車のアイデンティティである、フロントの“スピンドルグリル”を組み合わせた顔つきはもちろん、先代モデルでは共通だったリアピラーの形状も新型ではランクルと差別化されている。これはすなわち、その周辺の車体構造まで作り分けているということだ。
結果として新型LXは、ちょっと見ただけではランクルと基本設計を共用しているとは思えないほど別物のスタイルに仕上がっており、レクサスLXとしての独自性が色濃くなっている。
一方、インテリアに目を向けると、こちらはエクステリア以上にランクルとの差別化が図られている。
新型LXのコックピットは、中央上部に12.3インチ、下に7インチとふたつのディスプレイを組み合わせているのが特徴で、センタークラスター周辺の操作系はランクルのそれとは全く異なる。
先代と同様、2列シートの5人乗りや3列シート7人乗りも展開する新型LXだが、一番の注目は“エグゼクティブ”と呼ばれる4人乗りモデル。これはいわゆるリムジン仕様で、リアシートは大型センターコンソールによって左右の席が独立した2名掛けとなる。
しかも、リアシートの背もたれが最大48度までリクライニングする上、助手席の背もたれが前方へ大きく倒れて後席レッグスペースを最大1000mmにまで広げる機能を組み込んでいる。それはまるで国際線旅客機のビジネスクラスを想起させる空間で、「LS」などハイエンドサルーンに用意されていた仕様を、そのままLXに導入したと解釈できる。
何を隠そう、このエグゼクティブ仕様の存在こそが、新しいLXの大きな転換点となりそうだ。これまでのLXは、あくまで「ラグジュアリーに仕立てられたSUV」だったが、新型は「ハイエンドサルーンの世界を実現したSUV」なのだ。それはまさに、メルセデス・ベンツの高級車ブランド、メルセデス・マイバッハ「GLS」と同じ考え方。今や世界的に、そういったSUVのニーズが増えているのである。
■ランクル譲りの良素材に独自機構をプラス
新しいLXは、メカニズムも大きく変わる。フレーム構造を採用することに変わりはないが、エンジンは従来の5.7リッター自然吸気V8がなくなり、3.5リッターのツインターボV6へとダウンサイジング。排気量こそ小さくなるものの、ターボチャージャーの力を借りることで、最高出力は従来モデル比で1割強アップの415馬力、最大トルクも先代を超える66.3kgf-mを発生する。
その上、車両重量が約200kg軽量化されるから、動力性能の大幅アップは確実だろう。こうした軽量化のために、新型LXはすべてのドアパネルとルーフ、ボンネット、そしてフロントフェンダーの素材をアルミ化。意外なことに、アルミルーフを採用するレクサス車は新型LXが初めてだ。ちなみに、22インチという大きなホイールサイズもレクサス車最大となる。
走りに関しては、世界の最高水準ともいえるランクルに準じたメカニズムをベースに、車高調整などランクルには機能をプラス。この車高調整機能は、通常のショックアブソーバーに油圧を組み合わせて車高を上げ下げする仕組みだ。ランクル譲りの良好な素材とレクサス独自の味つけがあいまって、新型は従来モデルに比べてオンロードでの操縦性と快適性が大きく向上していることは間違いない。と同時に、オフロードでの信頼性も高まっているだろう。
そんな新型LXには、日本市場専用のグレードが用意されるという。“オフロード”と名づけられる同仕様は、オフロードでの走破性を高めるべくフロント、センター、リアと3つのデフロック機構を標準装備。さらにタイヤは悪路に強い18インチを標準採用し、マットグレー塗装のホイール、ブラック塗装のホイールアーチモール、ダークグレーメタリックのフロントグリルなど、エクステリアも力強さを強調した専用コーディネートになるという。
文/工藤貴宏
工藤貴宏|自動車専門誌の編集部員として活動後、フリーランスの自動車ライターとして独立。使い勝手やバイヤーズガイドを軸とする新車の紹介・解説を得意とし、『&GP』を始め、幅広いWebメディアや雑誌に寄稿している。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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