2025年期待のバイク、キーワードは「オフロード車」「モタード」「新基準原付」!
&GP / 2025年1月5日 11時0分
2025年期待のバイク、キーワードは「オフロード車」「モタード」「新基準原付」!
【2025年人気アイテム先取り予測】
盛り上がっているバイク業界ですが、その勢いは2025年も続きそう。特に期待したいのは、オフロード車の選択肢が増えてくることです。また、それに合わせるように国産のモタードマシンも復活します。そして2025年4月からは原付免許で運転できる車種が拡大されるのも大きなトピック。この3つのキーワードに合わせて、注目モデルをピックアップしました。
1. カワサキ「KLX230 シェルパ」
最近のオフロードモデルは、アドベンチャー系のモデルが中心になってきていて、本格的なトレールモデルは国産ではホンダの「CRF250L」くらいになっていました。そこに登場したのがカワサキの「KLX230」シリーズ。
特に注目されているのが、久しぶりに「シェルパ」の名前を復活させたこのモデルです。既に発売されていますが、発売が年末だったので2025年の注目モデルに入れさせてもらいました。
この名は1997〜2007年に販売されていたオフロードモデル「スーパーシェルパ」から受け継がれたもの。ヤマハの「セロー225」のライバル的な存在で、シート高が低く足付きがいいのがメリットでした。
新しい「KLX230 シェルパ」もシート高は845mm(スタンダードのKLX230は880mm)に抑えられていて、軽い林道ツーリングには適した設計。空冷の単気筒エンジンで最高出力も18PSですが、このくらいのパワーのほうがオフロードのツーリングでは扱いやすかったりもします。「セロー」シリーズが生産終了した穴を埋めるモデルとして期待大です。
2. スズキ「DR-Z4S」
ハイパワーで本格的な足回りを備えたオフロード車として期待されているのがスズキの「DR-Z4S」です。搭載されるエンジンは400ccの水冷単気筒で、発表されている欧州仕様では38PSの最高出力を発揮。フロントには倒立フォークも装備し、足回りも本格的なスペックです。その分、シート高は920mmとかなり高めですが、それもサスペンションストロークが長く取られていることの証明といえます。
エンジンの基本設計は過去の「DR-Z400S」のものを踏襲しているようですが、インジェクション化と電子制御スロットル化によって最新の排出ガス規制に対応。それだけでなく、走行モードの切り替えやトラクションコントロール機構を備え、ライディングの幅を広げているのがうれしいところ。
トラクションコントロールには未舗装路向けの「G(グラベル)」モードを備え、ABSにも解除モードが設けられているなど、かなり本格的にオフロードが楽しめる仕様になっていることが期待できます。4月から欧州・北米をはじめ世界各国で発売予定とのことで、スケジュールは未定ですが日本にも導入される見込みです。
3. カワサキ「KLX230SM」
新しい「KLX」シリーズの中で、個人的に最も注目しているのが「KLX230SM」です。オフロード向けの車体に前後17インチのロードタイヤを履かせた仕様は、かつては“モタード”と呼ばれ、近年は“スーパーモト”と呼ばれています。ルーツはオンロードとオフロードを組み合わせたレースにありますが、スリムで軽量な車体にグリップの良いタイヤの組み合わせは街中や狭い峠道なんかでキビキビ走るにはピッタリのパッケージなのです。
「KLX230SM」は、2023年にもわずか1ヶ月程度の短い期間でしたが国内販売されていて、そのときに試乗した印象もかなり良いものでした。特に軽量な車体による軽快感と、倒立フォークによるフロントまわりの安心感の高さが印象的でしたが、それは新型にも受け継がれています。発売日は1月13日の予定なので、もう間もなくです。
4. スズキ「DR-Z4SM」
モタード(スーパーモト)タイプの「DR-Z4SM」も期待度が高いマシン。基本設計は前述の「DR-Z4S」と共通ですが、前後17インチのハイグリップタイヤを履き、足回りは専用のセッティングが施されているようです。シート高は890mmと30mm低くなっています。
スズキのモタードマシンというと、2000年代のブームの頃に発売された「DR-Z400SM」を記憶している人も少なくないでしょう。かなり高い走行性能を持ったマシンでしたが、「DR-Z4SM」はその後継モデル。電子制御が充実しているのに加えて、スタイルもプロジェクタータイプのフロントライトをはじめ、かなり都会的に進化している点も注目です。個人的には、このスタイルはオフロードよりも舗装路のほうが似合うように感じています。
5. ホンダ「スーパーカブ110」
▲「スーパーカブ110」
昨年、50ccモデルはファイナルエディションをもって生産終了することがアナウンスされた「スーパーカブ」シリーズですが、110ccと125ccは継続販売されています。このマシンをピックアップしたのは、4月から始まる新基準原付に適合したモデルが登場することが予想されるから。新基準原付は、排気量が125cc以下で最高出力が4kW(5.4PS)以下であることが条件ですが、基準策定にあたってのテストでは「スーパーカブ110」も使用されていました。
▲「CB125R」
ほかにも、同じホンダの「CB125R」や「PCX」、「リード125」などもテストされていましたが、やはり期待度が高いのは「スーパーカブ110」ではないでしょうか。新基準原付は新たに規制対応するためにベースモデルよりも価格が上がることが予想されますが、「スーパーカブ110」は価格が30万2500円とリーズナブルであることも期待したい理由です。
* * *
バイクの中でも少しマニアックな存在であるオフロードやモタードといったカテゴリー。ただ、近年はバイクで行くキャンプツーリングなどの人気が高まっていることもあって注目しているライダーも増えています。1980年代のバイクブームの頃には、オフロード車も車種が充実していたことを考えると、こういうカテゴリーが盛り上がることがバイク業界の底力となるのかもしれません。エントリー層の入口となる原付はいわずもがな。底力の厚くなる2025年であることを願っています。
<文/増谷茂樹>
増谷茂樹|編集プロダクションやモノ系雑誌の編集部などを経て、フリーランスのライターに。クルマ、バイク、自転車など、タイヤの付いている乗り物が好物。専門的な情報をできるだけ分かりやすく書くことを信条に、さまざまな雑誌やWebメディアに寄稿している。
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