クワトロが進化!あらゆる道を苦にしないアウディ「A4オールロードクワトロ」上陸
&GP / 2016年10月12日 19時0分
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クワトロが進化!あらゆる道を苦にしないアウディ「A4オールロードクワトロ」上陸
アウディといえば、独自の4輪駆動システム“クワトロ”で名を馳せたメーカー。そのクワトロシステムをさらに進化させ、あらゆる道を走破することを車名に謳ったのが「A4オールロードクワトロ」です。
2010年に日本市場へ導入され、毎年、限定販売されていた先代モデルは、その人気の高さから、2014年にカタログモデルへと昇格。そして今回のフルモデルチェンジで、2世代目へと進化しました。
■駆動力の伝達ロスを最小化して燃費効率も向上
新しいA4オールロードクワトロで最も目を引くのは、やはり、オフロード走行も視野に入れた、クロスオーバーモデルらしい車高の高さ。ベースモデルの「A4アバント」に対してホイールサイズが拡大されていることもあり、車高は30cmアップしています。
加えて、その大きなホイールを強調するように張り出したホイールアーチが、クロスオーバー車らしい力強さを感じさせてくれます。それでいて、フロントグリルにはクローム仕上げの垂直ルーバーをあしらい、アンダープロテクションやリアディフューザーといったオールロードクワトロ特有の装備はシルバー仕上げとされるなど、都会的なデザインにまとめられている点こそが、このクルマのキャラクターを物語っているようです。
そう、A4オールロードクワトロは、単にステーションワゴンの車高を上げ、オフロードを走れるようにした“だけ”のモデルではないのです。その証拠ともいえるのが、アウディ車として初めて“ultraテクノロジー”を採用した新しいクワトロシステム。
これは、4WDの駆動力が必要ない場面において、後輪の駆動システムを機械的に切り離し、無駄な走行抵抗を減らす仕組み。通常は前輪駆動とすることで、駆動力のロスを最小化し、燃費効率も従来モデル比で9%向上させています。
そして、滑りやすい路面など、強力なトラクションが必要とされる場面では、素早く4WDに切り替わるのが同システムの真骨頂。車体に搭載された多くのセンサーとインテリジェント能力を備えた制御システムが、走行状況を“先読み”し、4WDの駆動力が必要となる”寸前”で4輪駆動へと切り替えるのです。
同機構のキーとなるのは、センターデフとリアデフの2箇所に内蔵された、デカップリングクラッチ。これが、前輪駆動時は後輪の駆動システムを完全に切り離して抵抗を最小化し、必要な場面では瞬時につながって4輪駆動へと切り替える、という一連の動きを可能にしています。
2WDと4WDを切り替えるタイミングは、ドライバーの好みによってセレクトすることも可能。ドライブモードが「オート」の時には標準的な制御ですが、「ダイナミック」を選ぶと4WDへの切り替えがより早いタイミングで行われるようになり、新たに搭載された「オフロード」モードでは、常時4WD状態となります。
パワーユニットは、先代モデルより28馬力増の252馬力を発生する、2リッターの4気筒直噴ターボ“TFSIエンジン”を採用。最大トルクは、同じく先代モデル比で2.0kg-m向上した37.7kg-mで、1600~4500回転という幅広い回転域で発生。街中での低速走行、高速クルージング、ワインディング走行、そして、オフロードなど、あらゆるシーンで力強い加速を実現してくれます。
組み合わせられるトランスミッションは、デュアルクラッチ式の7速“Sトロニック”。優れた伝達効率により、燃費はカタログ記載のJC08モードで14.6km/Lという好データを、そして、静止状態から100km/hまでの加速タイムが6.1秒(欧州仕様)というスプリント能力を両立させています。
近年は、搭載されるのが当たり前になってきたアクティブセーフティ機能も抜かりなし。レーダーとカメラで前方を監視し、緊急時には自動ブレーキを作動させる“アウディプレセンスシティ”や、車線逸脱を防止する“アウディアクティブレーンアシスト”、渋滞時にアクセル、ブレーキだけでなくステアリング操作にも介入する“アダプティブクルーズコントロール”などを標準装備します。これは、いわゆる「レベル2」の自動運転に相当する機能で、将来的な自動運転時代の到来を、ひと足早く感じることができる装備です。
普段の街乗りでも野暮ったくない都会的デザインで、燃費も良好。そして、いざとなれば雪山でも安心して行けてしまう…。文字どおり、すべての道を走れる新しいA4オールロードクワトロ。価格は658万円〜です。
(文/増谷茂樹)
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