二代目「レクサスLM」は、世界に類を見ない完全運転手仕様を持つ“ラグジュアリームーバー”
&GP / 2023年10月22日 19時0分
![二代目「レクサスLM」は、世界に類を見ない完全運転手仕様を持つ“ラグジュアリームーバー”](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/goodspress/goodspress_560754_0-small.jpg)
二代目「レクサスLM」は、世界に類を見ない完全運転手仕様を持つ“ラグジュアリームーバー”
これこそ新時代のラグジュアリーカーか!と驚くようなモデルをレクサスが準備中。2023年中の発売が予定されている、レクサスLMの2代目です。
■完全運転手仕様を持つ“ラグジュアリームーバー”
「乗員が自然体でくつろげる乗り味と居住空間を作り上げることを目指しました」(レクサス)とされる、全長5125mmと余裕あるサイズのミニバン。
なにが驚くって、LM=ラグジュアリームーバーと定義したレクサスの思惑どおり、いままでになかったといえるデザインコンセプト。完全ショファー(運転手)仕様が用意されるようです。
どんな仕様かというと、前席と後席のあいだに、完全なパーティションが設けられます。小さなパワーウインドウを通して前後席間の意思疎通は可能ですが、そこをブラックアウトしてしまえば、走る個室。
しかも後席のシートは左右ともフルリクライニング可能。ようするに、航空機でいえばビジネスクラス以上ですね。移動中の仮眠を大事にする多忙な人がターゲットです。
パーティションには、48インチの大型ディスプレイが埋め込まれています。動画を見ることもできるし、またマークレビンソンのオーディオで音楽を楽しむことも可能(いい音なのです)。
シャシーを共用するアルファード/ヴェルファイアでは、2列めシートのフルリクライングモードはあっても、パーティションはありません。
天井から展開する後席用モニターも大きいとはいえ14インチ。BMWの新型7シリーズで選べる31インチのデカい画面に、サイズの面ではやや退けをとっていたのは事実。
LMの開発陣は、「BMWは意識しませんでした」とのこと。実際、フルリクライニングモードはBMWにはありません。
ここだけの話、フルリクライニングモードは推奨できません、とレクサスの開発者。フルフラットの姿勢は、セイフティベルトで体の固定が充分にできないため、万が一のときに不安定なのです。
なので、新型LMのプロトタイプで、私が探しても、航空機のようなワンタッチでフルリクライニングになるコントローラーは見つかりませんでした。ここ、レクサスの見識、と思った次第。
■絶対的な静けさでなく、「静かと感じられる静粛感」を重視した乗り心地
試乗したプロトタイプは、2.4リッターエンジンを使ったハイブリッドユニット(駆動用の電気モーターとギアが一体化されたeAxle)を搭載していました。新型クラウン・クロスオーバーでも使われているドライブトレインで、このエンジンはパワーもあるし回転マナーもいいし、好感が持てます。
ロードノイズと風切り音を抑えるため、エンジンの振動、タイヤ、ガラスなど、音の発生源に徹底的に対策して、静けさを追求したと謳われています。
私が運転席に座ってドライブしたところ、アクセルペダルを踏み込んでいくと、エンジン音が聞こえてきました。
「それでいいのです」と言うのは、開発を総指揮した、横尾貴己チーフエンジニアです。「心地よく感じる自然な静けさ」がテーマだったそうです。
「乗員へのインフォメーションとして、むしろ必要と考えました」と、横尾チーフエンジニア(CE)。LMで重視したのは、絶対的な静けさでなく、静かと感じられる静粛感と説明してくれました。
“でも、アルファード/ヴェルファイアと同じクルマでしょ”としょっちゅう訊かれるようで、開発に携わったエンジニアたちは、ボディの作りからして違います、と説明してくれます。
アルファード/ヴェルファイアは「エグゼクティブラウンジ」を標榜していますが、シートはフルフラットになりません。そのぶん、しっかりした走りを追求しています。
レクサスLMにおいては、もちろんしっかりした走りは前提。「従来型比で約1.5倍のボディねじり剛性を確保」と資料にもあります。加えて、後席乗員のより高い快適性を求めて、ボディの減衰(振動など)をより強く進めたそうです。
AVS (アダプティブ・バリアブル・サスペンションシステム)には「周波数感応バルブ」を備え、振動を軽減。後席の快適性を重視した「リアコンフォート」モードを選択すると、AVSの減衰力特性は後席の乗り心地を優先するそうです。
■世界に類のないラグジュアリー車
私が乗ったプロトタイプは、運転手仕様の4人乗りですが、レクサスLM(プロトタイプ)には、自分で運転する人向けの6人乗り、7人乗り仕様もあります。
「とにかく長い距離を走ってもらうと、疲労感の少なさを感じてもらえるはずです」。開発陣の言葉が印象的でした。
トヨタ自動車が、23年9月に発表した「センチュリー」の追加車種「センチュリーSUV」(2500万円)は、フルフラットになる後席をそなえています。
アルファード/ヴェルファイアのことを書いてきましたが、基本プラットフォームは、レクサスLMとセンチュリーSUVも共用。競合はこっちでしょうか。
いずれにしても、ここでレクサスは、世界に類のないラグジュアリー車を作りあげたとみることが出来ます。ミニバンの世界では、メルセデスVクラスなんてありますが、一線を画したモデルの登場といえるかもしれません。
【Specifications】
全長×全幅×全高:5125×1890×1955mm
ホイールベース:3000mm
エンジン:2.4リッター直列4気筒ターボ+電気モーター(eAxle)および
2.5リッター4気筒ハイブリッド(FWDとE-Four)
>> トヨタ レクサスLM
<文/小川フミオ>
オガワ・フミオ|自動車雑誌、グルメ誌、ライフスタイル誌の編集長を歴任。現在フリーランスのジャーナリストとして、自動車を中心にさまざまな分野の事柄について、幅広いメディアで執筆中
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