8秒ダッシュのスマホ動画!ブレないハンディスタビライザーはどれだ?
&GP / 2017年2月1日 22時0分
8秒ダッシュのスマホ動画!ブレないハンディスタビライザーはどれだ?
たまに「動画を撮りたいな」って思う瞬間ありますよね。でも、あとで見直してみると手ブレでガッタガタ。動画酔いしそうで見られたもんじゃない、なんてことも日常茶飯事です。
そんなときに活躍するのが「ハンディスタビライザー」。スマホを取り付けて動画を撮影すれば、シャキッと安定するんです。しかし、いろんな商品があって初心者にはどれを選べばよいかわかりづらいのも事実。
そこで今回は、3つの製品を持って河川敷をダッシュしてみました。
■そもそも手持ちでダッシュするとどのくらいブレる?
さて、まずはハンディスタビライザーなしでどのくらいブレるのか見てみましょう。今回使用したのは筆者私物のiPhone 7。光学手振れ補正機能が付いているので、じっとしていれば、ブレのすくない綺麗な動画が撮影できます。
<静止してiPhone 7で撮った動画がこちら▼>
しかし、動いて撮影するとそうはいきません。
<iPhone 7を持ってダッシュしてみたのがこちら▼>
船酔いしそうですね。視点がかなり中央から移動しています。
■その1:ブレンボ―で撮ってみた
まず試したのは、バランスボディ研究所が直販サイトなどで販売する「ブレンボー by StayblCam」(1万2800円/税込)。棒状の本体をシャキーンと伸ばして使います。
「シャキーン!」
伸ばしたときの最長は115cm。スティック中央にあるグリップ部分で全体を支えましょう。本体下部が重りになっているので、意外と簡単に扱えます。
▲グリップ部分
▲もちろん全部伸ばさなくてもOK
上部には、細い溝と太い溝が十字に入っています。iPhone 7の場合は、細い溝の方にはめ込んで装着できました。
▲スマホ装着用の溝
挟んだだけで、かなりしっかり固定されます。逆さにしてもぜんぜん落ちませんでした。ちなみに、先端のスマホホルダーを外すと普通のカメラも固定可能です。
<ブレンボ―でダッシュした映像がこちら▼>
アナログのスタビライザーとは言え、かなりブレが軽減されているのがわかります。視点はやや不安定ですが、筆者が扱いなれていないことも考慮に入れてください。
構造上、動き始めや停止の際に「ピタッ」と動作を切り替えられないという注意点もあります。しかし、高い位置や低い位置からの撮影も行えることや、充電が不要なことはブレンボ―ならではのメリット。携帯しやすい形状も好印象です。
■その2:2軸電子制御カメラスタビライザー
続いて、サンコーレアモノショップで取り扱っている「2軸電子制御カメラスタビライザー」(1万9800円/税込)でチャレンジ。
こちらはその名の通り、電動です。充電式の電池3本が同梱されていて、ハンドルの裏側にセットして使います。
▲電池で動く
使い始めるときには、まずスマホをクリップでガシッと固定します。
▲厚み10mm、幅60~80mmのスマホに対応。厚みはケースでカバーしてもOK
続いて、ネジを緩めたり、スマホの位置を微調整して、端末が水平になるように整えます。これが意外と手間です。
▲2つの軸が揺れを吸収する
大体水平になったらハンドル部の裏側にある電源ボタンをオン!
▲電源ボタン
この時「ウィン」っと、力強くiPhoneが安定するのを感じます。
▲「M1」「M2」ボタンで撮影モードの切り替え。△▽でカメラの上下の方向を調整できる
<2軸電子制御カメラスタビライザーでダッシュした映像がこちら▼>
電動なだけあって、なかなか本格的になってきました! 趣味で撮影する動画なら、これだけ安定していれば十分ではないでしょうか。先ほどのブレンボ―と比べると左右に視点が逸れにくい点も◎ですね。
手元のボタンで上下に視点を調整できる点も電動のメリット。小回りが利き、扱いも非常に簡単なので、初めてスタビライザーを手にする人にもおすすめできます。
ただし、電池が切れたら使えなくなります。バッテリー駆動時間はおおよそ2~2.5時間。充電時間は約2~3時間とのこと。長丁場で撮影し続ける想定なら、予備の電池が必要になりそうです。
■その3:OSMO mobileで撮ってみた
ラストは本命、DJI製の「OSMO mobile」(Amazon.co.jpで参考価格3万7800円)。ドローン開発で培った技術が使われています。
こちらも電動ですが、専用バッテリーを採用。充電は本体に直接ケーブルを挿して行います。予備バッテリーを購入しておけば、ハンドル下部から交換可能です。
▲バッテリーで動く
まずはホルダー部分のネジをぐるぐる回して、スマホを固定。
▲ホルダー裏のネジを回すと、スマホ横のフレームが開閉する
スマホの位置や、アームの長さを調整して、傾きが水平になるようにバランスを整えましょう。
▲アームのネジを緩め、長さを調整
水平になったら、右側面にある電源ボタンを長押ししてオンにします。
▲電源スイッチはハンドル部の右側面にある
OSMO mobileは上下だけでなく、左右の向きのコントロールも電動で行えます。ハンドル部左上の大きなボタンのようなスティックを動かしてコントロール可能。
▲左上の大きな丸がカメラの向きをコントロールするスティック。右下の赤いボタンが動画の撮影ボタン。下の黒いボタンが写真撮影ボタン
使用する際には、スマホに専用アプリ「DJI GO」をインストールしておきましょう。アプリから機器とBluetoothペアリングを行うことで、さまざまな撮影機能を利用できるようになります。
ちなみに、iPhoneを縦向きで画面ロックしていると、OSMO mobileで撮影した動画が横向きになってしまいます。撮影時には、画面を回転できるようにしておきましょう。
<OSMO mobileでダッシュした映像がこちら▼>
着地の衝撃が少し気になりますが、視点の安定具合は素晴らしいですね。普通に歩いて撮影する場合には、今回紹介した3製品のなかで、ずば抜けて安定していました。特に横を向いて歩きながら撮影するようなシーンでも滑らかに撮影できるのは同機のメリットです。
機能が豊富な分、全体像を把握するまでに手間がかかりますが、使いこなせば最強なOSMO mobile。ただし、注意点としては、購入後にファームウェアのアップデートをしないと動作がカクカクしていて使いものになりません。アップデートすれば、滑らかに使えるようになるので、予め把握しておきましょう。
ちなみに、スマホを使った動画撮影では「なるべく動くな」「ゆっくり動け」という2つが基本。本記事では検証のためにあえて走っていますが、ハンディスタビライザーの使い方としてはあまり良くないので、ご留意ください。
(取材・文/井上 晃)
いのうえあきら/ライター
スマートフォン関連の記事を中心に、スマートウォッチ、ウエアラブルデバイス、ロボットなど、多岐にわたる記事を雑誌やWebメディアへ寄稿。雑誌・ムックの編集にも携わる。モットーは「実際に触った・見た人だけが分かる情報を伝える」こと。編集プロダクション「ゴーズ」所属。
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