釣れても釣れなくても楽しい!サーフから狙うヒラメ・フィッシングが爽快すぎた
&GP / 2022年1月23日 23時0分
![釣れても釣れなくても楽しい!サーフから狙うヒラメ・フィッシングが爽快すぎた](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/goodspress/goodspress_427601_0-small.jpg)
釣れても釣れなくても楽しい!サーフから狙うヒラメ・フィッシングが爽快すぎた
「釣ったヒラメをキャンプで食べたら美味いよね?」
編集部の美食担当・E氏の独り言に盛り上がる編集部。いや、でもみんな、あまり釣りしたことないじゃない……。そう、&GP内のチャンネル「TURIMONO(ツリモノ)」担当の副編集長Mを除き、スタッフはみな釣り経験ほぼゼロの初心者集団。
「初心者がヒラメを釣る」という無茶振りに、なんとプロフィッシャーが案内を買って出てくれることに。かくして&GP編集部一行は、手ぶらで太平洋の砂浜を目指しました。
今回案内してくれたのは、釣具のトップブランド・DAIWA(ダイワ)テスターを務めるプロアングラー・渡邉長士さん。渡邉プロのホームグラウンドの千葉から茨城にかけての砂浜で、高級魚のヒラメを狙う「ルアーサーフキャスティング」を体験させていただくことに。
渡邉長士(わたなべ・たけし)さん
千葉県・外房で生まれ育ち、幼いころから釣りに親しむ。とくに陸っパリのソルトルアーゲームに精通し、DAIWAのフィールドテスターとしても活躍。
■「ブレイク」と「離岸流」を見極められる?
▲今回は110mmサイズのシンキングミノーをメインにヒラメを狙いました
ヒラメを狙うためのルアーは、遠投が可能なメタルジグ、振動で魚を誘うバイブレーション、エサそっくりのワームなど多彩ですが、今回はイワシが接岸しているという情報があったので、小魚をイミテートした「ミノー」をチョイスする渡邉さん。
「ルアーって本当に小魚そっくりなんですね……。自分がヒラメだったら絶対に食いつく自信ある」と、さっそくヒラメの立場になって物を考え始める編集部員も。
▲タックルは汎用性の高いダイワ「セブンハーフ」のMHアクションのロッドと、軽量リール「ルビアスLT3000-XH」を借りちゃいました。これには手ぶら釣り師の編集部員たちも大歓喜
ヒラメのルアー釣りは、初心者には少々ハードルが高すぎる気もしますが、渡邉さんによると、身を隠せる波が打ち寄せるサーフは、水面が穏やかな漁港などの他のポイントに比べ、ヒラメの警戒心が比較的低め。そのためルアーを積極的に追うのだそうです。
「今日は潮の動きもいいので、目の前にルアーを通せば高確率で喰ってきますよ」という渡邉さんの一言に、期待感ではち切れそうな&GPの食いしん坊たち。
▲砂浜に突き出た、「ヘッドランド」と呼ばれる構造物の周りはヒラメの一級ポイントなのだそうです
しかし相手は太平洋の大海原。どこにルアーを投げていいやら途方にくれる参加者たち。渡邉さんによると「ブレイク」と「離岸流」がキーポイントなのだとか。
「ブレイク」は海底が急激に浅くなる場所のことで、沖から流れてきた水流がぶつかって波立っている真下のあたりのことを指します。
▲渡邉さんの解説を聞くと、大海原にポイントとなる離岸流が見えてくるようになりました
離岸流は、岸辺に打ち寄せた波が沖に向かって戻っていく流れのこと。流れで砂底が深く掘り起こされて窪みができ、そこに集まった小魚を狙ってヒラメが回遊してくるというのです。
目の前の海には、人工渚のヘッドランドの脇に強い離岸流ができていました。そういったポイントへルアーを投入し、海底までルアーを沈めてからヒラメを誘い出すというのが今回の釣りのスタイルです。
■ルアーを飛ばす「キャスティング」のコツをどうつかむ?
狙いどころがわかったら、次はルアーをポイントまで運ぶキャスティング(投げ)です。キャスティングの最初の動作は、竿先から糸を出して「たらし」をつくること。今回は短めのロッドなので、竿先からルアーまで50cmほど糸をたらします。
▲ラインを掛けるのは人差し指の腹の部分。関節に掛けてしまうとリリースしにくいためNGです
リールのラインローラーが一番竿に近い位置で人差し指の腹にラインをかけ、ベールを起こし、いよいよフィッシングスタート!
▲波の中には直接入りませんが、突然高波が押し寄せることもあるので要注意。膨張式ライフジャケットと胸元までカバーするチェストハイウェーダーの完全装備で挑みます
早速キャストを開始する編集部員たち。タックル、ウエアともに死角なし!
▲なぜ飛ばない……のか?
しかしながら、ルアーは狙うべき離岸流には遠く及ばず、浜辺は不安感に包まれます。その中で口数少なに小首をかしげているのが、言い出しっぺの編集E。ルアー釣り初体験ということで、今ひとつ伸び悩んでいるご様子。
▲プロフィッシャーにマンツーでキャストを伝授され、激しく腹落ちした様子
そこに渡邉プロがすかさずフォローに入り、コツを伝授。どうやら、キャスティングは勢いをつけて後ろに振りかぶる「バックスイング」の動作が重要だった模様です。
渡邉さんにマンツーでキャスティングを教わるという幸せ者の編集E。すぐにナイスなキャスティングフォームを身に着け、「シュパッ」っと小気味のいいサウンドを響かせながらブレイクラインや離岸流にミノーを投げ入れます。
▲開放感溢れる景色のなかでフルキャストするだけで、ストレスはおおむね解消できました
「水中のルアーの動きや潮の流れを感じられるようになってきた。水平線に向かって竿を振り、魚の気持ちになりながら波の音を聴くのは思いのほか気持ちいいね!」と楽しげな編集E。釣りにくわえ、海辺の景色を堪能する余裕も出てきたようです。
▲こちらは渡邉プロ。大海原に向かってキャストする姿は画になります
その後も編集部員たちは思い思いにルアーのカラーをチェンジしながらヒラメのアタリを待ちましたが、風が強くなってきたため今回はここで竿を納めることに。
砂浜に降りたときにはポイントもわからずにいた我々でしたが、都心から90分ほどで来られる場所で、これほどまでにエピックな体験ができたのは大きな収穫でした。
「また投げに来たいね」と再戦を誓う編集部員たち。&GP釣り部の挑戦は始まったばかりなのです。
<取材・文/杉山元洋 写真/田口陽介>
杉山元洋|自転車やSuperCubなどの二輪車と大衆酒場を愛する、下町育ちの編集者兼ライター。男性情報誌、ビジネス、生活情報、グルメなど、幅広い分野の雑誌・ウェブ記事制作に携わる。Instagramアカウント:xcub_redbear
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