クラウンシリーズでもっともアグレッシブなスタイリング トヨタ「クラウンスポーツ」が販売絶好調のワケ
&GP / 2023年12月25日 19時0分
![クラウンシリーズでもっともアグレッシブなスタイリング トヨタ「クラウンスポーツ」が販売絶好調のワケ](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/goodspress/goodspress_574152_0-small.jpg)
クラウンシリーズでもっともアグレッシブなスタイリング トヨタ「クラウンスポーツ」が販売絶好調のワケ
販売絶好調、と聞くのが、トヨタ「クラウンスポーツ」。2023年10月に受注が開始された、「新しいカタチのスポーツSUV」(トヨタ)です。
2023年12月にドライブできたのは、先行発売された「ハイブリッド(HEV)」。スポーツの名にふさわしい走行性能を実現したかったという開発者の言葉に、なるほどとうなづける出来映えでした。
■クラウンシリーズでもっともアグレッシブなスタイリング
▲ハの字型のエアインレットでワインドスタンスを強調するエアダムでスポーティな雰囲気
▲リアフェンダーの存在感がクルマのキャラクターを印象づけている
クラウンスポーツは、16代目になる新型クラウンシリーズの1台。4つのバリエーションという驚きの展開の中、クラウンでもスポーティなモデルが欲しいという顧客向けに開発されています。
まずスタイリング。クラウンシリーズでもっともアグレッシブで、まとまりよく見えるフロントマスクは、大きなバンパー一体型エアダムが力強い印象です。
側面から見ると、4720mmの全長に対して1565mmに抑えられた全高のおかげで、SUVと言われるわりに、はるかにスポーティに見えます。
トヨタでいうと、ハリアーとの近似性が頭に浮かびましたが、ハリアーよりホイールベースが80mm長いのに対して、全高は95mm低いので、並べてみると、まったく違う雰囲気でしょう。
しかもクラウンスポーツは、後輪まわりのフェンダーの力強い張りだしが眼を惹きます。これだけ立体的なボディパネルを成型するのは大変だったと、担当したデザイナーが教えてくれました。
クラウンスポーツHEVは、2487cc4気筒エンジンに、電気モーターの組み合わせです。前輪はエンジンで、後輪はモーターで駆動する、いわゆる「E-Four」が採用されています。
ちょっとマニアックですが、クラウンシリーズの凝っているところは、同じクラウンでも、車型どころか、ドライブトレインが何種類も用意されているところ。
クラウンスポーツは、HEVもこのあと登場するPHEV(プラグインハイブリッド)も、「クロスオーバーG」と同じ、シリーズパラレルハイブリッド。
▲HEVとすこしタイミングをずらして投入のPHEV
▲PHEVはよりスポーティな性能に合わせて色づかいもよりスポーティ
一方「セダンHEV」は4段ギアを組み込んだマルチステージハイブリッド、「クロスオーバーRS」はエンジンとモーターを直結させる機構に加え後輪駆動用のモーターを大型化したデュアルブーストハイブリッドなのです。
クラウンスポーツは基本的にクラウンクロスオーバーと土台になるプラットフォームを共用しますが、「動力性能を追求して」(トヨタのエンジニア)サイズはややコンパクトになっています。
ホイールベースは80mm短縮されていることをはじめ、全長は210mm短くなっています。一方で、全幅は40mm拡大し、全高は25mm上がっています。
▲サイドウインドウをリアでぐっとしぼりこむことで後輪のスタンスの広さを打ちだしている
■気持ちよい走り、驚きのサスペンションシステム
走りは、ひとことでいうと、気持ち良いものでした。発進も、高速道路での追い越し時も、加速性がよく、すいすいと走れます。後輪操舵システム搭載なので、高速時の安定性とともに、カーブを曲がるときの車体の動きに俊敏さが感じられます。
後輪操舵システムは、速度域が高いと、前輪が向いたのと同じ方向(角度は違いますが)に後輪が向きます。一方、車庫入れ時などの低速では反対方向を向くことで、前輪と後輪の距離が短くなったのと同じ効果をもたらします。
サスペンションシステムの設定は、「クラウンのイメージを守りつつ、スポーツ性を追求しました」と開発担当者は説明。ハンドルを切ったときの車体の動きはよくて、それでいて、ゴツゴツ感はかなり抑えられています。
私は、ずっとトヨタ自動車のサスペンションシステム開発技術にかなり深い敬意を抱いてきました。クラウンスポーツでも、GRのようなスポーツ性は敢えて採用していませんが、クルマとの一体感が感じられ、それでいて、クルマが”もっととばせ”なんて急かすような雰囲気はありません。
同時に、路面の凹凸のこなしかたは驚くばかり。驚愕って言葉を使いたくなるのが、段差ごえのとき、まるで猫とかプードルの身のこなしのように(笑)、ふんわりと、乗員にいっさいのショックを感じさせないのです。
■「スポーツ」と銘打ってはいてもおとなしめなインテリア
▲この仕様では運転席側がブラック基調、助手席側がサンドブラウン基調の色の使いわけ
▲運転席がわからこのスイッチで助手席シートの角度などを調節できる
インテリアは、基本的アーキテクチャーが、前輪駆動ベースのクラウンシリーズ(クロスオーバーと追って登場するエステート)と共用なので、スポーツと銘打ってはいても、どちらかというと、おとなしめ。
ダッシュボード中央の12.3インチのインフォテイメントシステムのモニターをはじめ走行と直接関係ない機能が、スポーツというわりに目立ちすぎのきらいはありますが、それでも、運転席と助手席を色で分離するなど、凝るところはちゃんと凝っています。
▲後席は空間的にもおとな2人に充分
後席もスペースがきちんと確保されていて、大人4人での旅行にも十分使えるでしょう。荷物が多いひとは、後席シートがやや小さくなってしまいますが、大きな積載力を持つエステートを待ってから決めるという手もあるでしょう。
燃費は、リッター21.3km(WLTC)。このサイズのクルマにしてはかなりりっぱです。モノグレードで、価格は590万円です。
>> トヨタ クラウンスポーツ
<文/小川フミオ>
オガワ・フミオ|自動車雑誌、グルメ誌、ライフスタイル誌の編集長を歴任。現在フリーランスのジャーナリストとして、自動車を中心にさまざまな分野の事柄について、幅広いメディアで執筆中
【関連記事】
◆2種類のハイブリッドシステムを用意!走りを楽しむならクラウン・クロスオーバー「RS」という選択肢
◆「ジャパンモビリティショー2023」は電気自動車のオンパレード!海外勢と日本勢その動向は
◆4つのカメラで前後左右を歪みなく撮影!ドラレコとしての基本スペックも申し分なし!
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
ホンダ、進化版の「ヴェゼル」が持つ2つの魅力 より静かに、価格アップも抑えた優等生SUVに
東洋経済オンライン / 2024年6月24日 10時0分
-
トヨタ新型「超スポーティ“クラウン”」現状は? 「ハリアーサイズ」にド派手デザイン採用! 300馬力超え「クラウンスポーツ」オーナーの評価とは
くるまのニュース / 2024年6月19日 6時10分
-
トヨタが「新たなクラウン」を発表! 斬新“幾何学グリル”採用の「ラージSUV」! 「上質内装」が超カッコイイ「新型SIGNIA」今夏に加で登場へ
くるまのニュース / 2024年6月18日 13時10分
-
ホンダ「ヴェゼル」はマイナーチェンジでどう変わった? 試乗で確認!
マイナビニュース / 2024年6月13日 11時30分
-
トヨタ『クラウン・シグニア』、ハイブリッドのみで今夏米国発売へ…「エステート」の米国版
レスポンス / 2024年6月10日 12時15分
ランキング
-
1Q. 納豆をより健康的に食べるには、どのような食べ合わせがおすすめですか? 【管理栄養士が解説】
オールアバウト / 2024年7月2日 20時45分
-
2"ホワイト化"する企業で急増中…産業医が聞いた過剰なストレスを抱えてメンタル不調に陥る中間管理職の悲鳴
プレジデントオンライン / 2024年7月3日 9時15分
-
310位寝言、6位歯ぎしり、3位常夜灯をつけた…40~60代1012人調査で判明「早死にした人の睡眠特徴ワースト10」
プレジデントオンライン / 2024年7月3日 17時15分
-
4アレルギー表示漏れ→体調不良者発生…… ビアードパパが限定シュークリームの販売を中止「深くお詫び」
ねとらぼ / 2024年7月3日 14時1分
-
5藤井聡太“八冠再独占”への道 最大の難関は伊藤匠・新叡王への挑戦権獲得、トーナメントでの4連勝が必須
NEWSポストセブン / 2024年7月3日 7時15分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)