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電源ナシで設置できるソーラーパネル付き防犯カメラはアリ!? 設置して試してみた

&GP / 2024年11月10日 7時0分

電源ナシで設置できるソーラーパネル付き防犯カメラはアリ!? 設置して試してみた

電源ナシで設置できるソーラーパネル付き防犯カメラはアリ!? 設置して試してみた

今、世間で話題沸騰のアイテム“防犯カメラ”。

前回の記事では、屋外に設置できる防犯カメラとして、TP-Link「Tapo C320WS」の設置や使い心地についてレポートしましたが、今回はさらに新しい挑戦。屋外の電源確保が難しい場所にも付けられる防犯カメラがほしいと感じていたので、ソーラーパネルが付属するTP-Link「Tapo C425 KIT」を設置してみることにしました。

▲TP-Link「Tapo C425 KIT」と録画用のmicroSDカードを用意

前回導入した「Tapo C320WS」と同じTP-Linkの発売するWi-Fi対応セキュリティカメラのシリーズの一つである「Tapo C425 KIT」。実売価格は1万4000円ほど。2K QHD画質のモデルで、夜間もカラー撮影できるカラーナイトビジョンにも対応。10000mAhの内蔵バッテリーとソーラーパネルによる太陽光発電で、屋外での電源確保という縛りから開放してくれる期待のモデルです。屋外用なのでIP66の防塵防水仕様になっています。

▲カメラ本体とソーラーパネルが同梱

では、TP-Link「Tapo C425 KIT」をどこに設置するべきか。これには、設置前に少々悩みました。

自宅の建物周辺で防犯上重要度の高いポイントは、前回設置した3台のカメラでカバーしています。それにせっかくのソーラーパネル付きで電源不要なのだから、コンセントのない、建物から若干離れた位置も検討可能です。ちなみにWi-Fi接続で動く防犯カメラなので電波の届く範囲内という前提もありますが、僕の家は敷地内をWi-Fi(2.4GHz&W56 DFS対応 5GHz)でカバーしてあります。

▲自宅の敷地内で設置場所を検討。ソーラーパネルのおかげでコンセントのない門にも設置可能

防犯効果に期待して、自宅の敷地内への入口にあたる門の目立つ位置に取り付けるか、はたまた裏手の道路側を抑えるべきか…。庭や家の周りをグルグルしながら逡巡していると…家族から声がかかりました。

「新しく防犯カメラ付けるなら、うちの家の玄関の前の方に付けたら?」

僕の自宅の敷地は実家に隣接していて、昨今の社会情勢もあって僕が防犯カメラを増やしていることに家族も興味津々。ただ、TP-Link「Tapo C425 KIT」はソーラーパネル付きと考えると、実家の玄関は午前中こそ日が当たるものの午後には日陰になるため、ベストのポジションではありません。

でも実際には、防犯カメラを日当たりがさほど良くない場所にも設置したいケースも多いですよね。そこで、製品情報にある“毎日45分間、直射日光に当たればカメラを1日稼働できる電力を確保”という記載を信じて、半日しか日の当たらない場所に設置してみました。

▲結局取り付けたのは実家の玄関近くの窓。午後は日陰になります

▲防犯カメラ本体とソーラーパネルをひとつの台座でセット

 

■ソーラーパネルで防犯カメラの消費電力をカバー可能

ちょっとここで改めてTP-Link「Tapo C425 KIT」をご紹介。防犯カメラに純正のソーラーパネルが同梱されていて、ソーラーパネルは別体式。しかしそこは純正品セット。カメラ部とソーラーパネル用をまとめて固定できる専用の台座が同梱されています。

ということで、まずは説明書に従い、設置前に10000mAhの内蔵バッテリーを家庭用コンセントで充電します。充電しながらセットアップもできるので、あらかじめ屋内でWi-Fi接続とスマホ・タブレット向けの“Tapo”アプリへの登録まで済ませておきます。

なお、セットアップ画面には、ソーラーパネルの取り付け位置や角度などの丁寧なガイドがあるので、一見の価値ありです。

▲取り付け前に充電とセットアップ。録画用に128GBのmicroSDカード(最大5128GBまで対応)もあらかじめセット

本来であれば内蔵バッテリーを100%まで充電して設置スタートが推奨ですが、今回はバッテリー残量の推移を確認するために、67%という中途半端な充電で止めました。

初期設定を済ませ、設置に進みます。

取り付けたのは、実家の玄関近くにある窓に付いた格子。本来のメーカー推奨の設置方法は外壁にネジ打ち込みですが、持ち家でも壁に穴を開けるのは気が引けるし、またソーラーパネルの発電の心配もあって結束バンドで固定しました。最後に台座に取り付けたカメラとソーラーパネルの角度調整をして設置完了です。

▲アプリで映像を見ながら角度を調整

防犯カメラである「Tapo C425 KIT」ですが、バッテリーとソーラーパネルでの駆動のため、常時録画は非対応になっています(シリーズの他機種は設定可能)。ただし、TP-Link Tapoシリーズの売りは“スマートAI検知”。カメラが人物やペット、車両などを正確に検知して、スマホに通知したり、イベント検出で録画してビデオを残せるようになっています。

▲“Tapo”アプリから見たライブ映像。“スマートAI検知”が動作している

“Tapo”アプリでは動作検出時のスマホへの通知をはじめ、さまざまなカスタマイズが可能ですが、設置場所が家族が使う玄関なので、毎回の通知は不要。まずは人のみを検知して録画する設定で運用をスタートしました。

▲動きを検知した時だけ映像を保存。検知対象や感度も詳細にカスタマイズ可能

まずは防犯カメラとしての動作状態を確認してみると、日中、夜間ともに、テスト用に映った自分の姿や家族の様子も確認できます。

日中は2K QHD画質のお陰で十分鮮明な画質。

▲日中の画像がこちら。解像度と撮影範囲とも十分な広さ

撮影範囲は150°と超広角で玄関のみならずリビングの掃き出し窓もカバーできています。

夜間は初期設定ではモノクロのナイトモードになりますが、これも15メートルを可視可能なので見え方としては十分。

▲夜間の画像がこちら(センサーライトが反応した状態)

特にAIによる検出精度が高く、画面内の小さな映り込みでも人物として認識して録画が残るので、防犯カメラとして十分機能しそうです。

なお今回はmicroSDカードによるローカル録画を使用していますが、クラウド録画を契約するとカメラ自体が盗難に遭ってもアプリから視聴できる録画データが残るので、用途に応じて検討しましょう。

そして、気になっていた、ソーラーパネルによる太陽光発電でバッテリーの収支がどうなるか。TP-Link「Tapo C425 KIT」では“Tapo”アプリでバッテリー残量の時間単位での履歴を確認できます。

▲ソーラーパネルによる発電のバッテリー残量もテスト

今回テストした期間は連日秋晴れだったので、好天時のみのデータになりますが、設置時の67%から一晩を越して、朝にソーラーパネルで発電。翌日の同じ時間帯でのバッテリー残量は約80%。夜間は基本的に人の通らない場所なので、設置後の一晩でもバッテリー容量は通常時で1%も減りませんでした。なお、アプリから手動で頻繁に映像を確認していた設置初日には、最大4%のバッテリーを消費した記録がありました。

▲アプリではバッテリーレベル、使用状況、使用時間、起動時間等を確認できる

家への出入りをカバーするアングルに設置して、どのぐらいカメラが動作したかですが、一日のイベント検出数は30〜70件程度。

そしてバッテリー履歴ですが、手動チェックをほとんどしなくなった設置数日後からは、日の出から昼にかけての約5時間の日当たりと午後の日陰での発電で、1日あたり10%単位でバッテリー残量を回復していき、5日でカメラ内蔵のバッテリー残量は100%に到達。雨天時のバッテリー消費と発電量は正確には分かりませんが、仮に太陽光発電なしでも2週間以上は持ちそうです。

ちなみに、前回の記事で取り付けた3台の防犯カメラは今でも絶賛稼働中なので、我が家の周囲で屋外を監視するカメラは4台目。屋内にもカメラを2台設置してあるので、これでカメラは合計6台体制になります。こんな状態でも“Tapo”アプリですべてのカメラを一元管理できるのは、同じメーカーで揃えるメリットですね。

▲6台のカメラをアプリで一元管理できるのは便利

今回、TP-Link「Tapo C425 KIT」を設置してみて、その便利さと機能性の高さには大満足。性能を比較すると、正直に言うと前回導入した「Tapo C320WS」の方が高かったのですが、「Tapo C425 KIT」でも必要十分だし、ソーラーパネル付きだから設置できる場所自体が増えるメリットがあります。特にAI検知の賢さもあり、想像以上に消費電力が小さく、日当たりが限られる場所でもソーラーパネルでバッテリー収支がプラスになることを確認できた点は安心材料です。

▲目立つように「防犯カメラ作動中」シールも貼り付け

そして最後に「防犯カメラ作動中」のシールを貼り付けておくと、不審者が近づきにくくなる抑止効果も期待できます。ソーラーパネル付きでどこでも設置できるTP-Link「Tapo C425 KIT」は、電源を気にせずに防犯体制を強化したい人にとって理想的な選択肢と言えそうです。

>> TP-Link

<取材・文/折原一也

折原一也|1979年生まれ。PC系出版社の編集職を経て、オーディオ・ビジュアルライター/AV評論家として専門誌、Web、雑誌などで取材・執筆。国内、海外イベント取材によるトレンド解説はもちろん、実機取材による高画質・高音質の評価も行う。2009年によりオーディオビジュアルアワード「VGP」審査員/ライフスタイル分科会副座長。YouTube

 

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