多種多様なドライブトレインが出てくる可能性も!2024年期待のクルマ【国産車編】
&GP / 2024年1月16日 19時0分
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多種多様なドライブトレインが出てくる可能性も!2024年期待のクルマ【国産車編】
2023年の自動車界はどんな風だったでしょう。振り返って印象的だったのは、どんどん電動化が進むと思われていたなかで、エンジンを使ったハイブリッドのよさも見直されたり、多様なありかたが再評価されたことでした。
2024年はどうなるか。ぱっとは言えませんが、すでに発表されているモデルを見ると、デザインはおもしろい。それにコンセプトもユニークなものがけっこうありそうです。
海外勢はピュアEV化が進み、日本ではもう少し多種多様なドライブトレインが出てくるかもしれません。
EVでは充電インフラの拡充が望まれますし、充電中に車内で時間を過ごすためのインフォテイメントのコンテンツ拡充も、進んでいくことでしょう。つまり、ゲームなどのアプリ搭載が増えていくと思われます。
2023年12月には、ダイハツの車両試験問題が発覚して、経済状況に影を投げかけています。工場で働く人の雇用状況などを考えると、いい形での早期解決が望まれます。
トヨタでは「クラウンエステート」の発売をはじめ「ランクル250」よりコンパクトなSUVが予定されているとか。
■トヨタ・ランドクルーザー250
23年6月に公開されて話題を呼んだクロスカントリー型SUV。人気に対して納車が間に合わず、依然として希少性の高いランドクルーザー300の下に位置づけられるモデルです。
“下”とはいっても基本プラットフォームは共用。「従来型以上にランクルにふさわしい力強い走りや環境性能を実現した多様なパワートレインを採用」していることがうたわれています。
全長は4.9mで、日本向けには2.7リッターガソリンと2.8リッターディーゼルの2つのエンジンが用意されるそうです。
見るべきメカニズムのひとつとして、トヨタブランド初採用の「SDM」があります。スイッチ操作でフロントスタビライザーの状態を切り替えられるシステムで、オフロードではオフにして左右輪を動きに自由度を与え、オンロードでは締結によって走行安定性を高めます。
日本での発売は、24年前半だそうで、価格も未発表ですが「現行プラド(367万6000円~554万3000円)とそんなに変わらない価格で販売したい」と、発表会の時点ではトヨタの担当者は話していました。
■ハイラックスZ Revo ROCCO Edition
ハイラックスにすごみを効かせる特別仕様。サブネームにある「レボ」と「ロッコ」は、いずれもハイラックスが生産されているタイなどで設定されているドレスアップパッケージ。
18インチ径ホイールと組み合わされたダンロップ「グラントレック」オールテレインタイヤはホワイトレター仕様。切削加工のアルミホイールが組み合わされます。
フロントグリル、前後バンパー、オーバーフェンダーも、従来日本で販売されているハイラックスとは一線を画した専用パーツ。さらに照明付きデッキバー、ベッドライナー、テールゲートリフトアシストも装備されます。
エンジンは、400Nmの最大トルクを発生する2.4リッターディーゼルで、今のハイラックスは「一般ユーザーの使い勝手を考えて」(トヨタの担当者)従来の1ナンバーから3ナンバー登録に変更されています。価格は、ベースの「Z」より70万円高の477万2000円。発売は24年5月頃が予定されています。
■レクサスGX
ランドクルーザー300および250とプラットフォームを共用するレクサスブランドのクロスカントリー型SUV。セパレートシャシー採用の本格派で、ランクル300と同じく、電子制御でスタイビライザー効果を制御する「E-KDSS」も搭載されます。
プロポーションなどは、とくにランクル250との共通点が見てとれますが、フロントマスクは独自デザイン。内装も「森の中にたたずむモダンで快適な別荘」をイメージしたといい、レクサスブランドだけあって、ぜいたくさが加味されています。
私はちょっとだけオフロードを走らせたことがあります。マルチテレインモニターなど機能装備も整っていて、足場が悪い悪路でも走破性が高いのがわかりました。日本での発売は24年内とのことです。
クルマはまだまだおもしろい。そんなふうにワクワクさせてくれるクルマが、2024年にはまだまだたくさん、登場を控えています。
■トヨタ・クラウンエステート
4つのモデルバリエーションが展開される16代目クラウンの、最後に控えたモデルが「エステート」。エステートとはステーションワゴンの別名として使われることがありますが、トヨタでは「ワゴンとSUVの融合」と今回のクルマを定義しています。
全長は4930mmでホイールベースは2850mmと、余裕あるサイズです。エンジンによる前輪駆動に、リアモーターを組み合わせた「E-Four」採用です。ハイブリッドとプラグインハイブリッドの2本立てによる展開とされています。
フロントマスクは、ハンマーヘッドという薄いシグネチャーランプに、ボリュウム感がたっぷりあるバンパーとエアダム一体型のアンダープライオリティの組合せ。ちょっとレクサス車を思わせるパターンのグリル開口部がエステートならではの特徴です。
荷室は広大な印象で、エステートという車名からくる期待を裏切らないでしょう。そのぶん、リアシートの座面はやや小ぶりになり、後席重視のクラウンというコンセプトとは、唯一違う路線を選択しているモデルです。若いひとにもウケそう。
発売は23年内とされていましたが、24年にズレこんでいます。価格も未発表ですが、既発の「クラウンスポーツ」(PHEVの「RS」が765万円、HEVの「Z」が590万円)が参考になるでしょう。
■トヨタ「bZスポーツクロスオーバー(コンセプト)」と「bZフレックススポーツ(コンセプト)」
23年の上海国際モーターショーで公開されたバッテリー駆動のEV。bZスポーツクロスオーバー(コンセプト)はトヨタとBYDが共同設立したBYD TOYOTA EV TECHNOLOGYカンパニー有限会社をはじめ、一汽トヨタ自動車有限会社、トヨタ汽車研究開発センター有限公司による共同開発。
「クルマで移動する時に、気分転換したいという想いを込めた”Reboot”をコンセプト」にしたとは、トヨタによるプレスリリース内の文言。内装はいわゆるZ世代をターゲットに開発。パーソナルな空間として使える機能を追求しているそうです。
bZフレックススポーツ(コンセプト)は、トヨタと、広州汽車集団有限公司、広汽トヨタ自動車有限会社、トヨタ汽車研究開発センター有限公司との共同開発。こちらはファミリー向けのSUVとして開発されるようで「知能化の機能も搭載」(トヨタ)といいます。
これら2つのモデルは24年内に中国での発売が予定されています。内外装も個性的で興味をそそられますが、日本での発売は未定です。
日産は「キックス」のフルモデルチェンジ。ホンダも新車がどっと出るとか。ただし、まだ確定情報が少ないため、楽しみに待つしかないようです。
日本上陸間近の海外勢は、より明確に全貌が見えてきています。
<文/小川フミオ>
オガワ・フミオ|自動車雑誌、グルメ誌、ライフスタイル誌の編集長を歴任。現在フリーランスのジャーナリストとして、自動車を中心にさまざまな分野の事柄について、幅広いメディアで執筆中
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