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機械を詰め込んだ感のあるコクピットを製作!【達人のプラモ術<マッキ MC.202フォルゴーレ>】

&GP / 2024年6月8日 7時0分

写真

機械を詰め込んだ感のあるコクピットを製作!【達人のプラモ術<マッキ MC.202フォルゴーレ>】

【達人のプラモ術】
イタレリ
「1/32 イタリア空軍 マッキ MC.202フォルゴーレ」
03/06

MC.202ですが、コクピットは1/32スケールということもあって、細部までよく再現されています。今回製作してみて感じたのが、Bf109のコクピットが、合理的でいかにもドイツ的な機器類の配置を感じられるものに対して、MC.202のコクピットはかなりタイトで狭いのは同じなのですが、何というか雑然とした、計器類のゴチャゴチャ感が強いです。Bf109は、贅肉を削ぎ落として機能優先で作られた機体ですが、対するMC.202はイタリア人の職人気質で手作りされた戦闘機という印象があります。そんな違いを感じられるのも本キットの面白さです。(全6回の3回目/1回目2回目

長谷川迷人|東京都出身。モーターサイクル専門誌や一般趣味雑誌、模型誌の編集者を経て、模型製作のプロフェッショナルへ。プラモデル製作講座の講師を務めるほか、雑誌やメディア向けの作例製作や原稿執筆を手がける。趣味はバイクとプラモデル作りという根っからの模型人。YouTube
モデルアート公式チャンネル」
などでもレビューを配信中。

 

■コクピットの製作

インストの工程19~工程23がコクピットの製作となります。

コクピットパーツは黒で下地塗装したのち、VICカラー「WWⅡイタリア空軍色1」セットのインテリアグリーン(FS34272)で塗装して、計器盤と前隔壁、座席とフロア、左右コンソール、後部隔壁とユニットごとに細部を塗装、組み上げていきます。

座席後部の隔壁に取り付けられている酸素ボンベもしっかり再現。細かく塗装指示もされていますが、完成するとほとんど見えません(笑)。

計器盤のメーター類は、キット付属の3Dプリント塗装済みデカールを使用しています。ただしデカールの接着力が弱く、乾燥後に剥がれそうなので、作例ではGボンドを使って貼りつけています。

また計器盤やフットレバー、シートベルトには一部エッチングパーツが使われています。これらのパーツは瞬間接着剤で取り付け後に塗装します。ショルダーハーネスと隔壁を繋ぐワイヤーはごく細の金属線が付属しています。

▲3Dプリントデカールで立体的に再現された計器盤。全体は半光沢メーター類の表面は光沢仕上げになっており、リアルな仕上がりを得られる

▲3Dプリント計器盤は柔軟性があるが、水転写デカールのため、やや糊が弱く、乾燥後に剥がれやすい。今回はGボンドを使ってしっかり接着した

▲細かなパーツ類を接着したのちインテリアグリーンで基本塗装を済ませたフロアパーツと計器盤。フットペダルと操縦桿は未塗装状態だ

▲フットペダルの足かけはエッチングパーツ。プラ丸棒を治具にして曲げてから接着する

▲機体内壁もVICカラーのインテリアグリーン(FS34272)で塗装しておく。ちなみにMr.カラーで塗装する場合はC312イスラエル砂漠迷彩色(FS34277)を使用する

▲VICカラー「WWⅡイタリア空軍色1」

▲シートは座面が独特な丸みを帯びた形状をしている。シートベルトは背もたれとショルダーハーネスが一体で成形されたプラパーツとエッチングパーツを組み合わせて再現する

▲フロアパーツと前隔壁(計器盤)を接着した状態。操縦桿と座席を支えるパイプフレームも取り付けて塗装した

▲左右コンソールパネルはレバーやスイッチ類を塗装したのち、スミ入れ塗料の黒(上澄み)で軽くウエザリングを施した

▲1/32スケールという事もあって、コクピットは細部まで細かく再現されている、が…

▲コクピットを機体内部に挟み込んでしまうとあまり見えなくなってしまうのが残念

▲コクピットと尾輪を組み込んで胴体を接着

▲尾輪

▲詰め込んだ感のあるコクピット

 

■胴体と主翼を合体

前回でも書きましたが、キット主翼下面に主脚を組み込んだのち、エンジンを取り付けて、胴体と組み合わせて、最後に主翼上面を取り付けるようにと指定されています。

作例は、主脚を後付け出来るようにしておき、主翼上下面を接着。合わせ目の処理をしたのち胴体と組み合わせて接着しています。

この組み方だと胴体側の主翼付け根の糊しろ部分が邪魔になるのですが、1ミリほど削れば問題なく取り付けられます。また主翼のフィレット(胴体との接合部)にはわずかに隙間が生じるので、後の作業で隙間を修正する必要があります。

▲主翼と胴体を組み合わせが完了したMC.202

▲再現度の高い機首まわり。キットはエンジンカウルと機首上面のガンパネルが取り付けられた状態か、もしくは外した状態かのどちらか選ぶ選択式となっている

▲胴体と主翼を接着した際にフィレットに隙間が生じたので修正の必要がある

▲主翼のエルロン、垂直尾翼のラダーは塗装を考慮し、先に接着している

▲垂直尾翼

▲作例は基本的にストレート製作。しかし塗装だけでも存在感のあるエンジンに仕上がる

 

■コクピットのディテールアップに!

キットの輸入元であるプラッツから1/32マッキ MC.202フォルゴーレ用のディテールアップ用エッチングパーツが発売されています。

計器盤やシートベルト、さらに機関銃の給弾機構の周辺ディテール、さらに主脚オレオや脚収納庫内部のパネルなどを再現できます。

▲プラッツ「1/32イタリア空軍 マッキ MC.202 フォルゴーレ用 エッチングパーツ」(3080円)

 

■次回は機体外装の仕上げと塗装

今回はMC.202フォルゴーレのコクピットの製作を進めました。いやー、やっぱり大戦機、レシプロエンジン機は良いですね、現用機とはまた一味違った趣があります。特にイタリア機となれば、また格別の味わいといったところです。

次回第4回は機体の外装の製作。さらに、いよいよ塗装に作業を進めていきます! 乞うご期待!

>> [連載]達人のプラモ術

<製作・写真・文/長谷川迷人>

 

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