完成したゴジラの骨格を外皮に収める!【達人のプラモ術<モンスター・ヴァース版ゴジラ>】
&GP / 2025年2月1日 7時0分
完成したゴジラの骨格を外皮に収める!【達人のプラモ術<モンスター・ヴァース版ゴジラ>】
【達人のプラモ術】
BANDAI SPIRITS
「ゴジラ(2024) from「ゴジラxコング 新たなる帝国」」
03/04
本キットは完成させた骨格、そしてダイナミックなポーズを再現した外皮をそれぞれ楽しめるのと同時に、パーツの差し替えなし(背びれは外します)で、外皮の内部に骨格を収めることもできます。第3回となる今回は、実際に外皮に骨格を収めてみました。(全4回の3回目/1回目、2回目)
▲完成した骨格と外皮を並べて楽しむこともできる。そして骨格は外皮内部に収められる
(C)2024 Legendary. All Rights Reserved. GODZILLA TM & TOHO CO., LTD. MONSTERVERSE TM & Legendary
長谷川迷人|東京都出身。モーターサイクル専門誌や一般趣味雑誌、模型誌の編集者を経て、模型製作のプロフェッショナルへ。プラモデル製作講座の講師を務めるほか、雑誌やメディア向けの作例製作や原稿執筆を手がける。趣味はバイクとプラモデル作りという根っからの模型人。YouTube「
モデルアート公式チャンネル」などでもレビューを配信中。
■固定ポーズならではのギミック
キットは、身体と首をひねり、熱線を口から放射、腕を前から後ろに振り切ったポーズを再現。これはマッシブな体躯のモンスターヴァーズゴジラだからこその迫力あるポーズともいえます。
あえて非可動モデルとしたことで、パーツ数を抑えると当時に、骨格モデルでも見事に身体の捻りが再現されています。
今回作例は、ほとんどアレンジをせず、キットの特性を活かして全塗装もせず、インストにあるウェザリングカラーを使っての質感表現のみにとどめています。
それでも迫力あるモンスターヴァーズゴジラを再現できてしまうのが、最新バンダイクオリティといったところです。プラモデル製作のスキルがないビギナーや年少者にもオススメのキットです。
▲非可動モデルとしたことで組みやすく、パーツ数が抑えられている。同時に骨格、外皮共にモンスターヴァーズ版ゴジラの迫力ある身体の捻りが再現されている
【STEP 1】まずは骨格を分解
キットは接着剤は使用しないスナップフィット仕様。外皮内に骨格を収めるために、背びれ、手と足、そして頭を取り外していきます。
外皮も同様に、組み上げたパーツをバラバラに分解するのですが、このキット、立体パズルとしても面白いと思います。
▲背びれは外皮パーツの背中部分と一体で成形されているので、骨格モデルの背びれを全て取り外す
▲背びれに続いて、骨格の手足と頭も取り外す。なんだかトカゲの標本を分解しているような感覚
【STEP 2】外皮パーツを分解する
骨格に続いて、前回組み上げた外皮パーツもいったんバラバラに分解します。パーツの分割ラインが組み上げた際に極力目立た無くなるように考えられているのが改めて分かります。細かいパーツも多いので紛失しないように要注意です。
▲バラバラに分解した外皮パーツ。パーツ素材の柔軟性が高いので、ハメ込んだパーツが外れなくなるといったトラブルもなく、サクサク分解できる
【STEP 3】外皮と骨格を合体!
外皮に骨格を収めるというと、なんだか着ぐるみのようなイメージですが、キットでは手、足、胴体とそれぞれの外皮パーツに骨格パーツを組み合わせていく感じです。ガタ付きや隙間ができることなくパーツがピタリと決まる精度には驚かされます。
▲まずは左右の腕の骨を外皮パーツに組み合わせていく
▲腕パーツは3点。手のひらを被せて組み上げる
▲外皮を組み合わて完成した左右の腕を胴体の骨格と合体。着るのではなく組み合わせていくというコンセプトが良く分かる
【STEP 4】胴体内に骨格を収める
腕の組みつけ後、胴体外皮に骨格を収めていきます。外皮は前後分割なので、まず前側に胴体骨格を収めて背中を取り付け。ゴジラの特徴でもある大きな背びれは骨格から取り外していますが、背びれは背中の外皮パーツと一体で成形されているので、そちらで再現されます。
▲外皮と一体で成形(3パーツで構成)されている背びれ
▲身体を捻ったポーズの骨格が胴体外皮にピタリと収まる
▲ゴジラの内部ってこうなっているんだという説得力のある構造に納得させられてしまう
▲骨格を収めた胴体前側に背中側の外皮をパチンとハメ込む
▲外皮を取り付けた胴体足の付け根から見える骨盤
【STPE 5】尻尾の外皮を取り付ける
骨格に外皮を組み付ける工程で、いちばん大変なのが尻尾の外皮取り付けです。
うねる尻尾の外皮は6パーツに分割されており、尻尾の骨に取り付けていくのですが、外皮パーツを組み合わせていくのがなかなか決まらず、ちょっと苦労させられました。しかしアンコが詰まったタイ焼きみたいに尾の先端までちゃんと骨が収まっているのが凄い!
▲尻尾の外皮は先端部分がら被せていく
▲続けて付け根側の外皮を取り付けていくが、骨格をハメ込む際に、位置決めをしにくいので要注意。位置が決まれば外皮パーツのC4とC2はパチっと合わさる
▲最後に尾の下側の外皮を取り付けて尻尾の完成
【STEP 6】両足の外皮を取り付ける
外皮と骨格の組み合わせも、いよいよ最終工程。両脚の骨を取り付けていきます。
骨盤部分に脚の骨を取り付ける際も、基部がしっかりとハメ込める構造となっているためガタつき等もありません。バンダイクオリティ恐るべしといったところです。
▲外皮内側に見える骨盤に脚の骨を取り付けた状態。そこに大腿部の外皮被せていく
▲動きのあるポーズを再現するため、外皮は複雑なラインで分割されているが、骨格を収めたのちでも外皮パーツはパチリとハマり、分割線が目立たない配慮がなされている
▲足裏に骨格を収めていく
▲組み上げた足先を脚に取り付けていく
【STEP 7】首を取り付けて完成!
外皮をすべて組み付けてしまうと骨格が見えなくなるので、見た目は外皮単体の完成時と変わりません。まぁ、持つとズシッと重量があるので、骨格が入っているのだなと納得するけれど、腕や脚など一部外皮を外すし状態でのディスプレイも面白いと思います。
外皮から覗く腕の骨を見ていたら、東宝の初代ゴジラ(1954)のラスト、海中にいるゴジラが芹沢博士のオキシジェンデストロイヤーで溶けていく断末魔のシーンを思い出しました。
いろいろアレンジできる、ゴジラ好きにはたまらないキットだと思います。
ちなみに知人のモデラーは「ここまでよく出来ているんだから、ゴジラ胃とかウラン袋とか内臓も作ったら面白いじゃん」とか言いたい放題。確かに昭和40年代の少年誌には、ゴジラをはじめ怪獣の内部図解イラストが掲載されていましたけど…流石にそれは無理(笑)。
▲外皮を組んだ際に完成させている首を取り付けて完成!となる
▲外皮が付いた頭とは別に頭蓋骨のみも用意されているが、顔だけ骨のゴジラは見た目がかなりシュール
▲組み上げてしまうと出来の良い骨格モデルは見えなくなってしまう。スナップフィットなので、再度分解して骨格と外皮に分けることもできる
■完成したモンスターヴァーズ版ゴジラをジオラマにしてみよう!
骨格を楽しむも良し、迫力あるポーズの「ゴジラ×コング新たなる帝国」版ゴジラを楽しむも良し、骨格を収めて楽しむも良しと、一粒で何度も美味しい優良キットですが、ここではもうひと味加えていきましょう。
劇中ではキングコングとコンビを組んで盛大に街中でアグレッシブに暴れまわるゴジラです。キットの出来が良いこともあり、ここはジラマに仕上げてみましょう。
とは言っても難しい工作をするのではなく、鉄道模型の情景素材として発売されている廃ビルのキットと組み合わせて、ビネット風のジオラマにしてみようと思います。
使用するのはトミーテックから発売されているジオコレ・コンバットシリーズの「廃ビル」。破壊されて内部が見えているビルのプラモデルで、塗装済みで組み立てるだけでOK。
ビルはスケールが1/144ということで、身長120mのゴジラと比べるとやや大きめではありますが、難しい工作なしの気軽に楽しめるジオラマを作るということであればさほど違和感はないと思います。
銀座の街を破壊した東宝の初代ゴジラの身長が50mなので、イメージ的にはそれに近いかもしれません。
▲トミーテック「1/144 ジオコレ・コンバットシリーズ 廃ビル 塗装済みプラモデル」(4450円)
▲廃ビルのキットは塗装済みで、ダメージがいい感じで再現されている
▲組み上げた状態。良くはできているが、ゴジラに破壊されたビルならばもう少しダメージとウェザリングを加えたいところ
▲ゴジラと並べてみる。ややオーバースケールではあるがそれほど違和感はない
■次回モンスターヴァーズ版ジオラマの製作
今回ゴジラ本体は完成しました。完成編となる次回はビルを破壊するゴジラのジオラマを製作していきます。お楽しみに!
>> [連載]達人のプラモ術
<製作・写真・文/長谷川迷人>
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