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まるでBlackBerry! iPhoneに物理キーボード「Clicks Keyboard」を装着。使い心地やいかに

&GP / 2024年12月22日 22時0分

まるでBlackBerry! iPhoneに物理キーボード「Clicks Keyboard」を装着。使い心地やいかに

まるでBlackBerry! iPhoneに物理キーボード「Clicks Keyboard」を装着。使い心地やいかに

iPhoneにハードウエアキーボードを追加できるアクセサリーが発売されました。イギリス発のスタートアップ「Clicks Technology」が開発した「Clicks Keyboard」という製品で、2024年1月の発売以来、わずか10か月で世界140か国に販路を広げ、販売数は8万個を突破しているとのこと。日本からイギリスの公式サイトにアクセスして購入する人も多かったようで、その反響に応えて、日本発売が決まった次第。

日本では12月3日にAmazonにClicks Japan公式ストアを開設。iPhone 16 ProとiPhone 16 Pro Max向けのモデルが発売されました。価格はiPhone 16 Pro用が2万3870円、iPhone 16 Pro Max用が2万7280円。どちらもカラバリは3色。

▲カラバリは左からスパイス、サーフ、オニキスの3色

なお、iPhone 16用や、iPhone 14/15シリーズ向けのモデルもあり、イギリスの公式サイト(clicks.tech)で購入できます。

筆者はiPhone 16 Proに着けて使っており、2週間ほど経ちました。使用感について率直にレビューしたいと思います。

▲筆者はiPhone 16 Proに装着して使用中

 

■iPhoneがキーボードと一体化

Clicks Keyboardは、iPhoneがピッタリ収まるケース状になっていて、内側のUSB-C端子で接続する仕組み。装着したままで充電でき、MagSafeに対応しているので、ワイヤレス充電も可能。iPhone 16 Proの新機能「カメラコントロール」も操作しやすいように配慮されています。「iPhoneにキーボードを付けた」というより「キーボード付きのiPhoneに変わった」という一体感が得られます。

▲内側は起毛で、iPhone本体を傷付けずに装着できる

▲USB-C端子があり、ここにiPhoneをカチッとはめて接続する。Clicks Keybord単体での充電は不要だ

▲背面の下部には滑り止めが施されている

▲右側面のカメラコントロールは、なぞる操作を損なわないように配慮されている

取り付けた状態の重さは272g(筆者の計測値)。そもそも重め(199g)のiPhone 16 Proが、ズッシリとした重さになります。

キーボードを使うには専用のアプリが必要。事前にやるべきことは、そのアプリのインストールのみ。それだけで、すぐに使えるようになります。

▲iPhoneを装着すると「Clicks Keyboard」アプリのインストールに導かれる。キーは暗い場所でも見えるように光るが、その明るさと点灯時間を設定できる

 

■使い始めた当初は入力に迷うことも…

文字を入力する場面で、ソフトウエアキーボードが表示されず、ハードキーをプチプチと押して入力できます。日本語での解説がなく、アプリも日本語に対応していないので、普段、ローマ字入力を使っていない人は戸惑うかもしれません。筆者も「句読点はどうやって入力するの?」「音引き(ー)は?」「中黒(・)は?」などと迷いました。実際には「日本語かな」モードで入力する場合、123キーを押してから対応のキーを押すと入力可能。2〜3日使っていると、スムーズに入力できるようになりました。

▲同梱の説明書はシンプルで英語のみ

筆者は、ほぼ毎日パソコンのキーボードを使っていますが、こんなにキーピッチが狭いキーボードを使うのは初めて。キーには緩やかな傾斜が施され、ほどよいクリック感が得られるのですが、慣れないうちは少々時間を要しました。正直なところ、時間効率ではテンキーでフリック入力したほうが圧倒的に早いはず。ただし、メールアドレスはスムーズに入力できたので、英文を入力することが多い人は重宝するかもしれません。

▲キーの押し感は良好。筆者は両手でプチプチと入力するのは初体験だったので、慣れないうちには入力に時間を要した。だが、ほどよい硬さがあり、誤入力は少なかった

ちなみに、Clicks Keyboardを付けていても、ソフトウエアキーボードを表示させることは可能。絵文字や特殊な記号の入力にはソフトウエアキーボードを使ったほうが便利だと思いました。

▲ハードウエアキーを使うことで、画面をテンキーで隠さず、広く表示できることもメリット

▲ワンボタンでソフトウエアキーボードを表示させることも可能

 

■快適なクリック感はBlackBerry譲り!?

欧米では、かつてハードウエアキーボードを搭載するBlackBerryというケータイが一世を風靡しました。Clicks Technology共同創設者のひとりであるジェフ・ガッドウェイ氏はBlackBerryの出身。発表会で、取材陣から「最も参考にしたキーボードは?」と聞かれ、「やはりBlackBerry」と答えていました。

▲日本のメディア向けの発表会で、Clicks Keyboardのプレゼンテーションを行ったジェフ・ガッドウェイ氏はBlackBerryの出身

しかし、Clicks Keyboardのターゲットは、Blackberryを知っている世代だけでなく、むしろハードウエアキーボードを使ったことがないZ世代にもアプローチしたいとのこと。実際、ユーザーの約45%はハードウエアキーボードを初めて使う若い世代だそうです。

筆者の周囲で、いち早くClicks Keyboardに触れた人に「どう?」と聞いてみると、意外にも若い世代に評判がよく、飲み会などで友人・知人に見せると、強い関心を示すのは、やはり若い世代でした。デザイン性も含めて、新しいガジェットとして注目を集めているようです。

 

■カスタマイズで利便性が向上

Clicks Keyboardは文字入力以外の機能も有しています。例えば、素早く操作するためのショートカット機能を備えていて、例えば、⌘(コマンド)キー押したままHキーを押すとホーム画面に戻せます。受信メールを読んでいるときは⌘+Rで返信画面に、Safariを使っているときは⌘+Nで新しいタブを開けます。

▲123キーと⌘キーを同時に押すとカーソルモードになり、WASDとIJKLキーでカーソルを動かせるようになる。また、$(ドル)は ¥(円)に変更可能

さらに、iPhoneの「ショートカット」をキーに割り当てることもできます。iPhoneでショートカットを作成し、「設定」→「アクセシビリティ」→「キーボードと入力」→「フルキーボードアクセス」をオンに。「コマンド」でショートカットにキー操作を設定すると登録できます。「Clicks Keyboard」アプリにおすすめのショートカットがまとめられているので、それを活用するといいでしょう。

▲iPhoneのショートカットをキーに割り当てることも可能

▲アプリからおすすめのショートカットを選んでiPhoneに追加することも

▲キーボードのカスタマイズ方法は公式サイトに説明されているが、今のところ日本語化されていない

筆者が使っている中では、例えば「TikTok」のライブのコメント入力にキーボードが使えなかったり、Clicks Keyboardを装着したままでMacに接続するとデータ転送ができなかったりといった不具合がありました。もし、それらが端末個別の不具合でなかったとしたら、今後のアップデートでの改善を期待したいところです。実際、日本のユーザーが増えるのに伴い、ユーザーからの声に合わせて、日本向けのカスタマイズが進むことを期待できそうです。

決して安くない製品なので、買って満足できるか否かは人によって差が出そうです。筆者はテンキーに慣れていて、スマホをできるだけコンパクトに持ち歩きたいので不要派。ですが、Clicks Keyboardの使用感は非常に楽しかったので、普段からQWERTYキーでの入力に慣れていて、iPhoneが多少重くなるのが気にならないのであれば、買って損ナシだと思いますよ。

>> Clicks(本国サイト)

<取材・文/村元正剛(ゴーズ)

村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。

 

 

 

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