「d払い」「au PAY」もかなり使える。主要スマホ決済が使える場所を改めて整理
&GP / 2025年1月18日 17時0分
「d払い」「au PAY」もかなり使える。主要スマホ決済が使える場所を改めて整理
【キャッシュレス決済の現在地】
2025年4月30日に「LINE Pay」がサービス終了を迎え、実質的に「PayPay」へと一本化されるそうです。そんな背景もあって、今季の冬〜春は、スマホ決済(コード決済)について見直してみたいタイミングとも言えるでしょう。そんなときに重要になるのが、主要な決済サービスを「どこで使えるか?」ということです。
本稿では、前回(「使いやすいスマホ決済ってどれ? 対応するチャージ方法を比べてみると…」)に引き続き、「PayPay」「楽天ペイ」「d払い」「ay PAY」「メルペイ」「ファミペイ」の6つをピックアップ。それぞれのサービスを“コード決済”や“ネットショッピング”として使用できる店舗・サービスのブランド数を、2025年1月時点で公開されている情報から可能な限りでチェックし、比べてみたいと思います。
■「PayPay」は店舗だけでなく、ネットも幅広く対応
まずは、多くの人にとって主要なサービスである思われる「PayPay」から。同サービスが使用できる場所は、かなり多岐に渡ります。
例えば、公式サイトの「PayPayが使えるお店」にあるブランド数の記載をチェックしてみると、実店舗に関してだけでも、以下のように合計400以上の記載があります。なお、一部グループとしてのブランド記載も含まれますし、個人営業の店舗などを含めると、実際の数はさらに多くなるでしょう。
また、多くのネットサービスでの決済が500弱という、かなり多くのブランド数に対応しているのも特徴的です。
▲PayPayは、合計437の主要ブランドの店舗と、498のネットサービスで決済に使えるようだった。カテゴリを細かく分けているなか、店舗では居酒屋や飲食の対応も多く、ネットもAppleのサービスやふるさと納税などが目立つようになっているのが印象的だ
さらに、電力・ガス・水道などの公共料金系の請求書支払い、通信サービス関連や、各種サービスの支払い、納税などにも使えるのがポイントです。ここら辺を含めると情報量が多すぎて、ひとつの記事にまとめるのは難しそうなので細部は割愛します。
■「楽天ペイ」は店舗が中心
続いて、楽天ペイを使える場所をチェックしてみましょう。まず実店舗の「使えるお店」として記載されているブランドの記載数は、合計で700を超えます。こちらもかなり多いですね。
一方、ネット上の決済で対応している「使えるサイト」として記載されているブランドの数は124。実店舗数と比べると、グッと少なくなりました。
▲数字を見ると、楽天ペイはスーパーマーケットや百貨店・モールなどのブランド数が多いのがわかる。ただ、カテゴリの分類が少ないゆえに数値が増えている側面もあるかもしれない
また、楽天ペイも電気・水道・ガスなどの公共料金、納税などの支払いに使用できます。
■「d払い」は店舗もネットも幅広く対応、特にグルメ系に強い
「d払い」についても同様に公式サイトの記載をチェックしてみると、「街のお店」として記載されているブランド数は合計で1300弱とかなり多いのが分かります。なかでも、「グルメ」の店舗数が400を超えているのが印象的です。
また、「ネットのお店」として記載されているブランドも650とかなり多い印象。カテゴリとしては、ファッション・スポーツのジャンルが多くなっています。
▲d払いは、スーパーマーケットやグルメなどのカテゴリで数が多く、ネットではファッション・スポーツでの数が抜きん出ている
なお、こちらもこのほか電力・ガス・水道、納税などの支払いに使えます。
■「ay PAY」は店舗が多く、スーパーやグルメが充実
au PAYでコード支払い(要するに店舗での支払い)が使えるブランドの表記は、以下の通り。店舗としては、スーパー・飲食料品やグルメの数が多く、1000弱のブランドで利用できます。一方、ネットサービスとしての対応ブランドは150程度に限られます。
▲au PAYは、店舗の対応数が1000弱でかなり多い。特にスーパー・飲食料品やグルメの数値が大きいようだ
こちらも電気・水道・ガス、一部自治体の納税などにも使えます。
■「メルペイ」はコード決済対応が少なく、使うならiD決済が中心に
メルペイの使える店の表記は、iD決済に対応する店と、メルペイコード決済に対応の店舗、ネットショップに分かれています。iDを含めるとほかのサービスで関連のクレジットカードなどを使った場合をどうするかややこしくなるので、今回はメルペイコードとネットショップが使える場所に注目してみます。
▲公式サイトに対応店舗・サービスとして掲載されていたブランドロゴの数。細かいカテゴリ分けはなかった
ホームページに記載されていない場所・ブランドがある可能性もあるでしょうが、使える場所として表記されている数がひと回り少なくなるのが分かります。
■「ファミペイ」も店舗の対応ブランドは270強
ファミペイは2020年10月から順次、ファミリーマート以外の店舗でも使えるようになっていました。「街で使えるお店」として記載されているブランド数は以下の通り。
一方、ネットでのオンライン決済支払いができるお店としては、14ブランドが記載されています。
▲ファミペイは、ファミリーマート以外でも、決済に使える店舗がかなり増えていた
また、ここでは省きますが、こちらもこのほかにもJCBブランドのバーチャルカードや、クイックペイとしても利用できるので、メルペイ同様に実際に使える場所はもう少し幅広くなります。
* * *
筆者を含め、おそらく「PayPayはいろんな場所で使える」という印象を持っている人が多かったでしょうが、こうして主要ブランドにおける対応数を並べてみると、意外にもほかのスマホ決済も対応数が充実しているのが分かりますね。「ファミペイ」も着々と対応店舗を増やしてきています。
もちろん、各社が公式サイトに記載しているブランド数をまとめただけであり、カテゴリ分けのルールが各社でバラバラであったり、グループをまとめて記載している場合があったり、これらの記載には個人経営の店舗などが含まれていないであったり、といった状況を考えるとかなり正確さに欠く比較ではあります。
あくまでも、ある程度の規模のブランドにおいて、各コード決済の得意不得意のジャンルを直感的に把握するのに使ってもらえれば幸いです。たとえば、「d払いはグルメ(居酒屋ジャンル含む)の対応ブランドが多い」といった具合ですね。
次回は、各サービスのお得な使い方について考えていきたいと思います。
<文/井上 晃>
井上 晃|スマートフォンやタブレットを軸に、最新ガジェットやITサービスについて取材。Webメディアや雑誌に、速報、レビュー、コラムなどを寄稿する。X
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