いま選ぶべきミッドレンジスマホ10選【冬の最優秀ベストバリューモノ】
&GP / 2022年11月28日 20時0分
いま選ぶべきミッドレンジスマホ10選【冬の最優秀ベストバリューモノ】
【冬の最優秀ベストバリューモノ】
スマートフォンの話題は、iPhoneなどの最新上位機種に偏りがちだが、これらの価格は10万円超えも珍しくない。そんな中、近年はミドルクラスにコスパの高い実力派モデルが増えている。端末価格を抑えたい人は必見だ。
* * *
圧倒的なスペックのカメラや高性能CPU、斬新な折りたたみ機構など、高機能化が著しいスマホのハイエンドモデル。その分、価格も高騰しているが、持て余すようなハイスペックは不要だという人も多いのでは。
そこで注目したいのが、2万〜6万円台のミッドレンジモデルだ。スマホのレビューを多数手掛けているITライターの村元正剛さんは、「このクラスの性能は侮れない」と実力を評価する。
「ハイエンドと比べると半額以下くらいですが、画面の解像度やカメラは一般のニーズ以上の性能を備えたものが多いです。処理能力を左右するチップセットも高性能なものを採用するモデルが増え、使い勝手も悪くない。大まかに見て、2〜3年前のハイエンドモデルと性能がそれほど変わらないと感じます」
多彩なメーカーが参入し、豊富なラインナップがそろうが、モデル選びで注目すべきポイントはどこだろうか?
「できれば高性能なチップセットを搭載している機種が望ましいです。日常的な使い勝手を考えれば、バッテリー容量なども大切。リフレッシュレートも最近は注目されています」
自分に必要な機能やスペックを見極めて、価格も性能も納得できるモデルを選びたい。
ITライター 村元正剛さん
iモードが開始された1999年からモバイル市場を追い、新機種のレビュー記事を雑誌やWeb媒体に寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている
【ミッドレンジモデルで注目すべきスペック】
■滑らかさを左右するリフレッシュレート
1秒間での画面書き換え性能を示すリフレッシュレートは、表示の滑らかさに影響する。最近は90Hzや120Hzのモデルが増加している。
■バッテリー容量と充電機能
5Gモデルはアンテナの電力消費が多いので、バッテリーは大切な要素。容量が4000〜4500mAh以上で、急速充電にも対応していると便利だ。
■動作がスムーズなチップセット
CPUやGPUをまとめたチップセットの性能は、処理能力を左右する。最近は QualcommのSnapdragon 695 5Gを採用する機種が目立っている。
1. 6.8インチの大画面で使い勝手のいい機能が充実
おサイフケータイへの対応など、日本仕様が目を引くモデル。ディスプレイが6.8インチもあるので、大画面を求める人におすすめです(村元さん)
モトローラ
「moto g52j 5G」(3万9800円)
同社初のおサイフケータイ対応5Gモデル。6.8インチのIPS液晶を備え、リフレッシュレートは120Hz。メインカメラは3眼構成で、低光量でも明るく鮮明な写真が撮れる。顔認証と指紋認証に対応。15Wの急速充電機能も備える。
【SPEC】
OS:Android 11
ディスプレイ:約6.8インチフルHD+(2460×1080)液晶
チップセット:Qualcomm Snapdragon 695 5G
メインメモリ:6GB
内蔵ストレージ:128GB
アウトカメラ:約5000万画素+約800万画素超広角+深度センサー+約200万画素マクロ
インカメラ:約1300万画素
バッテリー:約5000mAh
サイズ:約H171×W76.8×D9.1mm
重さ:約206g
▲Qualcomm Snapdragon 695 5Gのチップセットを採用。RAMは6GBで十分な処理能力を備えている
▲おサイフケータイ対応のFeliCa機能を搭載。モバイルSuicaをはじめ、主要なFeliCa対応アプリの動作検証済みだ
▲IP68相当の防水防塵性能を備えており、日常生活のちょっとした雨や水濡れでも安心して使える
2. 自動翻訳や便利なカメラで新たな使い方を提案
スペックは最新のPixel 7に若干劣る程度で、ミドルハイクラスと呼べる水準。カメラやリアルタイム翻訳機能などは他にない特徴です(村元さん)
グーグル
「Google Pixel 6a」(5万3900円 ※Google ストア)
6.1インチディスプレイ(最大60Hz駆動)を搭載した5Gモデル。上位モデルと同じグーグルの独自チップ「Tensor」を搭載し、多彩な写真編集機能やリアルタイム翻訳機能を利用できる。おサイフケータイ機能やIP67の防水性能、急速充電機能も搭載。
【SPEC】
OS:Android 12
ディスプレイ:約6.1インチフルHD+(2400×1080)有機EL
チップセット:Google Tensor Titan M2
メインメモリ:6GB
内蔵ストレージ:128GB
アウトカメラ:約1220万画素広角+約1200万画素超広角
インカメラ:約800万画素
バッテリー:約4410mAh
サイズ:約H152.2×W71.8×D8.9mm
重さ:約178g
▲11言語に対応したリアルタイム翻訳機能は、通常の会話やカメラで写した文字に利用可能。オフラインで利用できる
3. カメラもディスプレイも優れたハイスペックモデル
ハイスペックなカメラに注目しがちですが、大容量バッテリーや急速充電など、普段使いに便利な特徴も多いモデルです(村元さん)
Xiaomi
「Redmi Note 11 Pro 5G」(4万4800円)
6.67インチで120Hzのリフレッシュレートに対応する有機ELディスプレイを搭載。バッテリーは5000mAhと大容量で、15分で約50%充電できる67Wの急速充電機能も備えている。防水防塵性能や顔認証・指紋認証機能も搭載。
【SPEC】
OS:MIUI13(Android 11ベース)
ディスプレイ:約6.67インチフルHD+(2400×1080)有機EL
チップセット:Qualcomm Snapdragon 695 5G
メインメモリ:6GB
内蔵ストレージ:128GB
アウトカメラ:約1億800万画素+約800万画素超広角+約200万画素マクロ
インカメラ:約1600万画素
バッテリー:約5000mAh
サイズ:約H164.19×W76.1×D8.12mm
重さ:約202g
▲メインカメラは1億800万画素という驚きの解像度。複数の画素をまとめて暗所でも明るく撮影する機能も備えている
4. 長く使えるデザインで実用機能も充実
メインカメラがシングルタイプですが、とにかく安い。再生プラスチックのボディは独特の手触りで、品の良さを感じさせます(村元さん)
シャープ
「AQUOS wish2」(実勢価格:2万2000円前後)
シリーズで最もベーシックなモデル。ボディに再生プラスチックを用いるなど、環境に配慮している点も特徴。おサイフケータイや防水防塵、米国国防総省のMIL規格のサポート、電池寿命を延ばす技術など、実用機能が充実している。
【SPEC】
OS:Android 12
ディスプレイ:約5.7インチHD+(720×1520)液晶
チップセット:Qualcomm Snapdragon 695 5G
メインメモリ:4GB
内蔵ストレージ:64GB
アウトカメラ:約1300万画素
インカメラ:約800万画素
バッテリー:約3730mAh
サイズ:約H147×W71×D8.9mm
重さ:約162g
▲ホーム画面表示中に本体側面の指紋センサーを長押しすると、決済アプリが素早く起動。キャッシュレス決済がスムーズにできる
5. 長く使っていくための工夫やサービスが充実
人気が高いシリーズの最新機種で、システム劣化を3年間抑える機能を売りにしています。表面の仕上げなどデザインも凝っています(村元さん)
OPPO
「OPPO Reno7 A」(4万4800円 ※公式オンラインショップ)
約6.4インチの有機ELディスプレイ(90Hz駆動)を備え、安定した操作性の持続に注力したモデル。効率よくシステム稼働領域を維持する機能を備え、システムの劣化を効果的に低減。18Wの急速充電機能も備える。
【SPEC】
OS:ColorOS 12(Android 11ベース)
ディスプレイ:約6.4インチフルHD+(2400×1080)有機EL
チップセット:Qualcomm Snapdragon 695 5G
メインメモリ:6GB
内蔵ストレージ:128GB
アウトカメラ:約4800万画素広角+約800万画素超広角+約200万画素マクロ
インカメラ:約1600万画素
バッテリー:約4500mAh
サイズ:約H159.7×W73.4×D7.6mm
重さ:約175g
▲IPX8/IP6Xの防水防塵性能やおサイフケータイなど、普段使いに便利な機能も充実。背面のマットな質感も特徴だ
6. コンパクトサイズで大容量バッテリーを搭載
小型ながら4500mAhと十分なバッテリー容量。ひと通りの機能がそろっていて、安心感重視のエントリー向けモデルです(村元さん)
ソニー
「Xperia Ace III」(実勢価格:3万4400円前後)
コンパクトサイズながら5G対応や大容量バッテリーなど、実用性にも注力。おサイフケータイに対応し、指紋認証も利用できる。3.5mmイヤホンジャックを備え、有線/無線でのハイレゾ再生に対応するなど、音楽機能も充実。
【SPEC】
OS:Android 12
ディスプレイ:約5.5インチHD+(1496×720)液晶
チップセット:Qualcomm Snapdragon 480 5G
メインメモリ:4GB
内蔵ストレージ:64GB
アウトカメラ:約1300万画素
インカメラ:約500万画素
バッテリー:約4500mAh
サイズ:約H140×W69×D8.9mm
重さ:約162g
▲高さ140mm、幅69mmと持ちやすいサイズ。背面にはフィット感や耐傷性に優れたマットなテクスチャーを採用
7. おサイフ&防水対応では最安クラスの5Gモデル
おサイフケータイ&防水対応の5Gスマホとしては最安クラスでよく売れています。主要3キャリアで扱っているところも特徴です(村元さん)
FCNT
「arrows We」(実勢価格:2万2000円前後)
誰でも使いやすいデザインをコンセプトとしたモデル。UIやフォントの見やすさを追求しているほか、ハンドソープ洗浄やアルコール除菌に対応し、清潔に利用できるところも特徴。おサイフケータイや指紋認証にも対応する。
【SPEC】
OS:Android 11
ディスプレイ:約5.7インチHD+(1520×720)液晶
チップセット:Qualcomm Snapdragon 480 5G
メインメモリ:4GB
内蔵ストレージ:64GB
アウトカメラ:約1310万画素広角+約190万画素マクロ
インカメラ:約500万画素
バッテリー:約4000mAh
サイズ:約H147×W71×D9.4mm
重さ:約172g
▲キャッシュレス決済とポイントアプリをスムーズに切り替えられる機能を搭載。支払い時に素早く操作できる
8. 目を奪われるデザインでスペックもハイレベル
おサイフケータイには非対応ですが、ミドルハイクラスといえる高性能モデル。デザインが気になる人は買って損はないでしょう(村元さん)
Nothing
「Nothing Phone(1)」(6万3800円〜 ※公式ストア)
スマートなデザインや背面の点灯ギミックが目を引く英メーカー製の5Gモデル。6.55インチ有機ELディスプレイ(120Hz駆動)を採用し、高精細2眼カメラや防水防塵、4500mAhバッテリー、顔/指紋認証など、機能面も充実している。
【SPEC】
OS:Nothing OS(Android 12ベース)
ディスプレイ:約6.55インチ HD+(2400×1080)有機EL
チップセット:Qualcomm Snapdragon 778G+
メインメモリ:8GB〜
内蔵ストレージ:128GB〜
アウトカメラ:約5000万画素+約5000万画素超広角
インカメラ:約1600万画素
バッテリー:約4500mAh
サイズ:約H159.2×W75.8×D8.3mm
重さ:約193.5g
▲通知や充電の状況に合わせて背面のLEDライトが光り、用途に合わせた点灯パターンのカスタマイズも可能だ
9. マルチカメラをはじめハイレベルな機能が充実
ハイエンドモデルのすぐ下の位置付けで、ミドルクラスでは性能も機能も上位の水準。全体のバランスが優れています(村元さん)
サムスン
「Galaxy A53 5G」(実勢価格:5万9800円前後)
6.5インチの有機ELディスプレイを搭載し、120Hzのリフレッシュレートをサポート。バッテリーは5000mAhで、25Wの急速充電にも対応。防水・防塵性能やおサイフケータイ、指紋認証など、便利な機能を多数備える。
【SPEC】
OS:Android 12
ディスプレイ:約6.5インチフルHD+(2400×1080)有機EL
チップセット:Exynos 1280
メインメモリ:6GB
内蔵ストレージ:128GB
アウトカメラ:約6400万画素広角+約1200万画素超広角+約500万画素マクロ+約500万画素深度測位
インカメラ:約3200万画素
バッテリー:約5000mAh
サイズ:約H160×W75×D8.1mm
重さ:約189g
▲4眼構成のメインカメラは光学手ブレ補正に対応。薄暗いシーンでもブレを抑え、写真も動画もクリアに撮影できる
10. 5G対応で最も手頃かつコンパクトなiPhone
新品のiPhoneを買うのなら、このモデルが最安。7.3mmという薄さ、144gという軽さや、上位機にはない指紋認証も魅力です(村元さん)
アップル
「iPhone SE(第3世代)」(6万2800円〜 ※アップルストア)
iPhone SEの最新バージョンで、iPhone 13シリーズと同じチップセットを搭載し、5G通信に対応。4.7インチのRetina HDディスプレイを搭載し、コンパクトサイズで IP67相当の防水防塵性能を備える。おサイフケータイや指紋認証に対応。
【SPEC】
OS:iOS 16
ディスプレイ:約4.7インチ Retina HD(1334×750)液晶
チップセット:A15 Bionic
内蔵ストレージ:64GB〜
アウトカメラ:約1200万画素広角
インカメラ:約700万画素
サイズ:約H138.4×W67.3×D7.3mm
重さ:約144g
▲新しいiOSでは写真内のテキストを認識して電話発信などの操作ができるテキスト認識表示や集中モードを使える
■ハイエンドモデルにもコスパが光る注目モデルあり!
Xiaomi
「POCO F4 GT」(7万4800円〜)
性能的にはハイエンドに位置するが、比較的手頃な価格で購入できるモデルもある。村元さんが注目しているのは、eスポーツに向いたゲーミングフォン「POCO F4 GT」。高精細有機ELディスプレイやハイエンドチップセットを搭載し、「10万円以上でもおかしくない性能」というハイスペックぶりだ。
【SPEC】
OS:MIUI13 for POCO
ディスプレイ:約6.67インチフルHD+(2400×1080)有機EL
チップセット:Qualcomm Snapdragon 8 Gen1
メインメモリ:8GB〜
内蔵ストレージ:128GB〜
アウトカメラ:約6400万画素+約800万画素超広角+約200万画素マクロ
インカメラ:約2000万画素
バッテリー:約4700mAh
サイズ:約H162.5×W76.7×D8.5mm
重さ:約210g
※2022年11月5日発売「GoodsPress」12月号42-45ページの記事をもとに構成しています
<取材・文/高橋智>
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