電気代高騰の夏を賢く乗り切る「省エネ季節家電」7選【安くて良いもの夏ベストバイ】
&GP / 2023年8月10日 20時0分
電気代高騰の夏を賢く乗り切る「省エネ季節家電」7選【安くて良いもの夏ベストバイ】
【安くて良いもの夏ベストバイ】
世界情勢のあおりを受けて、電気代の高騰が続いている。とはいえ、真夏日が続くこれからの季節、エアコンは欠かせない。そこでこの夏を乗り切るために、節電機能が充実した注目の製品を紹介していこう。
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2023年はさまざまな商品の値上げが続く厳しい年だ。そしてその値上げは電気代の高騰にもつながっている。原油価格高騰などのあおりを受け、6月以降、大手電力7社は値上げを実施。値上げ前と比べて最大で2771円(沖縄電力の場合)上昇する。
これに対し、我々が対抗できるのは省エネ家電の活用だ。古くなった家電を買い替えるとき、省エネ性能を最重視して選ぶことで値上げを乗り切る、というわけだ。
選択肢の一つがランニングコストの安い、つまり省エネ性の高いエアコンなどに買い替えるということ。10年以上経った古いエアコンから最新エアコンに買いかえることでランニングコストは大幅に下げることができる。もちろん買い替えの費用はかかるが、10年などの長いスパンで考えるとトータルで安くできる。
節電を考えたときに、エアコンと並んで効果が大きいのが冷蔵庫だ。購入して自宅に届いた後は365日24時間、ずっと電気を使うため、家庭の電気代に占める冷蔵庫の比率は非常に高い。これを省エネタイプに変えるだけでも効果は非常に大きいのだ。
さらにエアコンや冷蔵庫など、最新家電の多くは、AIを活用した節電機能や制御機能を搭載している。例えばエアコンの場合、単に冷気を出して部屋を冷やすのではなく、部屋の隅々の温度を把握し、効率的に送風したり、湿度を下げることで部屋を冷やすことなく快適にしたりできるのだ。
一方で、エアコンの節電の正念場は冬場に訪れる。外気温35°Cから室温を26°Cに下げるのと、外気温0°Cから室温26°Cに上げるのでは、必要なパワーが違うのだ。つまり、夏場の冷房はもちろんのこと、冬場に暖房として使う場合、より省エネ性を重視してエアコンを選ぶ必要があるということだ。
さらにトータルでの節電を考えるなら、エアコン、冷蔵庫以外にもチェックしておきたい家電がある。例えば近年注目を集めているのが部屋の空気の対流を促せるサーキュレーターだ。
エアコンと組み合わせることで、冷暖房効率をアップでき、省エネにつながる。また、衣類乾燥にも使えるので、洗濯乾燥機の乾燥時間を短縮できる。洗濯機の乾燥機能を使わず、衣類乾燥除湿器を活用するのも手。部屋の除湿も行える。
また、スマホから制御できるスマート照明や電源タップなども便利。不要な時間に自動で電源を切ったり、稼働スケジュールの設定ができるので、つけっぱなしなどの無駄を省くことができるのだ。
家電ライター コヤマタカヒロさん
掃除機や洗濯機などの生活家電について詳しく、キッチン家電もこよなく愛する実践派のデジタル家電ライター。ノートPCをはじめとするデジタルガジェットの造詣も深い
■この夏、省エネを成功させるための3大指標
▼ランニングコストを見極めて買い替えを検討
▲「統一省エネラベル」が目安にになる
最新の家電製品は省エネ化が進んでおり、中でもエアコンや冷蔵庫などは、電気代が大幅に安くなっていることも多い。省エネを考えるなら、最新モデルへの買い替えも視野に入れたい。
▼10年間のランニングコストを含めて比較すべし
最新家電に買い替えを決めた場合、製品価格だけでなくランニングコストも併せて比較したい。例えば本体価格が5万円高くても、ランニングコストが安ければトータルは安くなるのだ。
▼エアコンの特性を知り、使いこなして節電
最新のエアコンを使いこなすことで賢く節電ができる。例えば、「快適」や「自動」モードなら時刻や日射、湿度などを総合的に判断して運転する。AIが節電しながら部屋を快適にしてくれる。
1. 省エネ性能の高さが光るミドルクラスの注目機
2027年を目標年 度とする新省エネ基準をクリアし、ランニングコストに優れたモデル。ミドルクラスなので最上位シリーズと比べて本体価格も抑えめで導入しやすい。まさに10年間のランニングコ スト込みの総額がお得なモデルです(コヤマさん)
富士通ゼネラル
「ノクリア Wシリーズ」(実勢価格:15万円前後〜)
6畳用から23畳用まで全8モデルすべてで、2027年を目標年度とする新省エネ基準をクリアしたシリーズ。「ノクリア クリーンシステム」も搭載し、フィルターの自動掃除にも対応。フィルターの目詰まりを防ぎ、効率よく冷暖房ができる。ロング気流により、冷房時は15m先まで涼風が届けられる。
▲業界初となる熱交換器加熱除菌機能を搭載。冷房除湿時に発生する水分を55°C以上に加熱し、湿熱効果でカビ菌や細菌を除菌できる
2. 「2022年度省エネ大賞」を受賞した多機能モデル
パナソニック
「エオリア LX シリーズ」(実勢価格:23万1000円前後)
換気や加湿もできるフラグシップモデルです。ポイントは2つのモードが選べるエオリアAI。快適優先と節電優先が選べるから、安心して冷暖房をお任せできます(コヤマさん)
「2022年度省エネ大賞」を受賞した唯一の家庭用ルームエアコン。室温を維持しながらの換気(吸気/排気)に対応。また、コンプレッサーの排熱を利用するエネチャージ機能を搭載する。
▲リモコンの「AI快適おまかせ」ボタン一つで最適に運転。快適優先と節電優先も設定できる。また、「快適除湿モード」で好みの湿度に設定可能
3. バッテリー内蔵だから設置場所を選ばない!
アイリスオーヤマ
「サーキュレーターアイ DC コードレス PCF-SD15CH」(2万2800円)
最長50時間(風量1)バッテリー駆動でき、キッチンや洗面所などに持ち運べるのが便利。エアコンの風が当たりにくいところに送風できます(コヤマさん)
省スペースに設置できるコンパクトなサーキュレーター。バッテリーを内蔵しているので電源が取れない場所にも設置可能。風量は6段階で調整でき、左右首振りにも対応している。
▲シンプルデザインで、操作パネルはスタンド上面に配置されていて使いやすい。ターボ時の風の到達距離約15mというパワフルさも魅力
4. 室温と湿度を自動でコントロールし冷やしすぎず快適に
日立
「白くまくん Xシリーズ」(実勢価格:24万2000円前後〜)
「Premiumプラズマ空清」を搭載し、1年中カビ対策が可能。多くのモデルが省エネ基準をクリアしている点も優秀です(コヤマさん)
室内機の熱交換器や排水トレイ、ファンの自動掃除に対応し、内部を清潔に保てる。さらに室外機の熱交換器も凍結洗浄できるため、性能低下による無駄な電気代をカット。快適と節電を両立可能。
▲空気中の浮遊カビを捕まえ、付着カビも抑制する「Premiumプラズマ空清」
5. AIが好みの快適さを学習して自動運転してくれる
ダイキン
「うるさらX Rシリーズ」(実勢価格:25万9420円前後〜)
2027年目標年度の省エネ基準を達成した多機能モデル。換気、加湿に対応しつつ、AIによる制御にも対応。除湿機能も強力です(コヤマさん)
換気・加湿機能を搭載する、ダイキンのフラグシップモデル。パワフル除湿モードを搭載し、部屋を冷やすことなく快適な空間にできる。また、「AI快適自動」機能により、好みに合った快適運転が可能。
▲本体価格は異なるがフラグシップモデルの省エネ性能はさらに桁違い。期間消費電力は1/3なので、10年間の電気代も大きく変わる
6. ハンドサインで簡単に操作できる人認識扇風機
シロカ
「人認識センサー付き DC扇風機 めくばりファン SF-HC151」(2万2880円)
扇風機に向かってハンドサインを見せるだけで操作ができるのが非常に面白い。風量は微風から強風まで8段階で調節できます(コヤマさん)
ひとセンサーを搭載し、離れた場所からもハンドサインで操作できる扇風機。扇風機が人を追って送風する「ひとりじめ」機能や人がいる場所にだけ送風する「やまわけ」機能を搭載。
▲シャフトに装備するセンサーに向かってハンドサインを送るだけで風量アップや首振りのオンオフ、電源のオンオフができる
7. 温度センサーを搭載し室温変化に合わせて送風
ユアサプライムス
「DC サーキュレーター YGT-DHCL184EFR」(1万4799円)
部屋の空気の攪拌から、衣類乾燥など多目的で使えるマルチなモデル。室温が下がると風も弱くなるため、冷え過ぎの心配がありません(コヤマさん)
3D首振りができる、リビングタイプのサーキュレーター。風量調整は12段階あり、きめ細かく制御できる。室温に合わせて風量が自動連動。広範囲に空気の攪拌を行える。
▲エアコンの稼働により室温が低下するとそれに合わせてお任せで風量が低下する仕組み。その都度操作する必要がない
※2023年7月6日発売「GoodsPress」8-9月合併号20-21ページの記事をもとに構成しています
<取材・文/コヤマタカヒロ>
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