1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ

中免で乗れるハーレーだと!? 60万円台で買えるハーレーダビッドソン「X350」の破壊力

&GP / 2023年10月22日 7時0分

中免で乗れるハーレーだと!? 60万円台で買えるハーレーダビッドソン「X350」の破壊力

中免で乗れるハーレーだと!? 60万円台で買えるハーレーダビッドソン「X350」の破壊力

9月に国内導入が発表されたハーレーダビッドソン「X350」「X500」の2モデル。特に「X350」は普通自動二輪免許(昔でいう「中免」)で乗れる初のハーレーダビッドソンのマシンとして期待を集めました。

その2モデルが10月20日、ついに正式発表されました。気になる価格は「XR350」が69万9800円、「XR500」が83万9800円(ともに税込)と驚きのもの。「これなら乗りたい」と感じるライダーも多いことでしょう。

 

■レースマシンのDNAを受け継ぐスポーツマシン

ハーレーダビッドソンといえば空冷のV型2気筒エンジンのイメージが強いかもしれませんが、現行モデルは水冷が主流。それでも水冷の並列2気筒エンジンを採用した「X350」と「X500」は、同ブランドのラインナップの中でも異色の存在といえます。

とはいえ、スタイリングはハーレーダビッドソンの血統を感じさせるもの。「X350」がオマージュしているのは、アメリカのGNCというレースで活躍したレーシングマシン「XR750」です。1970年に初代モデルが登場して以来、ダートトラックレースを中心に2000年代まで活躍していたマシンで、発表会の舞台にも現車が展示されていました。

「X350」にはダートトラッカー風のシートカウルやカラーリングなど、多くの箇所に「XR750」の血統が感じられます。

エンジンはボア×ストローク比が70.5×45.2mmという同ブランドとしては異例なほどの超ショートストロークですが、「XR750」も空冷V型2気筒ではありますが市販車に比べてショートストロークにすることで高回転でのパワーを絞り出していたマシン。その遺伝子はエンジンの型式は変わっても受け継がれているといえるでしょう。

エンジンの最高出力は36HP/8500rpm、最大トルクは31Nm/7000rpm。同クラスのスポーツマシンと遜色ないパフォーマンスを発揮します。ホイールは前後17インチで、フロントフォークは倒立式と足回りも現代的なスペック。シート高は777mmとされ、足付き性も良好といえるレベルです。

ハーレーダビッドソンというと、クルーザーのイメージが強いですが「X350」「X500」はスポーツ性を確保したネイキッドマシンという印象。そのルーツにはレースシーンで活躍した「XR750」があります。“空冷Vツインこそがハーレーのアイデンティティ”という旧来のファンには眉をひそめられるかもしれませんが、多くのバイク乗りにとっては「乗ってみたい」と思わせるマシンに仕上がっています。

 

■免許を取って“いきなりハーレー”というライダーが増える!?

同ブランドとしては初めての普通自動二輪免許で乗れるマシンを導入した理由について、ハーレーダビッドソン ジャパンの野田一夫社長は次のように語ります。

「これまでのハーレーダビッドソンのマシンは、安くても100万円台後半からとハイエンドなモデルが中心で、昨今の円安などの影響もあってさらに手が届きにくい存在となっていました。もっと多くのライダーに、この世界を楽しんでもらうため、若い人やエントリー層のライダーにも手が届くモデルが必要と考え、導入を決めました」

70万円を切る意欲的な価格も、野田社長が提案したものだとか。同クラスの輸入車はもちろん、国産モデルと比較しても非常に競争力が高いもの。

「350〜500ccのカテゴリーは世界的にも激戦区で、我々はこのクラスではチャレンジャー」と語る野田社長の意気込みが感じられます。

これまで“いつかはハーレー”と思っていたライダーも少なくありませんでしたが、このモデルの登場で免許を取って“いきなりハーレー”というライダーが増えることが予想されます。

実車にもまたがってみましたが、ライディングポジションは非常にコンパクトで扱いやすそう。車重は出荷時で180kgと、同ブランドのビッグツインエンジンを搭載したモデルと比較すると100kg以上軽いので、エントリー層のライダーでも気負うことなく乗れそう。この気軽さは、ビッグツイン系のマシンを所有しているオーナーのセカンドバイクとしても魅力的かもしれません。

タイヤサイズやサスペンション、ブレーキなど走行性能の部分に目を向けても、手を抜いていると感じる部分が一切なく、同クラスのライバルマシンと比べても劣る部分が見当たりません。それでいて、60万円台という戦略的な価格。

これまでハイエンドなブランドイメージのあったハーレーダビッドソンですが、「X350」の登場で一気にこのクラスの台風の目に躍り出たといえるでしょう。気になる「X350」「X500」の試乗レポートも近日中にお届けしたいと思います。

★SPEC★

「X350」
車両重量:195kg(出荷時180kg)
エンジン:353cc水冷並列2気筒DOHC
最高出力:36HP/8500rpm
最大トルク:31Nm/7000rpm
価格:69万9800円

「X500」
車両重量:208kg(出荷時199kg)
エンジン:500cc水冷並列2気筒DOHC
最高出力:47HP/8500 rpm
最大トルク:46Nm/6000rpm
価格:83万9800円

>> ハーレーダビッドソン

<取材・文/増谷茂樹

増谷茂樹|編集プロダクションやモノ系雑誌の編集部などを経て、フリーランスのライターに。クルマ、バイク、自転車など、タイヤの付いている乗り物が好物。専門的な情報をできるだけ分かりやすく書くことを信条に、さまざまな雑誌やWebメディアに寄稿している。

 

 

【関連記事】

◆公道最速のモタードマシン!? GASGAS「SM700」に乗ってみた
◆“ナンシーおじさん”もびっくり!クルマ並みの大排気量バイクって何が楽しい?
◆“アメリカン”じゃなくて“クルーザー”!「レブル」「エリミネーター」で人気のクルーザーモデル4車種を試乗比較

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください