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奈津子×安蔵靖志の「最新家電」丸わかりニュース:2016年11月

&GP / 2016年12月11日 22時0分

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奈津子×安蔵靖志の「最新家電」丸わかりニュース:2016年11月

元SDN48で家電アドバイザーの資格も取得し、「家電女優」として活躍の幅を広げる奈津子さんと、AllAbout家電ガイドや家電アドバイザーとしてテレビやラジオ番組、雑誌やWebサイトなどで活動するIT・家電ジャーナリストの安蔵靖志が、最新家電の注目ポイントについて語り合う連載企画も第2回を迎えました。11月に発表された注目の家電製品は果たして……?

■“土鍋の向こう側”が出ました!

安蔵:まずはこちら! 発売されたものの、すでに数カ月待ちになっているという、愛知ドビーの「バーミキュラ ライスポット」です。

kaden01 愛知ドビーが2016年11月に発売した「バーミキュラ ライスポット」(直販価格7万9800円)

奈津子:バーミキュラっていうと、「無水調理鍋」で有名なメーカーですよね。家電業界の先輩方が絶賛していた味は私も気になっていました。

安蔵:実際に食べると衝撃的ですよね。私は「家電ジャーナリスト」などと名乗りながらも、実は「土鍋派」だったんですよ。短時間で炊けるし、しっかりと高火力の直火で炊くので粒感がしっかりあるし、うっすらとおこげもできる。予約炊飯とか保温はできないですけど、2000円から3000円ぐらいで買えますしね。

奈津子:それを超えたってことですか?

安蔵:そうです。最近の炊飯器は圧力IHが完全に主流で、大手メーカーで非圧力IH陣営なのは三菱電機ぐらいですね。最近のトレンドは「かまど炊きを再現」となっていて、みんなかまどを使った直火炊き、要するに土鍋炊飯みたいなものを目指しているんです。バーミキュラも、無水調理鍋を使って直火炊きで炊飯するのと同じような炊き上がりを、底面のIHと側面のヒーターを使って実現したわけです。

奈津子:社長も副社長も、「直火と全く遜色ない」って自信満々でしたね。実際に食べてみましたけど、香り高くてツヤツヤと輝いていますし、しっかりと歯ごたえがあるのに硬くないんですよね。絶妙なバランスの瑞々しさがあって、甘すぎず、米粒の本来の持つうまさやパワーが全面的に引き出されたような感じがしました。間違いなく今までの人生で食べてきたお米の中でダントツのトップだと感じました。

愛知ドビー代表取締役社長の土方邦裕氏(写真右)と副社長の土方智晴氏(写真中央) 愛知ドビー代表取締役社長の土方邦裕氏(写真右)と副社長の土方智晴氏(写真中央)

安蔵:バーミキュラの鋳物ホーロー鍋で調理したことはないんですけど、私が愛する「土鍋炊飯」のその遥か先にあるような印象を受けました。

kaden03 バーミキュラ ライスポットで炊いたご飯を食べているところ

奈津子:土鍋の向こう側……って感じですね!

安蔵:それだ! 愛知ドビーではいろいろと試食させてもらいましたが、ローストビーフも絶品でしたね。ポトフは塩とコショウのみで、なんとコンソメなどの添加物がゼロ。無水調理なので水も加えてません。素材の味がしっかりと引き出されていました。

バーミキュラ ライスポットで調理したローストビーフ。中までしっかり火が通っているのに、表面がしっとりとしていたのが印象的だった バーミキュラ ライスポットで調理したローストビーフ。中までしっかり火が通っているのに、表面がしっとりとしていたのが印象的だった

バーミキュラ ライスポットで調理したポトフ。味付けは塩だけだったが、しっかりと素材の味が引き出されていて濃厚だった バーミキュラ ライスポットで調理したポトフ。味付けは塩だけだったが、しっかりと素材の味が引き出されていて濃厚だった

奈津子:個人的にはチャーハンが一番のツボでした。炊飯器なのに、こんなにきれいに炒め物もできるなんて……。パラパラ過ぎず、しっとり過ぎず、ちょうどいい炒め加減でした。もはや「お店の味」を超えている……そんな感じでしたね。

kaden6 奈津子さんは取材時にチャーハンの調理にも挑戦した

安蔵:バーミキュラ ライスポットは「炊飯器」というより、「炊飯もできる電気調理鍋」という感じですかね。その逆でもありますが。3万円近くするバーミキュラの無水調理鍋を使って安心・安全に調理できると考えれば、7万9800円という価格も決して高くはないかもしれません。

奈津子:高級炊飯器は実勢価格が10万円を超えるモデルも少なくないですから、そういう意味では確かにそうですね。

■「コアトレチェア」で「健康寿命」を伸ばせる……?

安蔵:数多くの製品が発表された10月に比べ、11月はいくぶん落ち着いた感じになりました。それでも注目製品がいくつか出てきていますね。まずは、サッカー日本代表の長友佑都選手などでも有名な「体幹トレーニング」が手軽にできるという、パナソニックの「コアトレチェア」です。2000年にパナソニック電工(当時・松下電工)が発売して人気となった「ジョーバシリーズ」にも似たコンセプトですね。

パナソニックが2017年2月下旬の発売を予定している「コアトレチェア EU-JC70」(予想実勢価格は30万円前後) パナソニックが2017年2月下旬の発売を予定している「コアトレチェア EU-JC70」(予想実勢価格は30万円前後)

奈津子:ジョーバが発売された2000年当時に私は11歳だったんですが、裕福な友人の家に光り輝くジョーバがあって、遊びに行くたびに使わせてもらってました! このジョーバは、ピーク時には年間13万台売れたそうですね。

安蔵:今回のターゲット層は、体幹の衰えやすい40代~50代に向け、「トレーニング家電」という新しいジャンルの開拓へと挑んだとのことですね。

奈津子:「座ってバランスを取るだけで、手軽に体幹を鍛えられる体幹トレーニング機器」とのことでしたが、本当に効果はあるの?……ということで、実際に発表会に行って体験してきました。最初に体幹チェックをしてから、コアトレチェアに乗ります。音声ガイドに従って姿勢を整えていくだけなので、その点は簡単ですね。発表会場に人が多くてざわついていたのもありますが、もうちょっと音声が大きくなると、テレビを見ながら運動もしやすいかなと思いました。

kaden09

安蔵:ちゃんと効いている感じはありました?

奈津子:体幹トレーニングの第一人者であるプロトレーナーの木場克己氏が監修したトレーニングコースを搭載しているとのことで、しっかりといろいろな筋肉に負荷がかかってくるのを感じました。こんなに楽をして体幹が鍛えられるというのはいいですね。

安蔵:予想実勢価格は30万円前後と、なかなかのお値段ですね。

奈津子:でも、これで健康が手に入るなら高くないかもしれませんね。トレーニングをしないときはリビングチェアとしても使えるよう、インテリアに溶け込みそうなデザインを心がけたそうです。

安蔵:最近は「健康寿命」というという言葉が使われるようになりました。健康上の問題がない状態で日常生活を送れる期間のことを指していて、これは平均寿命に比べて男性は約9年、女性は約13年も短いのだそうです(厚生労働省「平成22年完全生命表」より)。

奈津子:女性の方が平均寿命が長いのもありますけど、健康寿命との差は大きいんですね。40代、50代でしたら先はまだまだ長いですから、これなら購入時に奥さんのことも説得しやすいかもしれないですね。

■割り切って超軽量化を図ったシャープ「RACTIVE Air」

安蔵:続いては、シャープのコードレススティック掃除機「RACTIVE Air」です。超軽量化を図ったことで、フロア掃除だけでなくエアコンの上部とか掃除しにくい箇所をラクラク掃除できるというのがコンセプトです。

10 シャープが2016年12月8日に発売したコードレススティック掃除機「RACTIVE Air EC-A1R」(実勢価格6万1040円・税込み)

奈津子:これは発表会で初めて見たとき、久しぶりに血が騒ぎました(笑)。航空機などにも使用されている、軽さと強さを兼ね備えた「ドライカーボン」という素材を業界で初めて採用したということで、本体の重さは約1.5kg! 想像を遥かに超える軽さでした。

11 「これは確かに軽いです!」(奈津子さん)

安蔵:RACTIVE Airはシャープの「FREEDシリーズ」と同じように「セパレート充電スタイル」(本体内ではなく急速充電器で充電するスタイル)なので、どこにでもしまいやすいというのが特徴なんですが、ユニークなのがテーブルやイスなどに気軽に立てかけられる「ちょいかけフック」ですね。

RACTIVE Airは急速充電器でバッテリーを充電する「セパレート充電」スタイルを採用している RACTIVE Airは急速充電器でバッテリーを充電する「セパレート充電」スタイルを採用している

奈津子:あれはいいですね! コードレススティック掃除機って「収納」と「充電」が大きな課題じゃないですか。

安蔵:そうそう。そうなんですよ。うまく立てかけるなどして収納ができて、充電もスマートにできる掃除機って実は少ないんです。ダイソンもスマートに収納・充電したければ壁掛け金具を使う必要がある。つまり壁に穴を空ける必要がありますからね。

奈津子:ちょいかけフックなら、カウンターテーブルの端っこに引っかけておくみたいな使い方もできそうですし、いろいろな収納方法がありそうです。

13 テーブルやイスなどに気軽に立てかけられる「ちょいかけフック」を採用している

安蔵:充電は充電器で行うスタイルですから、そこはある意味一手間かかりますけど、バッテリーを追加すれば掃除時間(標準モードで約30分、強モードで約8分)を延ばせるのも魅力です。

奈津子:本体が自立する「マジックバランス」とか「赤外線ゴミセンサー」とか、上位モデル(FREEDシリーズ)にある機能で省かれているものもありますね。でも軽いですし、通常のノズルに加えて「はたきノズル」と「すき間ノズル」が付属しているのは魅力です。エアコンの上や冷蔵庫の上、ソファのすき間など、今まで “見てみぬフリをしていた部分”にちゃんとアプローチするクセが付きそうですね。

本体が軽いため、高い場所の掃除もラクラクだ 本体が軽いため、高い場所の掃除もラクラクだ

■「スタイリッシュな中小型冷蔵庫」がはやる?

安蔵:最後に紹介するのは中小型冷蔵庫です。

奈津子:シャープとアクアから、おしゃれなモデルが出てきましたね。

安蔵:アクアはステンレス素材、シャープはガラスドアという違いがありますが、各メーカーがしのぎを削る400L以上の大容量タイプではなく、夫婦世帯や新生活を始める社会人などにも便利な中小型を狙いにきました。

アクアが2017年1月10日に発売する「COOL Stainlessシリーズ」の冷蔵庫2機種(左2モデル)と、先行販売している「AQR-A36E」(右端) アクアが2017年1月10日に発売する「COOL Stainlessシリーズ」の冷蔵庫2機種(左2モデル)と、先行販売している「AQR-A36E」(右端)

奈津子:アクアのデザインは、海外ドラマや映画に出てきそうな雰囲気ですね。中身は他メーカーのハイエンドモデルのような突出した機能はないですが、収納しやすくて日常的に使いやすそうに感じます。自動製氷機能付きのモデルは、あのサイズで製氷部分が取り外してきれいに掃除できるのがうれしい点です。

16 定格内容積157Lの「AQR-U16F」と、同184Lの「AQR-U18F」は、高級オーブンレンジが置ける横幅になっているのも大きなポイント

定格内容積355Lの「AQR-A36E」は、製氷部分を取り外して丸洗いできるようになっている 定格内容積355Lの「AQR-A36E」は、製氷部分を取り外して丸洗いできるようになっている

安蔵:やっぱり冷蔵庫って存在感がありますから、デザインの好みで選べるようになるといいですよね。

奈津子:本当にそう思います。冷蔵庫ってキッチンだけでなく、実は本当に部屋の雰囲気を左右しますもんね。

安蔵:伊藤嘉明社長の時代に、“冷蔵機能付きディスプレイ”の「AQUA DIGI」が発表されましたが、こちらも年明けぐらいには発表できそうだという情報も得ました。

奈津子:そちらも期待ですね! 私も伊藤社長の時代に熊谷事業所で取材させていただきましたが、「新しいことを仕掛けていこう」という姿勢はとても興味深いですし、素敵だと思います。

安蔵:アクアは“海外テイスト”が魅力ですが、シャープの方はいわゆる「ジャパニーズデザイン」ですね。もちろん、その中でも洗練された雰囲気を出していますが。

シャープが2017年1月19日に発売するプラズマクラスター冷蔵庫2モデル(写真右側)と、同サイズの現行モデル シャープが2017年1月19日に発売するプラズマクラスター冷蔵庫2モデル(写真右側)と、同サイズの現行モデル

奈津子:ガラスドアは指紋が付きやすいので賛否両論はありますけど、個人的にはやっぱり大好きですね。洗練されたデザインで高機能な冷蔵庫が、ファミリー向けだけでなく、一人暮らしや夫婦2人世帯にも手が出しやすい大きさ、価格で発売されたことは注目だと思います。特に単身者向けの「SJ-GD14C」にそれを感じました。

定格内容積137Lの「SJ-GD14C」 定格内容積137Lの「SJ-GD14C」

安蔵:転勤などで引っ越す場合に右開きと左開きが変えられるといいのですが、大容量モデルの「SJ-GW35C」にはシャープ独自の「どっちもドア」がついていていいですね。SJ-GD14Cはドアを簡単に付け替えられる「つけかえどっちもドア」が秀逸です。

20 定格内容積350LのSJ-GW35Cは独自の「どっちもドア」を採用している

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奈津子:間取りにあわせて両面からドアが開けられるという目の付けどころは、本当に消費者のことをよく考えていると思います。

コンパクトなSJ-GD14Cは、女性でも手軽にドアの開く方向を変えられる「つけかえどっちもドア」を採用している コンパクトなSJ-GD14Cは、女性でも手軽にドアの開く方向を変えられる「つけかえどっちもドア」を採用している

安蔵:GJ-GW35Cはさらに、野菜に直接冷気を当てない高湿シールド構造を採用した「シャキット野菜室」も採用していますね。展示されていた野菜を見ても、従来の野菜室との水分保持の違いは歴然でした。

23 従来の野菜室で保存したチンゲンサイ(写真左)と、「シャキット野菜室」で保存したチンゲンサイ(写真右)

奈津子:野菜室は炭酸ガスを増やして野菜を“眠らせる”日立の「スリープ野菜室」や、光合成を促進して葉物野菜のビタミンCを増やす三菱電機の「朝どれ野菜室」などと比べるとシンプルですが、やっぱり中型サイズでそういう配慮はうれしいですよね。

安蔵:そうですね。金額的には大容量冷蔵庫の方が利益は出るんでしょうけど、数はやはり中小型モデルの方が多い。そういう意味では、今後中小型冷蔵庫がホットになる可能性は高いですね。

(取材・文/安蔵靖志 奈津子)

profile-654x720 あんぞうやすし/IT・家電ジャーナリスト、家電製品総合アドバイザー

ビジネス・IT系出版社で編集記者を務めた後、フリーランスに。総合情報サイト「日経トレンディネット」、「NIKKEI STYLE」などで執筆中。近著は「予算10万円以内! 本気で原音を楽しむハイレゾオーディオ」(秀和システム)。KBCラジオを中心に全国6放送局でネットしているラジオ番組『キャイ~ンの家電ソムリエ』にも出演中。

 

 

 

 

natsuko_profile なつこ/女優・タレント

ドラマ、CMの出演多数。「家電アドバイザー」資格を取得し“家電女優”として雑誌、webメディアなど活動のフィールドを広げて活躍中。TOKYO FM「Skyrocket Company」レギュラー出演中(火曜18時〜)。instagramは 「natsuko_kaden」、Twitter「natsuko_twins」

 

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