YouTube用動画撮影に「GoPro HERO11 Black」はアリ!? 屋外&屋内で撮影テスト
&GP / 2022年11月13日 7時0分
![YouTube用動画撮影に「GoPro HERO11 Black」はアリ!? 屋外&屋内で撮影テスト](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/goodspress/goodspress_490960_0-small.jpg)
YouTube用動画撮影に「GoPro HERO11 Black」はアリ!? 屋外&屋内で撮影テスト
【YouTuber、はじめました!】
YouTubeでもVlog界隈でも広く用いられているアクションカメラ。今年9月には「GoPro HERO11 Black」も登場しています。
▲「HERO11 Black + アクセサリーセット」
僕のYouTubeにアクション色は強くはないのですが、屋外撮影などのアイテムとして「GoPro HERO11 Black」(5万3000円)には興味アリ。お借りした製品はEnduroスペアバッテリー、Enduroバッテリー、32GBのmicroSD+ケース+Handler+ヘッドストラップが付属した、公式サイトでも販売している「HERO11 Black + アクセサリーセット」の状態。現在これが公式サイトでは5万8000円で販売中です。これを屋外に持ち出して撮影テストをしてきました。
■リニア+水平ロックによる撮影が強力
▲屋外撮影のド定番である「GoPro HERO11 Black」
「GoPro HERO11 Black」は、1/1.9インチセンサーで最大5.3Kの解像度、10bitカラー動画撮影に対応した最新モデル。アクションカムらしく小さなボディですが、最大5.3Kで最大ビットレートも120Mbpsと一眼以上のハイスペック。個人的には映像フォーマットというと4K/60pまで撮影できれば十分ではありますが(そもそも僕のYouTubeはフルHD/60p撮影が基本です)、ユーザー人気の高いGoProはどんどん上のフォーマットまでカバーしています。ちなみにフルセンサーモードのアスペクト比8:7で撮影した上で専用アプリ「Quik」を使うと、TikTokなどで使うための16:9動画としての切り出しにも対応。
▲背面モニタはタッチ操作対応。ちなみに前面モニタはタッチ非対応
ケースなしで10mまでの防水仕様を備えるタフネス設計。で、タッチ操作は背面のみですがスイスイ動作します。
▲低温にも強いEnduroバッテリー。アクセサリーキットはビデオクラスV30のmicroSDが付属
記録メディアはmicroSDカード。低温環境下での撮影時間が長いという付属のEnduroバッテリー付属で4K60pでは70分撮影可能です。アクセサリーキットを購入すると、32GBのmicroSDとEnduroバッテリーが追加で2個付いてきます。僕のテスト撮影でも結構バッテリーの減りが気になったので、予備バッテリーは重要です。
▲撮影モードは画角や画質などのプリセットを登録する方式
▲コントロールプロを有効にしておくとカメラ回りの詳細設定が可能
手ブレ補正機能“HYPERSMOOTH”は、バージョンが5.0へと進化。モードは標準とブースト、自動ブーストを切り替え可能。そしてアクションカムの性能として話題になっている、画角が35mm換算で12mmの“HyperView”撮影。これは自撮り派の僕にも効きそう。水平維持機能は360度回転しても水平を維持する“水平ロック”(モードによる制約あり)。これは手ブレ補正ではなく画角側に入っているのが面白いというか、使いこなしを考えておく必要があります。
▲ネジでガッチリと固定できるGoPro専用マウント
なお自撮り撮影で使ったのは「ザ・ハンドラー Ver3.0」という純正グリップ。特徴は水に浮くことで、水中撮影には便利なグリップですが、自撮り棒のように伸ばせない所は要注意。そこを“HyperView”撮影の広角でカバーすると考えると納得。
いよいよ「GoPro HERO11 Black」で屋外に持ち出して自撮り撮影で色々な検証です。
▲「ザ・ハンドラー Ver3.0」に取り付けて自撮りで検証
撮影画質は4K/60p。画角と手ブレ補正を変えながら撮影してみます。
▲35mm換算12mmの“HyperView”で撮影した動画から切り出した画像
手ブレ補正は強力に効いていて、自然に動くと思います。ただ映像を見ていると、画面は揺れないけど体のブレから歩きによるショックがゼロではないことが分かります。ブーストでは若干画角が狭くなるのと引き換えに安定感がアップ。ちなみに、自動ブーストでは止まっていると広角で動くと狭くなりますが、違いも小さいのであまり気になりません。
▲歩きながらの撮影では画角をリニア+水平ロックにして、手ブレ補正自動ブーストが強力
それよりも撮影していて驚いたのが画角リニア+水平ロック状態の安定感。嫌がらせのようにカメラを90度傾けても水平を維持する強力過ぎる補正が働きます。手ブレ補正とは別々にオンにできて、リニア+水平ロックで手ブレ補正自動ブーストが最強。
ヘルメット装着でダッシュしてみても、ほぼ滑らかな状態を維持できました。
ちなみに屋外収録の喋りの音声は、「ザ・ハンドラー Ver3.0」を手に持った約40cmの自撮り撮影では声は厚みよく拾って結構高音質。収録していて気づいたのが、近くの道路を通るクルマなど遠めの環境音も強めに拾うこと。風音はデフォルトの自動で風速1~2mがわずかに入る程度でした。
▲屋内撮影もチャレンジ
次は屋内での撮影です。もしかして「GoPro HERO11 Black」だけでいけるんじゃないかとテストもしてみたところ…ホワイトバランスが外れているのと(手動調整もやや難しい)、意外と4K収録の解像感が出ませんでした。
▲屋内撮影では解像感が出ない結果に
なお、屋外の4K/60pの撮影画質は、画質マニア目線で見るとエッジ強調がややキツめ。アクションカムは最高画質追求より、やっぱりアクション路線なんですよね。
▲屋外撮影した動画からの切り抜き。エッジエンハンスがややキツく見えます
「GoPro HERO11 Black」を僕なりの使い方でレビューをしてみたのですが……どうしても意識してしまうのはほぼ同時期の9月に登場したライバル「DJI Osmo Action 3」との比較(記事はこちら)。ほぼ同一条件で試した感想としては、手ブレ補正や画質、機能性ともに「DJI Osmo Action 3」が一歩リードかなと思いました。
一方で「GoPro HERO11 Black」の良さは、細かいところだけど4K画質撮影で360度水平ロックが働く点が優秀(DJIは2.7Kまで)。それにGoPro専用マウントによる取り付けパーツなどサードパーティー製周辺機器も含めたGoProワールドが広がっていること。現GoProユーザーが選ぶならやはりこっちですね。ライバルが火花を散らしているアクションカム、来年以降の性能向上にまだまだ期待できそうです!
<取材・文/折原一也>
折原一也|1979年生まれ。PC系出版社の編集職を経て、オーディオ・ビジュアルライター/AV評論家として専門誌、Web、雑誌などで取材・執筆。国内、海外イベント取材によるトレンド解説はもちろん、実機取材による高画質・高音質の評価も行う。2009年によりオーディオビジュアルアワード「VGP」審査員/ライフスタイル分科会副座長。YouTube「オリチャンネル」
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