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「スマホ決済」選びに悩んだ時は"貯めやすいポイント”への集約を意識する

&GP / 2022年12月11日 22時0分

「スマホ決済」選びに悩んだ時は"貯めやすいポイント”への集約を意識する

「スマホ決済」選びに悩んだ時は"貯めやすいポイント”への集約を意識する

【これからはじめるスマホ決済⑥】

これから「スマホ決済」をはじめたい人にとって、どんな基準で決済サービスを選べばいいのかは、悩みやすいポイントです。

本連載の第1〜5回の記事を通じて、スマホ決済の概要を説明してきました。最後となる今回は、その選び方の軸作りについてお伝えしたいと思います。

【特集 これから始めるスマホ決済】
第1回 〇〇Payだけじゃない。いまさら聞けない「スマホ決済」の仕組みを知ろう
第2回 「iD」「QUICPay」と「Suica」「nanaco」の違いって? ポストペイを知れば「スマホ決済」がより分かる
第3回 スマホ決済時にお金をチャージして支払うまでの流れを解説
第4回 公共料金、税金、Amazonの支払い、個人間送金など「スマホ決済」でできることとは
第5回 「スマホ決済」の還元キャンペーンや割引情報を確認してお得に利用する
最終回「スマホ決済」選びに悩んだ時は"貯めやすいポイント”への集約を意識する

 

■基本はポイント経済圏を見極めよ

大前提として、利用するスマホ決済をひとつに絞る必要はありません。複数のスマホ決済を使えるようにしておき、場面に合わせて使い分ければ、幅広い用途に対応できます。

主要な決済サービスは、どれも複数の決済手段や支払い方法に対応しています。どれを選んでも、実用性の面で大きく困ることはないでしょう。

しかしこの方法では、ポイント還元を受けるというメリットが薄れてしまいます。この点を考慮するならば、普段使いのスマホ決済となるサービスをひとつ決めておくのが賢明です。

ポイントを集約するイメージ ▲いろいろなスマホ決済を並行的に使う(図左側)より、普段溜めやすいポイントに合わせる(図右側)方が、ポイントが集約して貯まりやすい。左の図で言えば、紫の400ポイントやオレンジの200ポイントがまとまった額になっておらず、活用しづらいのが勿体ない

契約している携帯電話会社が大手キャリアの場合には、そのポイント経済圏に合わせるのが簡単です。例えば、NTTドコモユーザーならば「d払い」、auやUQモバイルユーザーならば「au PAY」ソフトバンクやワイモバイルユーザーならば「PayPay」、楽天モバイルユーザーなら「楽天ペイ」選んでおくと、キャンペーンの恩恵などを最大限活かせます。

まずは、シンプルにコード決済機能だけを使えれば充分です。

 

■もし余裕があればカードや非接触も準備

ただし、コード決済の使用に慣れてきたならクレジットカードやプリペイドカードなどの物理的なカードや、非接触決済用のバーチャルカードなどを合わせて活用すると幅が広がります。

コード決済が普及した昨今ではありますが、コード決済が使えるお店ばかりではないからです。現金以外には、物理的なクレジットカード、あるいはQUICPay・iDなどの非接触決済しか使えないといったレジも存在します。

選択したスマホ決済に関して、少なくとも2種類以上の決済手段を持っておくと、実用性が向上します。具体的には、物理カードでの支払い、非接触決済、コード決済のどれを使っても同じポイントに集約させるのが理想的でしょう。

用意しておきたい3つの支払い方法のイメージ ▲①コード決済、②物理的なカード、③非接触決済の3つを用意しておくと、かなり多くの店舗やサービスでの決済に対応できる

例えば、筆者は複数のスマホ決済アプリを使える状態にしていますが、私生活用としてはau PAYをメインに据えています。

具体的には、アプリから<①コード決済>が利用できるほか、物理的な<②au PAYカード(Mastercard)/au PAYプリペイドカード>での決済、<③Apple Payに登録したau PAYカードによるQUICPayでの非接触決算>、<④au PAYカードを登録してのECサイト決済>など、4通りの使用方法がすべてau PAYに集約するようにしています。これで、還元されるポイントはすべてPontaポイントとして貯まる仕組みです。

▲筆者の運用例。「au PAY」のアプリでコード決済、au PAYカードでMastercard加盟店での決済、Apple Pay(iOSの「ウォレット」アプリ)に登録したau PAYカードでQUICPayの非接触決済を利用

このように、どんな場面の買い物でも共通のポイントが貯まるように整えることを基本方針としてみてはいかがでしょうか。

物理カードの発行手順や非接触決済での登録手順などは、どのサービスでもやや手間ですが、一度登録を済ませておけば使い勝手は大幅に向上します。時間があるタイミングで挑戦してみてもいいのではないかと思います。

 

■ポイントにこだわらない選択もアリ

一方、携帯電話会社に関連したスマホ決済サービスは、その携帯電話会社のユーザーしか使えないわけではありません。もし、使い勝手が気に入らない場合などには、無理に携帯電話会社と合わせなくても大丈夫です。

特に、ひとまずコード決済に挑戦してみたいという場合、地方の小規模店舗などでも導入率が高い「PayPay」を登録しておくことをお勧めします。無理に物理カードや非接触決済に手を出さなくて問題ありません。

ほかには、家族のお小遣い管理にスマホ決済を使いたいという場合には、送金の手配が容易な「LINE Pay」がお勧めです。使用頻度が高くなくても、アカウントでつながっている家族・友人間での送金用に、ひとまず登録しておくというスタンスでも良いと思います。

また、そもそもMVNOが提供する格安SIMなどを契約している場合には、携帯電話会社とスマホ決済サービスを合わせる選択はできません。そうした場合は最初から選択肢の自由度が高いので、より悩むかもしれません。そんな時は、まずは身近な人が利用しているサービスを使ってみましょう。わからないことがあったときに相談できることがメリットになります。

*  *  *

もちろん、ポイント還元キャンペーンは魅力的ですが、それだけを目当てに複数のスマホ決済を使い分け続けるのは、かなり慣れた人向けの運用です。ポイント還元ばかりを目当てにした運用を続けると、「スマホ決済疲れ」を起こしかねません。

それよりも、本稿で述べたように「どうやったら無理なく、自分のライフスタイルの中に取り入れて、かつ便利に使えるのか」という部分に軸を据えつつ、合理的にサービスを比較検討をしてみることをお勧めします。

>> これからはじめるスマホ決済

 

<文/井上 晃

井上 晃|スマートフォンやタブレットを軸に、最新ガジェットやITサービスについて取材。Webメディアや雑誌に、速報、レビュー、コラムなどを寄稿する。Twitter

 

 

 

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