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ホットミルクで眠くなる!?スリープマスターに聞いた良い睡眠のコツ「ベスト10」

&GP / 2016年12月1日 21時0分

ホットミルクで眠くなる!?スリープマスターに聞いた良い睡眠のコツ「ベスト10」

ホットミルクで眠くなる!?スリープマスターに聞いた良い睡眠のコツ「ベスト10」

朝夕が冷え込み、布団が恋しくてたまらないこの季節。寝室の環境や、眠り方にこだわって、ベッドタイムをもっと楽しくしてみませんか? そんな冬の上手な眠り方や寝具の選び方、素敵な眠り習慣について、“スリープマスター” 速水美智子さんに教えてもらいました。

⬛布団の組み合わせからお風呂の入り方まで!

スリープマスターとは?

nishikawa_01 東京西川
営業統括本部 営業企画室 広報担当
スリープマスター 速水美智子

なんと今年で創業450周年! 寝具の老舗中の老舗「東京西川」には、さまざまな眠りに関する資格制度が設けられています。その1つである “スリープマスター” は、寝具のみならず、人間の眠りのメカニズムなど、睡眠に関する幅広く深い知識を持つ人に付与される資格です。

「冬によく眠るためには、暖かさを守るのが不可欠。部屋の中も暖かくなりにくいので、保温をしっかりすることが大切です」と速水さんそこで、冬の睡眠時間を暖かくするコツから聞きました。

①掛け布団は「組み合わせ」でポカポカに

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まずは冬の寝具の選び方の基本です。

「冬は、羽毛布団に毛布などの別アイテムを組み合わせて、2枚使いするのがおすすめです。素材によって効果が違うので、特性を生かして組み合わせましょう」

2枚使いをする場合、素材に合わせた重ね方も大切なポイントなのだそうです。ウールなど天然素材の毛布なら、羽毛布団の内側に重ねます。これは毛布自体に湿気を吸って発熱する力があるから。天然素材の毛布を内側に重ねると、隙間が減り、あたたかさが逃げにくくなります。

アクリルやポリエステルの毛布はお手頃価格ですが、湿気を吸う力がないので、羽毛布団の外側に重ねましょう。

・羽毛布団の基礎知識

nishikawa_03 右側がプレミアムダウンであるホワイト・コウダ マザーグースダウン。「羽毛にもいろいろな種類があり、お値段にも開きがあります。代表的なのが、ダック(アヒル)とグース(ガチョウ)の2種類です。グースの体はアヒルより大きく、羽毛も大きなものになります。羽毛の1つ1つが大きいほど、同じ重さのお布団でも、かさだかや膨らみが大きくなるのでより高い保温性が得られます。特にマザーグース(母鳥)の羽毛は軽さも暖かさも最高級です」

「また洗浄の工程がしっかりしているか、など加工の部分にも注目してみるといいですね。やはり元々は鳥の羽なのでニオイのあるものですし、餌やゴミの混入があると、ダマの原因になります。きちんと洗われたダウンであることが大切です」

・冬寝具界の頂点!至高の組み合わせとは?

種類もグレードも様々な冬の寝具の世界。せっかくなので、寝具のプロである速水さんに、最高の組み合わせについて聞きました。お値段を気にしないで選ぶなら、最高の組み合わせってどんな感じ?

「毛布の最高ランクは、カシミア毛布です。しなやかで軽く、保温性・吸湿性に優れています。あとは真綿(シルク)の布団も組み合わせるのにオススメです。最高級の羽毛布団とカシミア毛布、あるいは真綿の肌がけというのが、冬の最高の組み合わせですね。お値段はたしかに張りますね(笑)」

②寒い時期はあたたか素材の寝具を活用

寝具での保温には、もう1つ重要なアイテムがあります。

「掛け布団だけでなく、あたたか素材の敷きパッドやパッドシーツと呼ばれるもので、下から温めてあげるというのも非常におすすめです」

この冬の速水さんのおすすめ、あたたか機能性寝具「HEAT WITH(ヒートウィズ)」シリーズの敷きパッド(7560円:シングルサイズ)で、実演をしていただきました。

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「汗を吸って発熱するという特殊な糸を使ったこのシリーズの特徴は、温かさが“持続”するということです」

左側がHEAT WITH、右側が一般的な綿の敷きパッド。10秒ほど手のひらを押し当てて離し、その後の温度の変化をサーモカメラで見てみます。

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手を離した時点で、すでにHEAT WITHの方が温度が高いのは、汗を吸って発熱しているから。

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20秒、30秒と時間が進むにつれて違いが顕著に。スーッと冷めていく綿のパッドに比べて、HEAT WITHは明らかに温度が長く保たれていました。

⬛枕の正しい選び方と使い方がかなり重要!

③体温と室温も上手に調節

寝具での温度調節の他に、体温や部屋の室温を管理するのも大切なポイントです。まずは夜、家に帰ってからの体温の調節の仕方を教わりました。

「人間は、お昼から夜になるにつれ、だんだんと体温が上がり、夜になると上がった体温が下がるというリズムを持っています。その体温が下がり始めるときに、人間は眠気を感じやすくなります」

このポイントに合わせてお風呂でしっかり体温を上げて、入眠時に放熱させることが眠りに入りやすくするコツなのだとか。

「夜の入浴ではしっかりと体を温めてください。リラックスには38〜40度くらいのぬるめのお湯が最適です。お風呂から上がって30分ほどで体温が下がり始めるので、そのあたりで寝る支度をしてお布団に入ります。そして温まった体は放熱するので、体温が下がっていき眠くなる……というリズムがオススメです」

さらに寝室の温度の調節についても伺いました。

「寝室はお風呂から上がったときに『寒い』と感じない程度にあたためておきましょう。ただし、お布団に入った後は暖房は必要ありません。夜通しつけっぱなしでは乾燥の原因にもなるので、入眠時につけている場合もタイマーで切れる設定をしてください」

④一番変化がわかりやすいのは「枕」

冬のあたたかな眠りのポイントに続き、お次は「枕」です。ガラッと睡眠が改善した感覚を一番得られやすいのが、実は「枕」なのだとか。枕の硬さや高低は気にする人が多いですが、「幅」も大切な要素なのだそうです。

「人は寝返りを打つので、仰向けと、左右の横向きを合わせ、枕には頭3個分の横幅が必要です。枕が小さいと、寝返りも無意識のうちに小さくなってしまいますから、できるだけゆったりしたものを選んでください」

■「合う、合わない」は首のカーブで決まる

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よく枕が合う、合わないという表現を使いますが、相性を決めるのは枕の「高さ」なのだそうです。

「寝ている時の理想の姿勢は、立っている時の自然な姿勢をパタンと横に倒した状態と言われています。壁に背中をつけて立つと、首の後ろに隙間ができますよね。寝た時にその隙間をぴったり埋めてくれるのが、ご自身に合った高さの枕です」

首の後ろのカーブというのは千差万別で、合う枕は個人個人の首のカーブの形によってまちまち。枕が高すぎると顎が引け、低いと逆に顎が上がり、肩こりの原因になることもあります。自分に合う枕に出会う一番効率的な方法は、この首のカーブを計測することなのだそうです。

「当社の場合は、ピローアドバイザーのスタッフのいるお店ですと、簡単に計測が出来ます。一度、自分に合う枕は低いのか、高いのか、中くらいなのか、測っておくといいですよ。旅先などで枕が変わっても『これはちょっと高いかな?』と、わかるようになります」

■知らなかった!「正しい枕の当て方」

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もう1つ、目からウロコの枕情報が速水さんからもたらされました。それは「枕の正しい当て方」。習う機会のないことですので、意外に間違っている人が多いのだそうです。

「枕に頭だけ乗せている方が多いんですが、これは実はNGです。首を支えるためのものなので、しっかりと枕が肩口に添う位置まで引き寄せてください。首の後ろとお布団の隙間をしっかりと埋めてください。ペタッとした枕ですと、立体的な曲線が作れないので、首に添ったアーチがある枕がおすすめですね」

肩に添うまでピタッとくっつけないと、枕が頭の部分で枕が終わってしまい、首が一晩中張りっぱなしになるのだそう。知らないうちに首が宙ぶらりんになっていませんか?

⑤「パジャマ習慣」で、睡眠時間をしっかり区分けする

家に帰ったら部屋着でくつろいで、そのまま就寝…という流れが習慣化している人は多いのではないでしょうか。速水さんは「眠る前にパジャマに着替える」のを習慣化するのが重要だと言います。

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「お部屋にいる時間と眠る時間を分けて考えていただきたいのです。『さあ寝るぞ!』とパジャマに着替えることで、寝るモードのスイッチが入ります。気持ち的な切り替えの面でも、入眠がスムーズになりますよ」

パジャマの選び方にもポイントがあります。

「スウェットのようなゴムのきついものや、締め付けるもの、極端な薄着などは良くないので、ぜひいわゆる『パジャマ』を着て寝てください。四季を通じて素材は綿がいいですね。あとはシルクもおすすめです。」

冬でも厚着しすぎると、自然な寝返りが妨げられてしまうので、あくまでも「パジャマのみ」のスタイルが速水さんのおすすめ。ゆったりと体をリラックスさせられる天然素材のパジャマと、しっかりあたたかい寝具というのが、冬の正解です。

⑥ゴールデンタイムは「10時から2時」ではなく「入眠からの2〜3時間」!

よく22時から2時までのを眠りの「シンデレラタイム」や「ゴールデンタイム」という言い方をしますが、これって本当なんでしょうか?

「実は10時から2時という時間帯よりは、最初の2〜3時間というのが大切です。寝入りの時間が7時であろうと9時であろうと、最初の2〜3時間をしっかり眠っていただければ成長ホルモンが出てくれて、代謝もしっかり回復することができます」

⬛『五感』のリラックスで、さらに眠りの達人に!

良い眠りのためには何よりリラックスが大切だという速水さん。最後に、五感を使ってリラックスする方法を教わりました。

⑦光に注意して、視覚からリラックス

「難しいとは思いますが、お部屋の電気を消して寝る前までにはスマートフォン操作をやめて、1日を終了していただけるといいですね」

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スマートフォンの青い光には脳を覚醒させる効果が。またテレビも照度が高いので、眠る直前はなるべく避けたいところです。寝る前のリラックスタイムは、白熱灯などの暖色系の光で過ごすのがおすすめだそう。理想的な寝室に近いと言われているのが、シティホテルの部屋。照明も天井ではなく間接照明で足元から照らす方が目への刺激が少なくなります。

⑧味覚のリラックスは「ホットミルク」で

味覚面でのポイントは、食事の時間と、就寝前の飲み物です。

「食事は、眠る3〜4時間前までに済ませてください。就寝前の飲み物はハーブティー、生姜湯、あとはホットミルクもすごくおすすめです。牛乳のタンパク質に含まれるトリプトファンには、眠気を誘う効果があると言われています」

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また大人としてはやはり気になるのが、アルコールの飲み方。

「アルコールを飲むと入眠はスムーズになるので、ほんの少しであれば問題ありません。しかしたくさん飲んでしまうと、睡眠中に肝臓がずっと働き続けになってしまいます。結局、体は起きっぱなしで朝起きた時の『寝た気がしない』という感覚の原因になります」

⑨アロマで嗅覚からリラックス

嗅覚のリラックスは、エッセンシャルオイルを取り入れるのが速水さんのおすすめ。

「アロマというのは鼻から入って、脳や自律神経に働きかける成分が入っています。眠る前ならラベンダーやローズ、カモミールなどの香りを嗅いでいただくと自然と体がリラックスモードに入ってくれます」

アロマディフューザーが無くても精油さえあればOK。マグカップに入れたお湯に1滴たらすだけでも香りが広がります。また、ティッシュに1滴垂らして枕元に置いてもふんわりした香りが楽しめるのだとか。

nishikawa_12 東京西川のオリジナルブランド「&Free」には、朝用と夜用それぞれにブレンドされたエッセンシャルオイル(1944円)が。

「寝具に使うなら水で薄めてシュッシュッとスプレーしていただくといいですね。枕ですと、顔に当たるところでは香りが強いので、四隅につけていただくのがおすすめです」

⑩肌触りの良さで触覚リラックス

触って気持ちのいい寝具にはリラックス効果があるそう。ただし化学繊維は、手触りが良くても、吸湿性が低くジメッとしてしまうので要注意です。

「真綿布団やシルクパジャマなど、絹を取り入れるのもおすすめです。保湿効果が非常に高く、美肌効果がありますよ。カイコが出す糸は、それ自体にお肌に優しい成分が入っています」

あたたかなおうちと寝室が恋しい冬。私たちは1日のうちの長時間をお布団の中で過ごします。今年は「眠り」の質にもこだわって、より楽しい夜を過ごしませんか?

(取材・文/くぼきひろこ

くぼきひろこ/ライター くぼきひろこ/ライター

美食・カルチャー・ライフスタイル・クルマ・ゴルフ・巷の美女etc……対象は様々に、雑誌・ウェブサイト等の各種媒体にて活動中のフリーライター。「人の仕事のすべて。そして、その仕事から生み出されるすべてのモノゴトが面白い!」と津々浦々の興味津々で取材・執筆を行う。

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