年次改良で操縦安定性や乗り心地向上! 「レクサスNX」シリーズは“ドライブ好きの大人”向けのクルマ
&GP / 2024年5月24日 21時0分
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年次改良で操縦安定性や乗り心地向上! 「レクサスNX」シリーズは“ドライブ好きの大人”向けのクルマ
市街地で使うのにほどよいボディサイズのレクサスNXシリーズ。プレスティッジ感と迫力もあって、路上で見かけることが多い。2024年2月29日に、改良が施されたのを機に、元気のいい走りの「NX350 F Sport」の最新版に乗りました。びしっとしたドライブフィールが持ち味です。
クルマメーカーは、往々にして年次改良を行います。大々的にいう場合もあれば、こっそりと、という場合も。“あれ、このクルマ、前よりいいかんじ!”と驚くことも。レクサスも「Always On」として、既発のモデルにおいても「LEXUSならではの走りの味“Lexus Driving Signature””をさらに深化させることを目指して」改良を重ねています。
今回の改良は、ボディ剛性をさらに強化したことをはじめ、足回りにチューニングを施し、操縦安定性と乗り心地を向上させたとうたわれています。同時に、「エンジンノイズ低減や、ドライバビリティの向上により、気持ちの良いドライビングフィールと静粛性の向上を実現しています」とのこと。
■改良で操縦安定性や乗り心地を向上
NXというと、ほかのSUVの例にもれず、ハイブリッドが印象的ですが、エンジン車が2モデル用意されています。2487cc4気筒ノンターボの「NX250」と、2393cc4気筒ターボの「NX350 F Sport」。後者はとくに、昔からの(?)クルマ好きにアピールする楽しさが身上です。
ドライバーがクルマとの一体感を感じる、気持ちの良い走りを追求し、スムーズな発進やアクセル操作に対するリニアな車速コントロールの実現がめざされたとされる、最新のNX350 F Sport。今回は、走り始めの前後トルク配分の見直しが実施されています。
そもそも、これまでの改良でハンドリングにおけるしっかり感がかなり高くなっている印象でした。最新モデルは、アクセルペダルに足を載せただけで、すーっと気持ちよく、また、ちょっと強めに踏み込んでみると、今度はどんっと鋭い加速を味わわせてくれます。
ハンドルの剛性感と、切り込んだときのダイレクト感も、SUVのSはスポーツの略だったと思い出させてくれるもの。F Sportだけあって、足まわりはビシッと締め上げられています。カーブを曲がるときの車体のロールは少なく、ドライブしている私とクルマとの一体感がしっかりあります。
■見た目の仕上がりやノイズ対策はばっちり。一方、気になるところは…
NXは、ボディ各所にレクサス車のデザインアイコン的に使われるとんがった矢印のような「アローヘッド」のモチーフが用いられ、見た目にも押出しがそれなりに強い印象です。その期待を裏切らず、NX350 F Sportは、運転を楽しみたい人向けのモデルに仕上がっています。
一方で、路面からの音、風がボディのまわりで起こす音、エンジン音やギアボックスなどの機械からの音、それに排気音といった、とくに耳につきがちなノイズはしっかり抑えられています。
後席も175cmの人間にも十分なスペースが確保されているうえ、F Sportといえども、意外なほどしなやかで、不快な突き上げはほぼ皆無。静かに速い。そして快適。ある種の洗練性を強く感じさせます。ドライブが好きっていう、大人向けのクルマです。
ひとつ個人的に気になるのは、ステアリングスピード。街中で小さめの角を曲がるときなど、急いでたくさんハンドルを回さないといけない場面に遭遇します。私としては、直角の交差点でもハンドルを持ち替えずに曲がれるぐらい、いまよりもう少しクイックなステアリング比だといいなと思います。ただこのあたりは、好みの問題もあるでしょう。
NX350 F Sportでは、205kWの最高出力と430Nmの最大トルクを発生するエンジンに、油圧多板クラッチを使ったオンデマンド型4WDシステムが組み合わされています。基本的な駆動力配分は75対25の前輪重視型で、50対50まで変化します。価格は、630万6000円です。
【Specifications】
Lexus NX350 F Sport
全長×全幅×全高:4660x1865x1660mm
ホイールベース:2690mm
車重:1790kg
エンジン:2393cc 直列4気筒
駆動:全輪駆動
最高出力:205kW@6000rpm
最大トルク:430Nm@1700〜3600rpm
価格:630万6000円
>> レクサスNX
<文/小川フミオ>
オガワ・フミオ|自動車雑誌、グルメ誌、ライフスタイル誌の編集長を歴任。現在フリーランスのジャーナリストとして、自動車を中心にさまざまな分野の事柄について、幅広いメディアで執筆中
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