実は汎用性No.1？足元の色選びで迷ったら“グレースニーカー”を選ぶべし！

【2024年 スニーカー最前線 #3】

スニーカーを選ぶとき、私達がまずチェックする色といえばブラックやホワイトでしょう。しかし、実はおしゃれな人たちがこぞって取り入れているのが“グレー”なんです。

「コンクリートカラー」とも呼ばれるグレーは、コレクションなどでも注目のカラー。主張しすぎず、上品でニュートラルな色味のため、ビジネスからカジュアルまで、幅広いシーンに合わせやすい汎用性の高さが魅力です。

今回は、さまざまなタイプのグレースニーカーを5足ご紹介します！

スタイリスト／宇田川雄一さん
ファッション＆モノ情報誌で活躍するスタイリスト。ビジネスからアウトドア、インテリアまで守備範囲が広い。ウェアを始めバッグや靴、雑貨に至るまで最新トレンドを把握

【アイテム1】グレーといえばニューバランス！　ブランドを象徴するカラーをあしらった「90/60」

New Balance（ニューバランス）
「90/60 EEE」（2万2000円）

グレーのスニーカーといえば、まず思い浮かぶのがニューバランス。それもそのはず、1980年代に「Fearlessly Independent（恐れずに独自性を貫く）」という理念のもと、“グレー”を意図的に取り入れました。コンクリートと調和しやすく、当時としては革新的なカラーリングだったのです。

そんなシグネチャーカラーであるグレーを纏い登場したのが、90年代と2000年代のヘリテージモデル「990」と「860」を掛け合わせ、洗練されたスタイルに再構築した人気モデル「9060 EEE」です。

ボリュームのあるシルエットながら、柔らかい配色でニューバランスらしい上品な印象に仕上がっています。

ソールは厚みのあるチャンキーシルエット。とはいえ、実際に履くと意外にもすっきりとした印象を与えるため、セットアップなどのきれいめスタイルとも相性の良い一足です。

>> New Balance

【アイテム2】レトロスニーカーブームを牽引する名作が新たな色と素材を纏って新登場！

アイテム名：adidas Originals（アディダス オリジナルス）
「SAMBA OG」（1万6500円）

今、最もアツいスニーカーのジャンルであるレトロ系。過去の名作を再評価したリバイバルモデルが人気を博し、レトロなデザインのスニーカーが再び脚光を浴びています。そのトレンドの火付け役となった一足が、この「SAMBA OG」。

フットボールシューズとして誕生したこのシューズは、現在ではローテクスニーカーの新定番。今シーズンの新作では、アッパー素材にナイロンを採用することで、カジュアルで軽やかな印象に仕上げられています。

スタンスミスなどのコート系スニーカーに比べて、すっきりとしたシルエットが特徴。ストレートデニムなどスリムなパンツはもちろん、カーゴパンツなどボリュームのあるパンツと合わせて、シルエットにギャップを生むコーディネートもおすすめです。

新色の落ち着いたグレーは、秋冬にぴったりの配色。なお、スリーストライプスとヒールタブにはリフレクティブ素材が採用されています。

>> adidas Originals

【アイテム3】トレイルランニングシューズを街履きで取り入れるならグレー一択！

KEEN（キーン）
「KS86」（1万4300円）

最近、ファッションアイテムとして注目を集めているトレランスニーカー。本来は山道などの悪路を走るためのスニーカーですが、アウトドアアイテムを取り入れたアーバンアウトドアスタイルの人気により、街履きする人が増えています。

「KS86」は、キーンのアーカイブモデルであるオリジナルトレイルランニングシューズ「A86」をベースに、普段履きしやすい履き心地へとアップデート。街使いからアウトドアまでシームレスに対応するルックスと機能性を兼ね備えた、新しいスニーカーコレクションです。

「KS86」は、アグレッシブなアウトソールパターン、一日中履いても疲れにくい快適な履き心地、そしてクラフトマンシップが光る一足です。

ベースとなった「A86」のトレッドパターンとシンプルなアッパーデザインを組み合わせることで、街履きしやすい仕様になっています。

多くの人に取り入れやすいレトロなデザインなので、「ハイテクなデザインはちょっと上級者すぎる」と感じる方にもおすすめです。

>> KEEN

【アイテム4】80年代の名作「シエラ」を生んだHI-TEC。狙い目は新作のハイクスニーカー！

HI-TEC（ハイテック）
「ENDEAVOUR WP」（9350円）

ハイテックは、80年代にブームとなったアウトドアアイテムを取り入れた「ヘビーデューティースタイル」を代表するブランドのひとつです。中でも、1978年に誕生した「シエラ」は、重くて当たり前だったアウトドアシューズに“軽量”という概念を取り入れ、一躍人気を博しました。

そんなハイテックの注目アイテムが、特殊部隊向けのタクティカルブーツ「WILD-FIRE TACTICAL」を原型に、すっきりとしたシルエットへアップデートしたハイクスニーカー「ENDEAVOUR W（エンデヴァー）」です。現代的な大人のアウトドアスタイルを完成させるのに最適な一足です。

無骨でありながら、デイリーユースしやすいすっきりとしたシルエットが特徴です。陰影のある立体的で上品なデザインのため、カジュアルのみならず、高機能なセットアップなどのきれいめスタイルとも相性抜群。

また、高グレードの透湿防水メンブレン「ドライハイ ストーム」や耐摩耗ラバーを搭載したアウトソールなど、機能面も充実しています。

>> HI-TEC

【アイテム5】高級スエードと“深みグレー”で生まれ変わったスペルガの名シューズ

SUPERGA（スペルガ）
「2750 スエード -FULL GREY-」（1万3200万円）

1911年、イタリアで誕生したスペルガは、100年以上の歴史を持つブランドです。そんな同ブランドのシグネチャーモデルといえば、1925年に誕生した「2750」。数々のブランドとコラボレーションを重ね、ファッションアイコンとしても浸透している、コート系スニーカーを代表する一足です。

今作は、アッパーを高級スエードで再構築し、スポーティでありながら洗練されたデザインに仕上がっています。

新色のフルグレーは、靴紐やアイレットまでグレーで統一しており、スタイリッシュさが増しています。スラックスはもちろん、トレンドの全身グレーコーディネートに挑戦してみるのもおすすめ！　時代に流されない定番モデルなので、長く愛用できるのもポイントです。

>> SUPERGA

＊　　＊　　＊

モノトーンの服装やデニム、チノパン、カーゴパンツなど、どんな色味とも合わせやすいため、グレースニーカーを一足持っているとコーディネートに困ることがなくなるでしょう。

ついつい、いつもの黒や白のスニーカーを選んでしまう方こそ、この秋冬にグレースニーカーに挑戦してみてはいかがでしょうか？

>> 2024年 スニーカー最前線

＜取材・文／宇田川 雄一　メイン写真／田中利幸＞

 

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