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プロも使う完成度!ユニフレーム「コーヒーバネット」が30年以上売れ続けている理由

&GP / 2023年11月18日 19時0分

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プロも使う完成度!ユニフレーム「コーヒーバネット」が30年以上売れ続けている理由

【The ORIGIN of the CAMP GEAR】

肌寒い空気の中、キャンプの起きぬけにゆっくりと静かに淹れるコーヒー。立ち上る香りとその温かさが冷えたからだに沁みる。そんな経験からキャンプ×コーヒーにハマるキャンパーも多いのではないでしょうか。かくいう私もその一人。

そんな、キャンプで過ごす時間をより贅沢なものにしてくれる、コーヒーに必要なアイテムがコーヒードリッパーです。ドリップバッグコーヒーでも十分美味しいのですが、自分好みのコーヒー豆を使って自分のための一杯を追求するのもまた一興。モノによって味わいが変わるので、ドリッパー選びは重要です。

そして、数あるアウトドア用コーヒードリッパーの中でも圧倒的人気を誇るのが、新潟県燕市に拠点を置く老舗国産ブランド、ユニフレーム(UNIFLAME)の「コーヒーバネット」。

キャンプシーンに定着して久しい「コーヒーバネット」は、円錐タイプのコーヒードリッパー。誰でも上手にコーヒーを淹れられる形状と高い収納性、何度使っても形を保ってくれる高耐久性に加え、洗いやすく乾きやすいというメンテナンス性の良さも光ります。

2023年現在、シェラカップにセットできる「sierra」(1870円)、3つ脚で安定感のある「cute」(2200円)、ファミリーやグループで活躍する大人数用の「grande」(2420円)と3つのバリエーションがラインナップしています。

「実はユニフレームの中でもブランド初期からある古株な商品で、弊社の中でもロングセラーな商品なんです」と話すのは、ユニフレームの野﨑さん。営業をはじめ広報や商品開発と、幅広い業務を請け負っています。

カセットガス缶を燃料にしたガストーチ「トーチバーナー」と、ポータブルヒーターの「ワーム」の2商品とともに、1985年にブランドをスタートしたユニフレーム。1989年に業界初のカセットガス式2バーナー「US-2000」、1991年にはカセットガスランタン「UL-1100」(現行モデルUL-Xの初代)を発売。その翌年の1992年に「コーヒーバネット」が生まれました。ブランド初期にコーヒードリッパーなんて…。ニッチでシブ過ぎるぞユニフレーム!

▲1~2人用の「cute」(左)に比べてふた回りほど大きい「grande」(右)。ワイヤーは、より太いものに変更されている

今でこそ「ファイアグリル」や「ユニセラ」といった、焚き火や調理器具周辺のキャンプギアに定評のあるユニフレームですが、その初期にコーヒードリッパーがなぜ生まれたのか。そのきっかけは地道なプロモーション活動の中にあったと言います。

「アウトドアイベントに毎年出展する中で、客寄せのためにコーヒーを振る舞っていたんです。当時は商品ラインナップも少なく、ユニフレームを知っているお客様もそれほどいなかったので、なんとかブースを見てもらおうと(笑)。この時に生まれたアイディアを実現したのがコーヒーバネットなんです」

▲「sierra」はシェラカップに載せてもしっかりと固定できる仕組み。内径11~13cmのカップに最適化されている

「コーヒーバネット」発売以前は、アウトドア用のコーヒードリッパーがない時代。大手コーヒー器具メーカーのドリッパーを使用していたが、どうしても嵩張るし、アウトドアっぽい見た目じゃない。「それだったら作ればいい!」と、コーヒー好きの社員を中心に商品開発が始まったといいます。

「円すい型を選んだのは、誰でも手軽に淹れやすいということと、ワイヤーを使った収納ギミックを取り入れられる形状だったということにあります。開発当時の日本では円すいタイプのコーヒードリッパーはそれほど一般的ではありませんでしたが、今思えばそれが功を奏したのかもしれません」

アウトドアブランドが生み出した、このコンパクトながらも本格的なドリップ性能を備えたコーヒードリッパーは、意外なところでその人気に火がついたのです。

 

【理由①】コーヒーのプロたちも認めるドリップ性能の高さ

「発売当初、一番引き合いをいただいたのがコーヒー専門店でした。はじめはお店で使うドリッパーとして問い合わせがあり、実際にお客様に提供するコーヒーを淹れるのに使っていただいていました。その後、次第に店舗販売用でのお取引が増えていきましたね」

もともと円すい形状のドリッパーは、湯が落ちていくスピードが速いので、すっきりとしたコーヒーを淹れやすいという特徴があります。それに加えて「コーヒーバネット」には、ドリッパーの隙間からコーヒー豆から出るガスを外に出し空気を通す構造で、雑味の原因を排除しやすいという特徴も。そのため、誰でも香り高く、すっきりとした味わいのコーヒーを淹れやすいんです。

「もちろんドリッパーとしての使い勝手も考えつつ開発した商品ではありますが、プロの方に使ってもらえるほどの商品になるとは思ってもみませんでした」

キャンプでのコーヒータイムのために開発された「コーヒーバネット」が、キャンパーよりも先にコーヒーのプロたちの支持を集めたというのも興味深い話。プロが使うほどの仕上がりなら、発売以来30年以上愛用され続けているのも納得です。

また、コーヒー専門店で人気が出たことについて野﨑さんは「なかなか一般の流通に乗せるのが難しい中でしたから、非常に嬉しい誤算でした。一時期はアウトドショップよりも売れていたかもしれません」と振り返ります。

「コーヒーバネット」を発売した当時のユニフレームは、無名に近いブランドだった上に、まだアウトドア専門店が多くはなかった時代。上述のとおり、「コーヒーバネット」発売時は、「ファイアグリル」や「焚き火テーブル」といった同ブランドの代名詞とも言える人気アイテムも未発売。アウトドアブランドとしては手探りの中での商品開発だったため、ブランド認知もまだまだこれから、といった状況でした。

今でこそ、ユニフレームと言えば“質実剛健なキャンプギア” “キャンプでコーヒーと言えば「コーヒーバネット」!”というほどの人気のブランドですが、当初はいろいろ苦労もあったのだと思うと、感慨深い。

 

【理由②】コーヒーフリーク達の心を掴んだユニークかつ画期的な収納方法

「コーヒーバネット」の特徴のひとつが収納性の高さ。シンプルなんだけど“アウトドアっぽいギミック”というのがオトコゴコロくすぐります。いや、シンプルだからこそですね。

一本のワイヤーをバネ状に構成しているので、バネを押しつぶすようにして、台座部分のワイヤーをリングの2本目に通すことで収納形態に。展開するときは、台座を挟んだワイヤーから外すだけの2アクションで展開可能です。

とはいえ、初めて使う方は「知恵の輪?」となること間違いなしなので、しっかり説明書きを見てから使い始めましょう。

折りたたみ時は平たい形状になり、ボックスやケースに収納しやすく、本体重量も50gを切っていて、持ち運びが簡単。クルマを使ったオートキャンプはもちろん、ハイキングや川下りといったアクティビティでも活躍するアイテムです。

そしてこのコンパクトになる独自設計もドリップ性能と同様、意外なニーズを掴みました。

「キャンパーの方もそうですが、意外にも旅行客の方にお求めいただくことが多かったようです」と野﨑さんは発売当時を振り返ります。

今ではスーパーやコンビニでも販売されているドリップバッグコーヒーですが、一説によればそれらの商品が一般に流通するようになったのが2000年代前半。それまでは旅先で美味しいコーヒーを気軽に飲むためには、嵩張る道具を旅先まで持っていくか、都度お店を探す必要がありました。

▲コンパクトなケースに収まるサイズ感で、散歩やポタリング先でのコーヒーブレイクにもピッタリ

そんな折、かさばらずコンパクトで、しかも軽い「コーヒーバネット」が登場。旅行先でも気軽に美味しいコーヒーを楽しめる! ということで、コーヒーフリークたちの間で話題に。

さらに、山中での行動時に体を温めつつ、気分転換にもなるということで、山岳隊の人々からも熱い支持を受けたといいます。

普段キャンプ中に何気なく使っている「コーヒーバネット」、実は収納性の点でそれまでのコーヒードリッパーの常識を打ち破る、エポックメイキングなギアだったのです。

また、収納性とは異なりますが、ワイヤーを使用したこの形状により、洗いやすく乾きやすいというメンテナンス性の良さも地味に便利なポイントです。

 

【理由③】圧倒的ヘタらなさ!繰り返し使用しても変わらない安定感

創業60年を越える老舗金物メーカー、株式会社新越ワークスのブランドであるユニフレーム。ザルなどの業務用厨房金網製品分野では国内で高いシェアを誇る、代々続く調理器具メーカーです。「ザル屋として日頃から金属製のワイヤーを取り扱っていた」(野﨑さん)こともあり、使用する素材や円すい状に仕上げるためのアイディアは自然に出てきたものだったと言います。

「何度も折りたたんで使用することを考えると、ヘタリに強い素材でないといけません。この素材選びこそが何よりも大事な部分ですが、この点に関しては、金属加工の専門分野である弊社の強みが生きています」

金属のバネ性を利用した折りたたみ構造ゆえ、金属の剛性が重要。そこで素材には耐食性の高い「SUS304」に弾性限や耐力を高めるWPB熱処理を施した特殊ステンレス鋼を使用しています。これにより繰り返し折りたたんでもなお、円すい形状が崩れないわけです。

私も7年ほど愛用していますが、購入当初から使用感は変わっていないように感じます。

そしてこの剛性は、収納性だけでなくドリッパーの安定性にも寄与しています。
実際に使い比べてみると分かりますが、格安で販売されている似たような形状の商品は、数回使うだけでワイヤーの立ち上がりが足りなくなります。

ペーパーフィルターにお湯を注いだ際に、ドリッパーが傾きお湯が均一に広がらず、雑味が出たり抽出が不十分であまりおいしくないコーヒーになってしまいます。
最悪ひっくり返ってしまって、火傷の危険も。

その点「コーヒーバネット」は、お湯を注いだ際のドリッパー上部の安定感が良く、ペーパーフィルターをドリッパーがしっかりと受け止めるので安心してドリップ可能。

こうした耐久性と安定感も多くのコーヒー好きキャンパーたちに支持され続ける理由のひとつと言えるでしょう。

*  *  *

本格的なドリップコーヒーが楽しめるだけでなく、持ち運びや耐久性も高いことで人気となったユニフレーム「コーヒーバネット」。発売から30年以上経過してもなお、アウトドア用ドリッパーの定番として君臨し続けています。

発売当時からコンパクトドリッパーとしての完成度は高く、コーヒーのプロからも改善の要望が挙がってこなかったほど。もし長く使い続けられるコーヒードリッパーをお探しのキャンパーがいれば、この機会に検討してみては?

…ただ一点だけ勝手なことを言わせてもらえるなら、シェラカップに直接コーヒーを落とした時に、フィルターの先っぽがドリップしたコーヒーに浸ってしまうのだけなんとかなるといいなぁ。

>> ユニフレーム

>> [連載]The ORIGIN of the CAMP GEAR

<取材・文/山口健壱

山口健壱(ヤマケン)|1989年生まれ茨城県出身。脱サラし、日本全国をキャンプでめぐる旅ののち、千葉県のキャンプ場でスタッフを経験。メーカーの商品イラストや番組MCなどもつとめる。著書に「キャンプのあやしいルール真相解明〜根拠のない思い込みにサヨウナラ」(三才ブックス)

 

 

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