Anker、GLIDiC、SOUNDPEATS、Xiaomi 新作完全ワイヤレス一気聴きレビュー
&GP / 2023年8月6日 7時0分
Anker、GLIDiC、SOUNDPEATS、Xiaomi 新作完全ワイヤレス一気聴きレビュー
【新作完全ワイヤレス一気聴き】
ワイヤレスイヤホンは、今や音楽音楽リスニング時の定番アイテム。アップル、ソニー、ボーズなど大手ブランドによる数万円クラスの完全ワイヤレスイヤホンに注目が集まりがちですが、より低価格なモデルや特色あるモデルがさまざまなブランドから多数発売されています。
そんな大激戦となっている完全ワイヤレスイヤホン市場から、直近数ヶ月に発売された新作モデルを、オーディオ・ビジュアルライターの折原一也氏がまとめて実機テスト。
今回は、Anker「Soundcore Liberty 4 NC」、GLIDiC「mameBuds」、SOUNDPEATS「Air 4」、Xiaomi「Redmi Buds 4 Lite」の4モデルをお届けします。
* * *
■Anker「Soundcore Liberty 4 NC」
アンカーの手掛ける“Soundcore(サウンドコア)”ブランドから登場したノイズキャンセリング機能搭載の完全ワイヤレスイヤホン最新モデル。Anker史上最強という“新技術ウルトラノイズキャンセリング 3.0”だけでなく、LDACコーデック搭載。アプリ対応など機能の豊富さは1万円台前半という価格帯屈指のモデルです。
やはり気になるのは新技術“ウルトラノイズキャンセリング 3.0”の効果。実際に騒音を流してテストすると、全帯域の騒音をある程度低減する効果を確認。ただ電車の中の騒音レベルだとノイズキャンセルによる違和感を強く感じたため、アプリから手動で強度を下げても良さそうです。アプリにはEQプリセットやカスタマイズ可能なEQや聴力検査のHearID、3Dオーディオなども搭載します。
音質は、重低音のボリューミーな量感とハキハキとした高域のドンシャリサウンド。歌声の音域は弱めで、洋楽志向でノリ良く音楽を聞く人に向け。アプリからEQでサウンドをカスタマイズできるのですが、どう設定しても重低音の強さは抑えられれないので、ズンズンとした低音好き向けのイヤホンですね。
▼ここが○
・1万2990円という価格を考えると機能豊富過ぎ
・LDACコーデックなどスペック面も優秀
・効果を実感できるノイズキャンセル
▼ここが×
・ドンシャリのサウンドは好みが分かれる
・ノイズキャンセルは違和感が強め
Anker「Soundcore Liberty 4 NC」
対応コーデック:SBC、AAC、LDAC
アクティブノイズキャンセル:◯
外音取り込み:◯
最大再生時間(イヤホン単体):10時間(NCオフ)
最大再生時間(ケース込み):50時間
マルチポイント接続:◯
3Dオーディオ:◯
低遅延モード:◯
防水:IPX4相当
ワイヤレス充電:◯
実勢価格:1万2990円
■GLIDiC「mameBuds(TW-4000P)」
ソフトバンクC&Sが手掛けるGLIDiC(グライディック)ブランドの完全ワイヤレス最新モデルが「mameBuds」。“ながら聴きイヤホン”として登場した超コンパクトサイズで、今どきの“寝ホン”を志向したモデルでもあります。
やはり語るべきは、イヤーピースのないオープン型構造。そして装着した耳からはみ出しのない本体サイズの小ささ。装着したまま寝転がっても耳が痛くならないので、布団に入って動画やゲームを見る用途で欲しい人には有力候補です。
サウンドはメリハリを効かせたドンシャリで、特に高域がシャープに伸びる予想外のライブ志向。ノリ良く音楽を聞くには良いけど“寝ホン”には…と思いきや、ドンシャリの音って小音量(スマホの音量で最低の1程度)で聞いた時に、歌声や動画の人の声を聞き取りやすい!! それでも高域強めではありますが、用途特化のチューニングと考えると十分アリなのでは。
▼ここが○
・耳からのはみ出しが小さい
・オープン型で耳への違和感も小さい
・小音量でも聞き取りやすい
▼ここが×
・かなりドンシャリに寄ったサウンド
・価格を考えると機能面は物足りない
GLIDiC「mameBuds」
対応コーデック:SBC、AAC
アクティブノイズキャンセル:-
外音取り込み:オープン型
最大再生時間(イヤホン単体):6.5時間
最大再生時間(ケース込み):13時間
マルチポイント接続:ー
3Dオーディオ:ー
低遅延モード:◯
防水:IPX4
ワイヤレス充電:ー
実勢価格:9980円
■SOUNDPEATS「Air 4」
コスパ重視のイヤホンとして、ネット通販で人気ブランドとなったSOUNDPEATS(サウンドピーツ)。「Air 4」は軽い着け心地のオープン型イヤホンのシリーズ最新作。実勢価格8980円で、Qualcomm社の最先端チップ「QCC3071」を採用しSnapdragon Sound対応、さらに最新のaptX adaptive、aptX Losslessまでカバーしたコスパ志向のハイスペック機でもあります。
1万円以下の機種ではありますが、機能面はフル装備。aptX adaptive、aptX Lossless対応に、なんとオープン型でアダプティブノイキャンの機能にも対応。実際にテストしてみると、エアコンなどを騒音を低減する効果を確認できました。他にもマルチポイント接続にも対応しています。
音質面で不利なオープン型ながら、耳の周りにクリアさとパワフルさを兼ね備えたサウンドを展開。J-POPの歌声もハッキリと立っていて聴きやすいし、ズンズンとした量感もある重低音の再現性はオープン型とは思えないほど。カナル型ほどの音質ではないですが、軽い装着感が売りのイヤホンとしては褒めていいレベルです。
▼ここが○
・軽やかな装着感で夏場でも快適
・オープン型イヤホンとは思えないサウンドが◎
・強くはないが効果を実感できるノイズキャンセル
・aptX Adaptive、マルポイントなど機能面も優秀
▼ここが×
・ノイキャンの効果は軽く騒音を低減する程度
・カナル型と比べると音質ポテンシャルは劣る
SOUNDPEATS「Air 4」
対応コーデック:SBC、AAC、aptX、aptX adaptive、aptX Lossless
アクティブノイズキャンセル:◯
外音取り込み:オープン型
最大再生時間(イヤホン単体):6.5間(NCオフ)
最大再生時間(ケース込み):26時間
マルチポイント接続:◯
3Dオーディオ:ー
低遅延モード:◯
防水:IPX4
ワイヤレス充電:ー
実勢価格:8980円
■Xiaomi「Redmi Buds 4 Lite」
スマホブランドXiomi(シャオミ)のサブブランドとして日本でも展開中のRedmiから登場した格安完全ワイヤレスイヤホンが「Redmi Buds 4 Lite」。なんと、Xiomiの公式通販で2480円と、完全ワイヤレスイヤホン市場最安値クラスでの登場です。
イヤホン構造は12mmのダイナミックドライバー搭載で耳を塞がないオープン型構造。耳の下にアンテナが伸びる設計は、スマホ系メーカーとしてはおなじみデザインですね。IP54の防水防塵にも対応しています。格安機だけあって特別ハイスペックではなく、バッテリー最大4.5時間、あとは低遅延モード搭載くらいです。
サウンドは、ナチュラル志向で音質は意外とまとも。歌声も柔らかめながら高域まで伸びるし、リズムの刻みも感じられるバランス。極端なサウンドに走っていないところが良いですね。2480円という市場最安値クラス価格だけに身構えてしまったのですが…予想以上に実用性アリです。
▼ここが○
・とにかく安い!!
・装着感はクセなく良好
・サウンドも普通で音質コスパ◯
▼ここが×
・付加価値一切なしが残念
・Redmiスマホユーザー以外は選びにくい
・露骨なAirPods風デザインに若干抵抗が…
Xiaomi「Redmi Buds 4 Lite」
対応コーデック:SBC
アクティブノイズキャンセル:ー
外音取り込み:オープン型
最大再生時間(イヤホン単体):4.5時間
最大再生時間(ケース込み):18.5時間
マルチポイント接続:ー
3Dオーディオ:ー
低遅延モード:◯
防水:IP54
ワイヤレス充電:ー
実勢価格:2480円
<取材・文/折原一也>
折原一也|1979年生まれ。PC系出版社の編集職を経て、オーディオ・ビジュアルライター/AV評論家として専門誌、Web、雑誌などで取材・執筆。国内、海外イベント取材によるトレンド解説はもちろん、実機取材による高画質・高音質の評価も行う。2009年によりオーディオビジュアルアワード「VGP」審査員/ライフスタイル分科会副座長。YouTube
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