アジア最大のコーヒーの展示会「SCAJ2024」で思わず欲しくなったコーヒー器具5選
&GP / 2024年10月27日 18時0分
アジア最大のコーヒーの展示会「SCAJ2024」で思わず欲しくなったコーヒー器具5選
今年も東京ビッグサイトにて開催されたアジア最大のコーヒーの展示会「SCAJ2024」。世界各地からコーヒーの生産者やコーヒー器具メーカーが集まり、日本各地のカフェも出展するなど、コーヒー好きにはたまらない展示会です。
スペシャルティコーヒーと呼ばれる高グレードのコーヒーをさまざま試せる機会でもあり(多くのブースで試飲できるコーヒーが用意されています)、世界中から多くの人が集まり、会場は来場者とコーヒーの香りですごい熱気。年々規模を拡大していることからも、日本でのコーヒー熱の高まりを感じます。
コーヒー好きが多い&GP編集部も毎年訪れているんですが、モノメディアとして気になるのは、やはりコーヒー器具。ドリッパー、ミル(グラインダー)、カップ、ボトル、ホームロースター、コーヒースケール、コーヒーメーカーなど、コーヒーにまつわる器具はたくさんあり、毎年新製品が登場しています。
そんな新製品の中から、我々&GP編集部が思わず欲しくなったコーヒー器具を5つご紹介します。
1. 電動と手回しのハイブリッドなグラインダー
Varia
「Varia EVO Hybrid Grinder」(3万9600円)
香港を拠点に毎年新しいコーヒー器具を発表しているVariaが話題になったのは、2023年のSCAJでのこと。コンパクトでシンプルなデザイン、そして高い精度を誇る電動コーヒーグラインダー「VS3」が注目を集めました。
そんなVariaからは、今年も気になるグラインダーが登場。それが、手回しでも電動でも使える「Varia EVO Hybrid Grinder」です。
本体上部にモーターユニットを装着すれば電動グラインダーに、手回し用ハンドルを装着すればハンドミルになるという、まさにハイブリッド仕様。
中央部分を回して調整する挽き目はなんと140段階以上! エスプレッソ用の超細挽きからドリップ向きの中挽きまで対応しています(粗挽きには非対応)。
手にした時のズシリとした重さと精度の高さが伝わる質感は、スゴイのひと言。工業製品としても注目の一品です。
2. 超コンパクトで超センシティブなコーヒースケール
Varia
「Varia AKU mini」
Variaでは、とにかく小さいコーヒースケールも展示されていました。幅100×奥行き80×高さ13mmという手のひらにすっぽり収まるサイズ。そして驚いたのが、その精度。軽く指で触れただけでリニアに反応し、0.01g単位で計測します(最大500gまで計測可)。
エスプレッソメーカーでの使用を想定したコンパクトサイズですが、自動風袋引きや自動タイマー機能なども付いているのでハンドドリップでも使えます。さすがに大きめのコーヒーサーバーを置くとディスプレイが見づらくなってしまいますが、一般的なサイズのマグカップなら問題なさそう。
小さいボディに精密パーツが詰まっていることが伝わるコーヒースケールです。
3. コーヒーのニオイが付きづらいセラミックボトル
cocuri(コクリ)
「Everywhereマグ 350mL」(4400円)
さまざまなライフスタイルウエアを発売しているマーナの真空断熱ボトル。ドリンクウエアシリーズ“cocuri”のラインナップのひとつなんですが、これが本当によく考えられているんです。
内側はセラミック加工が施されています。セラミックはニオイや色が付きにくいので、コーヒーにはぴったり。しかも、ボトル部分、フタ、フタ内側のパッキンとパーツは3つのみなので、洗うのもラクラク。マイボトルを洗うのは毎日のことなので、これはうれしい。
そして地味だけどよく考えられているなと思ったのが、飲み口部分。フタと噛み合う凸を下の方に配置することで、口に当たりづらいようにしています。さらにフタはひと捻りするだけで開く構造に。クルクルと回す必要がありません。
底面にはラバーが付いているので、置いた時に音がせず、衝撃を吸収してくれます。
ボトル表面にはパウダーコーティングが施されていて、滑りづらく質感も高めているなど、シンプルながらも工夫を凝らした構造に、「まさにコーヒーにぴったりじゃん」と思ってしまいました。サイズは他にも200ml(4色展開、3960円)と500ml(2色展開、4950円)をラインナップしています(350mlは3色展開)。
4. カセットこんろで自家焙煎!
イワタニ
「カセットこんろ用珈琲豆焙煎機MY ROAST」(価格未定)
カセットこんろのトップメーカー イワタニが、手回し式の焙煎機を出展していました。もちろんカセットこんろのゴトクにぴったりハマる仕様です。
この手の手回し式焙煎機は数多く発売されていますが、こちらはなんと半熱風式。シリンダーが二重になっていて、こんろの直火だけでなく、シリンダー内部で起こる熱風も利用する仕組みになっているんです。
しかもこれ、焙煎機の国内大手メーカーである富士珈機監修。なんて聞いちゃうと「焙煎はプロにお任せして」みたいに考えていたのに、ついつい欲しくなってしまいました。
小型のカセットこんろでも使えて、最大焙煎量は家庭で飲み切るのにちょうどいい200g。今後、クラファンにて先行予約販売を行い、来年に一般販売とのことです。
5. 高精度なハンドミルを電動化
TIMEMORE
「商品名未定」(価格未定)
2012年に中国・上海でスタートしたTIMEMORE(タイムモア)。精度と質感、そしてコスパの高さが際立つハンドミルやコーヒースケールで一躍その名を轟かせたコーヒー器具メーカーですが、近年は電動ミルにも進出。すでに据え置き型の「Sculptor」シリーズが発売されていましたが、いよいよコンパクトなタイプも登場する模様です。
さすがに重さはズシリときますが、片手で持てるサイズ感で、TIMEMOREらしく質感の高さが伝わってきます。
豆は上部のパーツを上に引き上げてできた隙間に入れるカタチ。置き場所が必要になるフタがないのはいい! それに、こういうギミックはプロダクト好きとしてはたまりません。
挽き目は下部の粉受けを外すと見えるダイヤルで調整します。これはハンドグラインダーと同じですね。
現時点では発売日や価格は未定ですが、来年には発売予定とのこと。コンパクトな電動ミルというと、アウトドアでも、みたいに紹介されがちですが、キッチンでもスペースを取らないサイズ感は、毎日ドリップしているコーヒーラバーにとってもありがたいものです。
* * *
SCAJ2024には他にもたくさん気になるコーヒー器具がありました。コーヒー初心者からベテランまでコーヒー好きなら誰もが楽しめるコーヒーの展示会。一般の人も入場できる(入場料あり)ので、気になる人はぜひ来年訪れてみてください。毎年コーヒーの日である10月1日頃に行われています。世界中のコーヒーを試飲するだけでも、コーヒーの楽しさを実感できること間違いなしですよ。
>> SCAJ2024
<取材・文/円道秀和(&GP)>
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