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注目のドイツ発トラベルケース「Floyd」の真価を問う! 香港・中国・台湾にFloyd持参で旅してみた

&GP / 2024年7月27日 18時0分

注目のドイツ発トラベルケース「Floyd」の真価を問う! 香港・中国・台湾にFloyd持参で旅してみた

注目のドイツ発トラベルケース「Floyd」の真価を問う! 香港・中国・台湾にFloyd持参で旅してみた

ファッション業界関係者、アクティブな旅好きの間で上陸前から話題になっていたドイツ発のトラベルケース「Floyd」。2019年誕生と歴史は若い一方、Floydを立ち上げたドイツ人は20年以上ラゲッジ製造の専門知識の経験を持ち、満を持してこのトラベルケースに全ての想いを込めました。

これまでのトラベルケースにはないビビッドなカラーリングにまず目を奪われますが、その足回りは8輪で、スケートボードのウィールにもよく似たものです。

これは1970年代のカリフォルニア・ベニスビーチで発祥したスケートボードなどのアクティビティカルチャーにインスパイアされたものだと言い、この遊び心もまた従来のトラベルケースにはまず見られなかったものです。

▲今年春、ついに日本初上陸となったドイツ発のトラベルケース・Floyd

▲Floydのビジュアルイメージ

日本上陸後、各地のデパートなどでのポップアップショップでの販売も好調とのことですが、その独創性に心を奪われる一方、実際の使い勝手はどうなのでしょうか。大切な旅行の相棒にもなるトラベルケースですので、同時に実用性も満たしてくれていなければいけません。

今回は、機内持ち込みサイズの「Floyd Cabin」を相棒に、香港・中国・台湾を実際に巡り、その実用性も含めてレビューすることにしました。

■「Floyd Cabin」があれば手ぶらでも旅できる細部の充実ぶり

まずは旅行のレポートの前に、Floydの細部をチェックしてみましょう。

冒頭でも触れたFloydの8輪のウィールは直径55mm。しかし、現行のスケートボード用ウィールよりも細めで、これもまた往年のベニスビーチのシーンを彷彿とさせます。また、このウィールは別途取り替えることもでき、なんと専用レンチも付いてきます。

▲Floydのウィール部分。様々なカラーリングのウィールが別売りされており、お好みや、ウィールの減り具合で気軽に替えられるのが斬新

▲ウィール専用のレンチも標準で付属しています

普通の旅行ではそう簡単にウィールが緩んだりしないはずですが、このこだわりからも、よりアクティブにトラベルケースを扱って欲しいというブランドのこだわりを感じます。

▲ビビッドなオレンジの内装もまた遊び心満載!

また、ケースの内装はビビッドなオレンジのナイロン仕様で、ケース全体を締める際、両蓋の荷物がはみ出さないよう双方をファスナーで閉められる仕組み。海外旅行でのパスポート、エアチケットなどの細やかなものはポケットにしまっておけば良く、「Floyd Cabin」ひとつあれば手ぶらで巡ることができる寸法です。

■逸品「RIMOWA」と「Floyd」を比較

ところで、ドイツ製トラベルケースの代表といえば、なんといっても「RIMOWA」です。

ジェラルミン素材採用により抜群の軽さを誇るトラベルケースで、1890年代後期から続く一大ブランドです。

この長い歴史を持つRIMOWAに対し、まだ歴史が浅くプラスチック採用のFloydはある種対照的にも思えますが、筆者は今回入手した「Floyd Cabin」と同じ機内持ち込みサイズでド定番「RIMOWA Classic Flight(旧型)」を所有しており、ここで両者を比較してみることにしました。

▲「Floyd Cabin」(上)と「RIMOWA Classic Flight(旧型)」(下)

▲タイヤ、ウィールの違いはあれど、双方ともキャリーバーが伸びる仕組み

スペックの違いは以下の通りです。

▼Floyd CABIN
・日本正規価格……12万1000円
・重量……4.4kg
・容量……41L

▼RIMOWA Classic Flight(旧型)
・日本正規価格……不明(現在の代替モデルを「Original Cabin」とした場合、22万4400円)
・重量……3.7kg
・容量……35L

筆者所有の「RIMOWA Classic Flight(旧型)」はすでに廃盤なので価格面での比較ができませんが、この代替モデルを現在の「Original Cabin」とした場合、22万4400円。「Floyd Cabin」よりも10万円強高い価格です。

また、重量は「RIMOWA Classic Flight(旧型)」のほうが700gほど軽いですが、その分「Floyd Cabin」は容量が6L多く収納できます。また、「Floyd Cabin」の若干の重さはウィールの重さが大きいと思われます。

前述の内装も、“バンドで引っ張って荷物を固定するのみ”の「RIMOWA Classic Flight(旧型)」よりも扱いやすく、またケース全体に傷をつけたくない場合は専用のナイロンケースも付属されています。

▲「Floyd Cabin」(左)と「RIMOWA Classic Flight(旧型)」(右)の内装の違い

▲ケース全体に傷をつけたくない場合のナイロンケース

これらのことから、伝統的な構造を貫き続けるRIMOWAに対し、「使いやすい」アイデアを惜しみなく投入し、なおかつ遊び心も加えているのがFloydのように感じます。

RIMOWAの軽くてシンプルなところが好きでしたが、Floydの良さもだんだんわかってきたところで、Floydを相棒に香港・中国・台湾を巡ることにしました。

 

■【Floyd in 香港】独特の傾斜歩道でFloydが消えた!?

▲香港の街角でのFloydは必ず横にすべし

Floydを持って香港国際空港から香港市内へ。約50分ほどで市内の地上に出ることができました。

Floydを引っ張りながら予約した小さな安宿を探し歩いていたのですが、香港市内の歩道はレンガ道や荒いコンクリート道が続いたりして、想像以上にガタガタ。行き交う人々もバンバンぶつかってきます。

通常こういった場面ではいちいちキャリーの衝撃が腕に響くものですが、Floydはその衝撃を吸収するのか気持ち良いほどにスイスイ進んでくれます。この優れた走破性は、過去に使ったトラベルケースのいずれでも感じることがなく改めてFloydの特長を強く感じました。

ようやく目当ての安宿らしき建物を発見。しばしFloydを地面に置き、建物の名前を確認しに行ったのですが、数秒後に振り返ったところ……なんとFloydがありません。

「もしや盗まれたのか!」と慌てて四方を見回すと、歩道からひとりでにFloydがスイスイと車道のほうに移動。静かに転がってくるFloydを前に香港の人々も「こりゃなんだ?」状態。気づくのが遅ければ、そのまま車道に出て二階建てバスに潰されていたかもしれません。

ここで学んだことはFloydは、その優れた走破性がゆえに、バーやハンドルから手を離す際は、必ず横置きにすること。香港の歩道は水はけを良くするためなのか、車道に向かって歩道が傾斜していることもあり、このコツは死守すべきと痛感しました。

 

■【Floyd in 中国(深圳)】意外と良かったFloydのボディの厚み

▲中国・深圳は香港よりも街並みが新しくなんら問題のなくFloydを引っ張ることができました

香港から陸路で中国・深圳に入りました。

深圳は広い中国の中でも屈指の経済都市で、ここで暮らす多くが移民だという新しい街。そのため、香港の市内に比べ道路が広く路面で舗装されており、ここでもなんの問題もなくFloydを引っ張ることができました。

ただし、フリースロープのはずがその入り口に高い段差があったり、階段1段ごとが不均一だったり、めちゃくちゃ速いエスカレーターがあったりと、その細部には諸外国との確実な違いもありました。

もちろん、こういった場面でも柔軟に対応。中国・深圳でもなんの問題もなく巡ることができました。

また、意外と良かったのがFloydのボディのほど良い厚み。この厚みの上に、問屋ビルで購入した荷物を乗せキャリーバーと一緒に持ち歩きました。Floyd本来の特長以外の利点も強く感じた中国・深圳でした。

 

■【Floyd in台湾】特有の歩道だけでなくアクティビティにも◎

▲台湾特有の「亭仔脚」も楽々走破。アクティビティの場面でも活躍できそうです

そして、台湾です。

台湾の都市部の建物の多くに「亭仔脚」というものがあります。建物の1階前面に外接して張り出した部分のことで、この平面部分が建物と歩道とを併用するケースもあります。

このため、トラベルケースを引いて歩く場合、建物ごとに異なる段差を何度も乗り降りしなければいけない場合があります。

一般的なトラベルケースでは、これが結構な苦痛ですが、この点もまたFloydの走破性とキャリーバーやハンドルの持ちやすさで通常の数倍は楽に移動することができました。

また、台湾は実はアクティビティにも富んだ国。今回はトライしませんでしたが、ダイビングやシュノーケリングといったビーチアクティビティ、中央山脈などでのトレッキングなども楽しめます。こういった場面ではFloydのポテンシャルをさらに強く発揮するようにも感じました。

 

■Floydの優位性は、大きめのモデルのほうが強く感じられるかも?

▲旅行の相棒として愛おしくさえ思うようになったFloyd

ここまでの通り、想像以上にFloydの実用性を強く感じる香港・中国・台湾の旅行でした。

スケートボードを模したウィールやビビッドなカラーリングなどによって、他ブランドにない「遊び心」のほうに注目されがちなFloydですが、その実用性はかなり優れており、少なくとも筆者の経験では「現状では、これ以上計算されたトラベルケースはないのではないか」と思うほどでした。

また、今回は機内持ち込みサイズの「Floyd Cabin」での旅行でしたが、Floydのポテンシャルは、さらに大きく重量のあるサイズのほうがより強く感じるようにも思いました。「Floyd Cabin」の他に、61リットルモデルの「Floyd Check-In」、95リットルモデルの「Floyd Trunk」があります。次の旅行では「Check-In」「Trunk」のどちらかが欲しいとも思いました。

Floydを使った初めての旅行だったからなのか、それともその特長がそう思わせるのか、Floydに対し「旅行の相棒」としてかなりの愛着がわいたのも事実。

現時点では公式ショップなどはないものの、百貨店などでポップアップショップを展開しているので一度手に取ってみてください。これまでのトラベルケースとの違いに驚くはずです。

>> Floyd

<取材・文=松田義人(deco)>

松田義人|編集プロダクション・deco代表。趣味は旅行、酒、料理(調理・食べる)、キャンプ、温泉、クルマ・バイクなど。クルマ・バイクはちょっと足りないような小型のものが好き。台湾に詳しく『台北以外の台湾ガイド』(亜紀書房)、『パワースポット・オブ・台湾』(玄光社)をはじめ著書多数

 

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