Google Pixelを超えた!? サムスンがAIスマホ「Galaxy S24シリーズ」を発表!
&GP / 2024年1月19日 18時0分
Google Pixelを超えた!? サムスンがAIスマホ「Galaxy S24シリーズ」を発表!
サムスン電子が、日本時間1月18日に最新フラッグシップ「Galaxy S24」シリーズを発表しました。約6.2インチ画面の「Galaxy S24」、約6.7インチ画面の「Galaxy S24+」、そして、約6.8インチ画面の「Galaxy S24 Ultra」の3モデル展開。いずれも今期最高峰のプロセッサー「Snapdragon 8 Gen 3 for Galaxy」を搭載するハイエンドモデルで、最上位のGalaxy S24 Ultraは高性能な4眼カメラやSペンを備える超ハイエンド仕様となっています。
▲左からGalaxy S24、Galaxy S24+、Galaxy S24 Ultra
Galaxy S24シリーズは海外では1月31日から発売。アメリカでの価格はGalaxy S24が799ドル(約11万9000円)〜、Galaxy S24+が999ドル(約14万8000円)〜、Galaxy S24 Ultraは1299ドル(約19万3000円)〜と案内されています。日本での発売はまだ発表されていませんが、例年と同じように、最上位のGalaxy S24 Ultraを含むモデルが発売されることを期待できそうです。
筆者はいち早くGalaxy S24シリーズの全モデルに触れることができました。実際に手にした印象を含め、特徴を紹介していきます。
■最上位のGalaxy S24 Ultraはチタンフレームを採用
Galaxy S24とGalaxy S24+はディスプレイのベゼルが細く、スペックのわりにはコンパクトで軽いことが特徴。特にGalaxy S24は、ボディ幅が約70.6mmで重さが約168g。片手で操作することが多い人には使い勝手が良さそうです。カメラのスペックは両モデル共通で、超広角(約1200万画素)+広角(約5000万画素)+望遠(約1000万画素/光学3倍)で、インカメラは約1200万画素。
▲Galaxy S24はコンパクトで持ちやすいことが利点
▲Galaxy S24+は約6.7インチの広いディスプレイを搭載しつつ、重さは約196gに抑えられている
▲背面には約5000万画素をメインとする3眼カメラを搭載
約6.8インチの大画面を搭載するGalaxy S24 Ultraは、スクエアでフラットなデザインを採用。Galaxyで初めてチタンフレームを採用し、端末の耐久性を向上させています。アウトカメラは超広角(約1200万画素)+広角(約2億画素)+望遠(約5000万画素/光学5倍)+望遠(約1000万画素/光学3倍)という構成で、デジタルズームは最大100倍まで上げられます。なお、インカメラはS24/S24+と同じ約1200万画素です。
▲Galaxy S24 Ultraはフラットな広い画面が魅力
▲本体の左下にSペンが格納されている
▲チタンのフレームはリッチな質感で、強度も向上している
▲カメラの配置は前モデルから変わっていないが、光学5倍の望遠カメラが約5000万画素になるなど、スペックの向上が図られている
■最大の特徴は「Galaxy AI」の搭載
Galaxy S24シリーズ最大の特徴は「AI」です。「Galaxy AI」と謳う包括的な機能を搭載し、翻訳、文字起こし、要約、メッセージの提案などが利用できる趣向。
例えば、言語が異なる人と通話する場合は、デバイス内のAIによって双方向の音声がリアルタイムで翻訳され、まるで同時通訳を介しているように通話ができるといいます。さらに、翻訳をテキスト化して、画面に表示させることもできます。まず、13カ国語に対応し、その中には日本語も含まれるとのこと。
Samsungキーボードに組み込まれたAIによって、メッセージやメールもリアルタイム翻訳にも対応。やり取りから判断された最適なメッセージを提案してくれる「チャットアシスト」機能も利用できます。「Samsung Notes」アプリでは、AIが要約を生成し、さらに自動でタイトルが付けられる「ノートアシスト」機能が追加されています。さらに、「ボイスレコーダー」アプリは文字起こしを対応し、複数の話者を区分し、文字起こしから要約、さらに翻訳までできるとのこと。うまく使いこなせば、仕事の効率がグンと向上しそうです。
▲「Samsung Notes」アプリにはAIによる要約機能を追加
▲「ボイスレコーダー」アプリは複数の話者を認識して文字起こしをしてくれる
グーグルが開発した「かこって検索(Circle to Search)」にもいち早く対応。写真でも動画でも、調べたいものが画面に表示されている状態で、ホームボタンを長押しして、それを囲んだりタップしたりするだけで、何かを検索できる趣向です。ただし、かこって検索は、Galaxy S24シリーズだけでなく、Google Pixel 8/8 Proの対応も発表されているので、Galaxyだけのアドバンテージというわけではありません。
▲動画再生中にホームボタンを押すと、このような白いフィルターがかかったような画面に
▲検索したいものを囲むと……
▲検索結果が表示され、続けて調べたいことを音声で追加したりもできる。人物を調べることもでき、動画に登場する有名人の名前を調べたいときにも重宝しそうだ
■暗所でも鮮やかに写る「ナイトグラフィー」が進化
Galaxy Sシリーズは従来からカメラの性能の高さに定評がありますが、Galaxy S24シリーズではAIを搭載した「プロビジュアルエンジン」によって、さらに画質や、撮ってからの編集機能を進化させています。
撮影面で特に進化しているのが「ナイトグラフィー」の性能。暗い場所でズームを使っても鮮やかな画質で撮影でき、手ブレ補正機能も強化されています。最上位のGalaxy S24 Ultraはピクセルサイズが前モデルと比べて60%の大きい1.4μmに拡大されています。
▲Galaxy S24 Ultraで暗い場所での撮影を試してみた。夜景の映像の手前に置かれたぬいぐるみも鮮明かつ正しい色味で撮影できた
撮影した写真は「Galaxy AI」による編集ツールによって、余計なものを消去したり、構図を変えたり、背景の一部を塗りつぶしたりと、本格的な画像編集が簡単に行え、また、おすすめの編集を提案してくれたりもするそうです。
▲ガラスの反射を除去して撮影することも可能
▲AIを用いる画像編集機能も充実
■ゲームを存分に楽しみたい人にも最適解
Galaxy S24シリーズは、クアルコムのハイエンド向けのチップセット「Snapdragon 8 Gen 3」を、さらにGalaxyに最適化したものを採用しています。RAMはGalaxy S24が8GBで、Galaxy S24+とGalaxy S24 Ultraが12GBとなっています。
どのモデルもゲームを楽しむには十分なスペックを備えていますが、特にGalaxy S24 Ultraは、前モデルに比べて1.9倍の大きなのベイパーチャンバー(放熱のための板)を搭載し、デバイス内の冷却性能を向上させています。
AIを搭載したスマホといえば「Google Pixel」シリーズを思い浮かべる人が多いでしょう。Google Pixel 8 Proでは、リアルタイム翻訳や文字起こし、要約、多彩な画像編集機能などを利用でき、今後のアップデートによってAI機能がさらに進化する可能性もあります。Galaxy S24シリーズに搭載された「Galaxy AI」は、通話音声のリアルタイム翻訳や、レコーダーからの文字起こしからの要約など、使い勝手に踏み込んだ機能として搭載していることが特徴。これまでのGalaxyの進化形としてだけではなく、全く新しいAIスマホとして、選択肢に加える価値がありそうです。
>> Galaxy
<取材・文/村元正剛(ゴーズ)>
村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
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