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ライカとのコラボスマホ第2弾「AQUOS R7」の進化点をチェック!

&GP / 2022年5月10日 15時0分

ライカとのコラボスマホ第2弾「AQUOS R7」の進化点をチェック!

ライカとのコラボスマホ第2弾「AQUOS R7」の進化点をチェック!

シャープが5月9日に、5Gスマホの最新フラッグシップ「AQUOS R7」を発表しました。7月以降にドコモとソフトバンクから発売されます。価格は未定。報道向けに開催された展示会で、開発中の端末にいち早く触れることができました。そのインプレッションを交えて、進化のポイントを紹介します。

 

■新たに開発した1インチセンサーを搭載

AQUOS R7は、昨年6月に発売された「AQUOS R6」に続き、ライカが監修するカメラを搭載しています。R6はスマホ最大級の1インチセンサーを搭載し、注目を集めましたが、R7のイメージセンサーのサイズも1インチ。しかし、R6とは異なる、新しく開発されたセンサーが搭載されています。

新1インチセンサーの有効画素数は約4720万画素。通常は、4つの画素を結合させて集光量を高める「ビニングモード」で撮影し、約1180万画素で記録されます。また、画素をフルに使う「ハイレゾモード」でも撮影できる趣向。レンズは単眼なので、デジタルズームしか利用できませんが、ズーム時には、ハイレゾモードに切り替わり、精細に撮れる仕組みになっています。

▲新型センサーは「ビニングモード」での撮影時は、ピクセルサイズが3.2μm相当で、前モデルのAQUOS R6に比べて約1.8倍の明るさを実現

▲ズームで撮影する場合は画素をフルに使うモードになり、高精細で撮影できる

全ての画素に8つの像面位相差センサーを備える「全画素Octa PD AF方式」を採用したことも大きな特徴。これにより、前モデルのR6に比べて、AFの速度が約2倍に向上。AIによる被写体検出機能も進化し、動く被写体にも素早くピントが合わせられるようになりました。人物の顔や瞳を自動で検出して、ピントが追従するほか、犬や猫も認識してピントを合わせ続けます。

▲展示会場では、モグラたたきゲームのような装置から現れる人の顔に素早くピントを合わせるデモも披露された

▲犬や猫の写真を貼った箱をレール上に走らせるデモ。ペットは瞳AFには対応していないが、フォーカスは素早い動きに追従する

ライカと共同開発したSummicronレンズは7枚構造で、F値は1.9、焦点距離は19mm。R6と同じスペックですが、レンズカバーにナノオーダーの低反射処理を施し、反射を60%減らすことを実現しています。

▲ライカブランドのSummicron 7枚レンズを搭載。前モデルのAQUOS R6と比べて、反射を60%削減した

AQUOS R6は「デジカメ向けのセンサーを搭載したスマホ」という印象でした。筆者は実際に使っていて、画質には満足していますが、動く被写体にピントが合わせづらく、暗い場所での撮影には弱い、ズームを使うと画質が粗くなるなど、不満を感じている部分もあります。R7では、スマホのトレンドを採り入れたセンサーに進化させて、それらの弱点をしっかり克服。より使い勝手のいいカメラに進化している印象を受けました。

残念ながら、開発途中ということで、実際にカメラ性能を試してみることはできなかったのですが、会場には、R7のカメラで撮影した作例が展示されていました。特に、ポートレートの撮影画質を向上させたそうなので、人物を撮る機会が多い人は、期待していていいかもしれません。

▲レンズの左には、ポートレート専用の即興用センサーが搭載されている。なお、前モデルのR6には「LEICA」と記されていたが、R7では「LEITZ」になっている

▲人の顔のAIで解析する技術が向上。髪、目、肌、口元など、パーツごとに最適化されて撮影できる

▲1インチセンサーならではのナチュラルな光学ボケを演出できる。前モデルよりもクローズアップ撮影がしやすくなっているという

 

■5Gの通信速度は最大4.9Gbpsに

5Gの通信性能も大きく進化しています。高速通信を実現する5Gの新しい周波数は、6GHz未満の「Sub6」と、30〜300GHzの「ミリ波」(日本で使われる28GHzも含まれる)に大別されます。AQUOS R6はSub6のみの対応でしたが、AQUOS R7はSub6とミリ波の両方に対応。さらに、Sub6とミリ波を束ねて使う「Dual Connectivity」にも対応。理論値では下り最大4.9Gbps、上り最大1.1Gbpsという通信速度を実現。環境によっては、自宅に敷設した光回線より速いスピードで使えるかもしれません。

▲5Gの通信速度はAQUOS史上最高の下り最大4.9Gpbsを実現。なお、nanoSIMに加えて、eSIMにも対応している

 

■高精細&省電力のディスプレイを引き続き搭載

ディスプレイは、前モデルのAQUOS R6と同じ約6.6インチの「Pro IGZO OLED」を搭載。解像度は1260×2730ドット。リフレッシュレートは最大120Hzですが、毎秒120回の更新の間に黒画面を挿入することで最大240Hz駆動を実現。さらに、表示するコンテンツによって速度が1Hzから240Hzの範囲で変化し、消費電力を抑える独自技術も実装されています。最大輝度は2000ニトで、おそらく日本で発売されているスマホの中では最も明るく表示できます。

▲約6.6インチの有機ELディスプレイは高精細で視野角が広い

▲ディスプレイのスペックはトップクラス

▲左はAQUOS R5G、右がAQUOS R7の画面。段違いで明るさを増している

OSはAndroid 12。CPUはSnapdragon 8 Gen 1(最大2.9GHz)で、メモリはRAMが12GB、ROMが256GB。現行機種では最高峰といえるスペックを備えています。バッテリーは5000mAh。前モデルからの進化点として、ワイヤレス充電にも対応しています。

▲AQUOS R6も発売当時は最高峰のハードウェアスペックを備えていたが、R7はさらにアップデートされた

■よりカメラらしい硬派なデザインに刷新

本体のサイズは前モデルのAQUOS R6とさほど変わりませんが、デザインや手にした印象は大きく変わっています。

▲左がAQUOS R6、右がAQUOS R7

まず、R6では左右のエッジがカーブしていたディスプレイがフラットになりました。好みにもよりますが、R7のほうがスッキリした印象で、隅々まで画像が歪まずに表示できます。また、R6は持ったときにエッジに指先が触れて誤反応することがありましたが、R7ではその心配は不要です。

▲ディスプレイはフラットになった

ディスプレイをフラットにしたことにより、サイドフレームの幅も太くなり、全体的に角張った印象が強くなりました。R6は全体的に丸くてツルツルしていたこともあり、スマホケースを着けないと、うっかり落としてしまいそうで心配でしたが、R7は裸で使ってもよさそうです。側面にあったアシストキーがなくなったことも個人的には評価しています。

▲サイドフレームはメタル感を強調。AQUOS R6にあったアシストキーはなくなった

背面パネルにはフロストガラスを使い、サラサラとして独特の手触り。一見ザラザラに見えますが、表面は滑らかで、上品かつ硬質な印象。カメラはR6では四角い枠にレンズを配置していましたが、R7では上部の中央に円形で配置。よりカメラらしさを増しています。

▲背面はフロスト仕上げで、指紋が付着しにくい

カラバリはブラックとシルバーから選べます。どちらもカメラらしい質感なので、購入する際に迷うかもしれません。従来のAQUOSとは異なる持ち心地なので、お店で触れて確かめることをおすすめします。

▲カラバリはブラックとシルバーの2色。なお、ドコモ版のシルバーはオンラインショップのみの取り扱いとなる

▲AQUOS R7の主なスペック

 

■お手頃な5Gスマホ「AQUOS wish2」も発表

今年の1月に発売された「AQUOS wish」の第2弾「AQUOS wish 2」も発表されました。6月下旬以降の発売で、まずドコモが取り扱うことが決まっています。

AQUOS wish 2は、AQUOS wishで「Snapdragon 480 5G」だったCPUを「Snapdragon 695 5G」に変更して、性能向上を図ったモデルです。その他の仕様は前モデルを継承し、5.7インチのディスプレイを搭載し、比較的に控えめなスペックながら、防水・防塵とおサイフケータイには対応。ボディに再生プラスチックを用いていることも特徴としています。

▲約5.7インチの液晶ディスプレイを搭載。約162gと軽く、片手でも操作しやすい

▲ベースモデルのカラバリはチャコール、オリーブグリーン、アイボリーの3色

価格は未定ですが、AQUOS wishと同じく、かなりお手頃価格になると予測されます。発表会では、サラリと軽く紹介されただけですが、長く売れ続けるモデルになりそうな予感がします。

▲AQUOS wish2の主なスペック

▲ドコモからは5色のカラバリが発売される

 

>> シャープ「AQUOS」

 

<取材・文/村元正剛(ゴーズ)

村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。

 

 

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